こういう形式を、野球ファンは望んでいるのだろうか？

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「長嶋、松井両氏等が始球式　巨人が国民栄誉賞授与式の概要発表」（５月２日、スポニチ）

 

プロ野球・巨人は２日、東京ドームでの広島戦（５日午後２時開始）前に行われる長嶋茂雄氏と松井秀喜氏の国民栄誉賞授与式と松井氏の引退セレモニー等の概要を発表し、始球式で長嶋氏が打者、松井氏が投手を務める事になった。安倍晋三首相が球審、原辰徳監督が捕手として参加する。

 

引退セレモニーでは松井氏が巨人時代の監督で恩師となる長嶋氏と共にオープンカーに乗ってグラウンド内を一周し、引き続いて行われる授与式では両者の挨拶も予定されている。球団によると、長嶋氏が球場で多くのファンに向かって話すのは、２００４年に脳梗塞で倒れて以降、初めてと言う。

 

授与式には、過去にプロ野球から国民栄誉賞を受賞した王貞治氏と衣笠祥雄氏も出席する。 

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当ブログで何度も書いている様に、自分は松井秀喜氏の大ファンだ。“夏の甲子園”で５打席連続敬遠された際、悔しさをぐっと押し殺し、粛々と打席からベンチに戻って行く彼を目にしたのが、彼を好きになった切っ掛け。だから、ファン歴はもう２１年近くになる。又、長嶋氏も大好きな野球人の１人。そんな自分だから、“多少の引っ掛かり”は在るものの、彼等への国民栄誉賞授与は嬉しかった。

 

でも、今回のセレモニーは、正直抵抗が在る。「読売の読売による読売の為のセレモニー」、又は「安倍政権の安倍政権による安倍政権の為のセレモニー」という“匂い”がプンプンするのは、“球界の宝”で在る長嶋＆松井両氏にとって失礼だし、純粋に「野球人たる彼等を祝福したい。」と思っている人達にとっても、幻滅感を与えるだけではないだろうか。

 

「国民栄誉賞は抑、時の政権のイメージアップの為に創設された。」という面は在るし、此れ迄にも“政治利用”としか思えない形での国民栄誉賞授与は在ったけれど、首相が球審を務めるというパフォーマンスは、此処ずっと連発しているイメージアップだけを目的とした“軽佻浮薄なパフォーマンス”の延長線上に在るとしか思えず、プロ野球ファンの１人として憤りを覚える。

 

野球人としての両氏の功績を真に称えるのならば、例えば「長嶋氏の恩師・砂押邦信元監督の御遺族が審判を、そして松井氏の恩師・山下智茂元監督が捕手を務める。」なんていう方が、多くの野球ファンは純粋に祝福出来ると思うのだけれど。