グラフィックディレクター 大里早苗 ブログ

東京港区のデザイン会社、グラフィックメイトの代表を務める大里早苗のブログです。

“読めない”は 社会的障がいなんだ

2024-01-16 15:13:22 | ユニバーサルデザイン
東京都港区六本木の【「見えにくい」をなくしたいデザイン会社】グラフィックメイトの大里早苗です。グラフィックメイトでは、印刷物などのメディアをユニバーサルデザインでご提案しています。音声コード Uni-Voice(ユニボイス)への対応もしています。

当社が導入している音声コードUni-Voice(ユニボイス)。そのUni-Voiceコードを作成するJAVIS APPLIを開発した「特定非営利法人 日本視覚障がい情報普及支援協会(JAVIS)」さんをお訪ねし、開発の経緯や普及への思いなどを伺いました。

そもそも音声コードの開発はどのように始まったのでしょうか。
視覚に障がいがあるご友人の「自分の給与明細やクレジットカードの使用明細を人に見せたくない。自分で読みたい」という切実な願いを受けたJAVISの能登谷理事長。「なんとか解決できるだろう」と思ったそうです。そこが音声コード開発のスタートでした。

その後、「音声コードを読み上げるUni-Voiceアプリが使いにくい」とJAVISに乗り込んできたのが井戸上さんでした。井戸上さんは、目の手術を受けた病院のATMで、その明細を読めないことが衝撃だったそうです。
「これからは、預金額も何もかも人に見られるようになるのか」。
そんな生活が嫌だと思っている中で巡り会ったのが音声コード。でも使っているうちにストレスが溜まっていきました。そのことを伝えると、能登谷理事長は一言。

「じゃあ、ここであなたがアプリ開発をリードしてください」。

そうしてアプリ開発に携わることになった井戸上さんや、現在情報支援担当をされている長谷川さんは、50歳近くで見づらい生活になりました。「初めて会った視覚障がい者が自分だった」とおっしゃいます。
「そのうちわかるんですよ。
見えないから読めないんじゃなくて、読めない形で渡されるから読めないんだって」

「読めない形で渡されるから読めない」
この言葉は問題のど真ん中を撃ち抜いてるいるんじゃないでしょうか。
見えない人にも伝わるような形で渡せばいい。その方法が音声コード。音声コードの利用で、見える人、見えない人、見づらい人、すべての人に同じように情報を届けることができます。
当社ではUni-Voiceコードを使用した印刷物の制作を更に進めていきます。

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