フリースクールやすづか学園物語

新潟県にある不登校生の居場所「やすづか学園」での毎日がここに・・・。
すたっふ・ひろたが綴ります♪

食べることは生きること

2006年05月23日 18時44分50秒 | Weblog
 学園では、「生きることは食べること」で「自然界から命をいただいていること」を実感してもらいたいと様々な活動えをしています。
 毎日自分たちが食べている「お米」も命をもっています。その命がどうやって育まれ、自分の食卓に上るのかを体感するために、一年を通して米作りに関わってもらいます。
 4月には、稲の苗を育てるための仕事のお手伝いをしました。5月は田植えの前にみんなで田に入り泥んこになります。裸足で田の中に入る体験をしたことがある人は多いでしょうが、田の中で転げまわったことのある人は少ないでしょう。
 この泥んこ体験は大人気の行事です。はじめは躊躇していた生徒も、いざ田の中でスライディングしてみると、その開放感にはまってしまいます。昨年度「汚れるのが嫌。」と見学していた生徒も今年度は参加して「もっと遊びたい!」と駄々をこねるほど楽しいのです。ビーチフラッグやバレーボール、リレーやプロレスと様々に楽しんだ後、温かいシャワーを浴びました。(田んぼは一週間後に、代かきをして田植えを行います。)
 
 今回泥んこになって遊びましたが、この土が稲を育てるのです。土があって、水があって、太陽があって、そして人が手間をかけるから米がたべられるのです。当たり前のことを、食卓に上る米を見たときに思い出せる人になって欲しいです。米と土と人の関わりも思い出してもらえるかな・・・。

何ができるか?

2006年05月17日 16時40分12秒 | Weblog
 午後、労作や体験活動がない日は自由時間です。暇をもてあまして「たいくつだー。たいくつだー。」と呪文を唱える子もいれば、自分のしたい事に打ち込む子もいます。しかし小中学生、なかなか自分でやりたいことに出会える子は少ないです。
 そんな時、スタッフは遊びに誘います。体育館でバドミントン、バスケットボール。校外に出てキャチボール、散歩、山菜取り、。
 遊びだけでなく仕事に誘うこともあります。雪があるときは雪かき。畑や田んぼ仕事の準備なども、「暇だからやってやるかぁ」と言いながら手伝ってくれる子もいました。
 今日、私が誘いをかけたのは、雪の重みで折れた桜の木の枝を使って「木工」です。まず、玄関に入ったらすぐに目に入る「看板」作り。あとは自由に「だるま落とし」「ミニテーブル」などを作る生徒の姿がありました。自然にあるものを使っての芸術活動。これから雪が降るまで続けたいです。

体験入学

2006年05月13日 10時31分20秒 | Weblog
 学園に入学したい人には必ず体験入学をしてもらいます。その体験入学を終え、本人が「よし、ここでやってみるか」と思えたら入学となります。本人の意思を無視した入学は許可できません。もちろん、1週間ほどの体験入学をして心から「ここに、ぜひはいりたい!」と思える子は少ないでしょう。たいていは「しょうがねーなぁ。家にいても仕方ねぇもんなー。」という感じだと思います。
 はじめは「どうして自分はここに来たのだろう」と悩む子もいるかもしれません。しかし時間がたつと自分なりに何かを発見するようです。自分と向き合う時間はたくさんあります。自分の性格、他人との距離の保ち方、一人の時間のつぶし方・・・。様々な何かを発見して学園を卒業してもらいたい、そんな気持ちで毎日スタッフは子どもと接しています。

雪が溶けると・・・

2006年05月10日 18時14分48秒 | Weblog
 安塚に積もった4メートルの雪も溶け、グランドが顔を出しました。学園の周りには雪によって折れた枝などが散らばっています。というわけで、労作の時間です。午後1時~3時まで、生徒は長靴と軍手姿で学園周りの清掃作業をしました。
 「竹ぼうきで道をはいてくれる人、2人募集!」「はい」と手の挙がった人は一人。「もう一人必要だからじゃんけんして!」とスタッフが言うなり「最初はグー!」が始まります。竹ぼうき係りが決まったら「それ以外の人は、枝を拾うよー。」とぽかぽか陽気の中の作業でした。

高校進学

2006年05月01日 23時52分21秒 | Weblog
 やすづか自由学園の生徒は中学を卒業すると100%の生徒が高校進学を果たします。(学習時間にのんびりしていた生徒も、入試が近づくと目の色を変えて焦り出し、希望をかなえます。)「どこかに必ずお前を入れてくれる学校があるから、心配するな」とよく語りかけます。しかし、入ったとしても単位はもらえません。単位は自分でとるものなのです。高校は手取り足取りしてくれません。
 彼らが今得ることのできる力はなにか?そのためにスタッフは何ができるか?そして本人の適正を見て高校進学のアドバイスができるようでありたいです。