ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

手荷物検査

2015年07月01日 | 時事ネタ関連

6月30日午前11時半頃、「新横浜駅小田原駅」間を走行中の「のぞみ225号」の1両目で、乗客の男性(71歳)がポリタンクに入ったガソリンの様な液体を身体に掛け焼身自殺した。当該男性、そして煙を吸ったと見られる女性1人(52歳)が死亡。他に30人近い乗客が、煙を吸う等して重軽傷負った。

 

「収入は1ヶ月で約12万円の年金だけで、税金光熱費等が差し引かれると、手元に殆ど残らない。」と容疑者は近所の人に零していたそうで、生活苦を悲観しての自殺と見られる。「若い内ならば未だしも高齢の身での生活苦は、相当辛かったろうなあ。」と同情する気持ちも無い訳では無いが、とは言え、他者巻き添えにした自殺は、絶対に許す事が出来ない。

 

高速移動中の閉ざされた空間で発生した火災。「新幹線が緊急停止した場所が、トンネル内では無かった。」、「火を放った場所が車両間では無かった、乗客の逃げ道が完全に塞がれなかった。」等の理由から、被害が比較的小さくて済んだものの、一つ間違えば大惨事繋がっていただろう。巻き添えで亡くなられた女性には、「気の毒。」以外の言葉は無い。

 

「新幹線内で発生した事件」というのが記憶に無かったのだけれど、調べてみたら「こだま485号殺人事件(1988年)」及び「のぞみ24号殺人事件(1993年)」というのが発生していたのを思い出した。又、1967年には「新幹線ひかり号爆破未遂事件」というのも在ったとか。

 

「ガソリンと思われる液体の入ったポリタンクが、車内に持ち込まれていた。」という事で、「新幹線でも飛行機の様に、乗る前の手荷物検査が必要では?」という声が上がっている。海外では列車に乗る前、手荷物検査を行っている所も在ったりするが、自身の経験で言えば「フランスTGVに乗った際、手荷物検査を受けた様な気が・・・。」という薄ぼんやりとした記憶しか無い。相当昔になるが、国境越えの際に利用した「マレー鉄道」でも、手荷物検査は受けなかったと記憶している。

 

東海道新幹線の場合、ピーク時には1時間で15本、最短間隔では3分で列車が行き来しており、「飛行機の様な手荷物検査を行うのは、現実的に可成り難しい。」と言われている。行うならば飛行機の様に、発車時間の1時間前位には駅に着いていないといけないだろうし、そうなると「発車直前に着いても、スッと乗られる。」という利便性は失われてしまうだろうし、手荷物検査が滞れば、“時間通りの運行”というのが出来なくなる可能性も出て来るからだ。

 

安全確保の観点から、何等かの手は打つべきと思うが、飛行機の様な形での手荷物検査は、利便性を考えると、して欲しく無い。というのが、自分の気持ち。


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4 コメント

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Unknown (悠々遊)
2015-07-01 21:54:28
仰るとおり、同情する面はあるが(同様に年金暮らしになった身であるので余計に)、無関係の他人を巻きこむのは、自殺に限らず言語道断。
もし世間の注目を集めるための抗議の自殺なら(自殺を肯定するつもりは無いが)、国会、首相官邸、厚労省など、関係先の前でやるべし。

しかし、底辺で(不器用ながら)コツコツ真面目に働いてきた者が、老後も不安を抱えて生きる一方、濡れ手に粟の不労所得者が悠々自適に暮らせる社会って、資本主義はやはりどこか歪なんだと思います。
韓国のピーナッツ・リターン姫もそうだけど、世界の大富豪の2世、3世~の行状のニュースに触れるたび、その念を強くしてしまいます。
多分にやっかみ、僻みがあるのは認めますが(苦笑)。
悪平等な共産主義も困るし、労働貴族を生み出してる社会主義も駄目だけど・・・。

人間を理性ある生き物として、性善説で考えるから答えが出ないのであって、人間も弱肉強食の本能で生きる動物に過ぎないと割り切れば、資本主義が一番理にかなっているのでしょうね(哀しいけど)。
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>悠々遊様 (giants-55)
2015-07-02 03:44:39
書き込み有難う御座いました。今回は、此方にレスを付けさせて貰います。

