ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「マイクロスパイ・アンサンブル」

2022年07月14日 | 書籍関連

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何処かの誰かが、幸せで在ります様に。

失恋した許りの社会人と、元虐められっ子のスパイ。知らない内に誰かを助けていたり、誰かに助けられたり。2人の“仕事”が交錯する、現代版御伽噺
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「変わった名前の人物が、数多く登場する。」、「摩訶不思議世界観貫かれている。」、「少し変わった格言至言多用されている。」、「全く無関係に思われた様々な事柄が、最後の最後には絶妙リンクしている。(伏線の敷き方の上手さ。)」といった点が、伊坂幸太郎氏の作品の特徴。特に「全く無関係に思われた様々な事柄が、最後の最後には絶妙にリンクしている。(伏線の敷き方の上手さ。)」というのは、彼の作品を読む唸ってしまう程。

今回読んだ「マイクロスパイ・アンサンブル」も、上記の特徴を十二分に満たしている。ネタバレになるので詳しくは書かないけれど、此の作品は伊坂版『コロボックル物語といった感じで、摩訶不思議な世界観が際立っている。

又、「彼の時の事柄が、こういう形でリンクしていたのか。」と感心させられる点が幾つも設けられていて、伏線の敷き方の上手さは健在物事を常に多角的捉えていなければ、こういう発想は生まれて来ないだろう。

「何処かの誰かが、幸せで在ります様に。」というのは、文字にしてしまうと偽善的な感じになってしまうけれど、こういう小説を読むと、ほんわかとした気持ちになれるのも事実。少しでも多くの人達が、こういう思いを少しでも長く持ち続けられれば、世の中から無益な争い事が無くなるだろうに・・・。

総合評価は、星3つとする。


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