今回の容疑者が行った事は、絶対に許されるべき物では無い。被害に遭われた方々は、心身共に深い傷を負われただろうし、何よりも無辜の女性が命を落とされた事に、激しい憤りを感じる。楽しい旅に出た家族を、唐突に失う事になった御遺族の気持ちを思うと、本当に堪らない。

唯、見聞した情報からは、「約35年間も年金保険料を払い続けて来たのに、1ヶ月で約12万円の年金しか受け取れず、税金等を差っ引かれると、殆ど御金が残らない。」という容疑者の生活苦も浮かび上がって来る。自堕落な生活を送り続けて来た人間が、老後に苦しい思いをするというのならば同情の余地は無いけれど、長期間年金保険料を払い続けていたという事実や、勤務していた会社が潰れ、路頭に迷った時期が在ったという事等から考えると、「繁栄しているとされる日本で、其れなりに働き続けて来た人間が、老後は命を絶たなければならない程迄、苦しい生活を強いられている。」という現実に、同情めいた思いを持ってしまうのも事実なんですよね。

「何でも彼んでも平等で在るべき。」というのは反対で、「共産主義」よりも「資本主義」を支持する人間では在りますが、“過ぎた格差社会”というのは、国にとって決して良い状態では無い。“過ぎた共産主義”と同様、多くの国民が真面目に働く事を厭う様になってしまうと思うから。
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フランシーヌの場合? (AK)
2015-07-02 11:55:13
当初報道で「60代?」ということだったので、フランシーヌの場合を連想したが、そんなロマンチックな?ものではなく、「新幹線大爆破」のほうかな?という感想を持ちました。生憎、かつての列車火災事故の反省から、燃えにくさを徹底的に追及している歴史があるのです。

71歳男性、中学卒業し上京後、「流し」をやっていたとの報道に、時代を感じるのと同時に、失礼ながら「こういう自由業の人も年金払ってたのか」と思った。会社に勤め始めてからだろうか。70歳代の先輩方で同様の事情の方(さすがに「流し」はいないと思うが、大部屋俳優経験者はいる)で、中学出て大阪あたりに行き、30前ぐらいに帰郷された方々、基本的に年金加入は帰郷後が多いとよく聞く。中には役場に「あんたはもうだめ」と言われた人も。だからその人は入れなかった。それだけ、「金の卵」はおだてられたが、搾取され、社会保険のないような(そういうところに入れないような)職場が多かったのかと思う。

>手荷物検査

先日、テレビで「連続企業爆破事件から40年」という実録番組を見ましたが、犯人の一人は「爆弾を持ってこだま号に乗り、東京から新大阪に行った。公安警察がずっと車内も尾行していた」ということで「元公安」氏は「あいつは荷物をずっと車内でも抱えていた。怪しいと思った」などと証言していたのですが、今の「不審な人を見かけたら・・・」の時代にそんな話を聞くと違和感を持ったヤングの視聴者もいたでしょうね。
1975年当時飛行機でも手荷物検査は今の感覚からは遥かにザル(タバコ吸えた時代だからマッチやライターOKだったはず。これもヤングはビックリするね)。「不審物を持った者を見たら届け出ましょう」はオウム事件以降でしょうね。そう考えると爆弾事件、ハイジャックにシージャックが多かった1970年代、東映社長が時代を読んで世相とハリウッドのパニック映画ばやりにあやかり「新幹線大爆破」作らせたのにその割にノンビリした時代だったとも感じる。
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>AK様 (giants-55)
2015-07-02 17:15:46
書き込み有難う御座いました。

自分も失礼乍ら、容疑者が元流しという事で、国民年金の保険料を35年も払い続けていたという事実に、「本当?」と思ってしまった口です。と言うのも、今は別でしょうが、昔の芸能人には保険料を支払っていなかったというケースが少なく無かったと聞くからです。

東京ドームでのジャイアンツ戦、入場する際に手荷物検査が行われる様になって可成りになります。野球の試合で行われている一方、新幹線では行われていないというのも、考えてみれば妙な感じもしますが、利便性及び良い意味での大らかさを考えると、新幹線乗車前の手荷物検査というのは、個人的に避けて欲しいです。
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