ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

レンタルなんもしない人

2019年07月08日 | 其の他

昨夜放送された「Mr.サンデー」内で、“レンタルなんもしない人”【動画】の事を取り上げていた。自分が彼の事を知ったのは、今年4月に放送された「ドキュメント72時間」でだった。「こんな“サーヴィス”を提供している人が居るんだ。結構需要が在るみたいだけれど、自分は利用したいと思わないなあ。結局、寂しいが多いって事なのかなあ。」と、不思議な思いで見たもの。

他のメディアでも多く取り上げて来た様なので、彼の存在を知る方も少なく無いだろう。だから、今日の記事は「こんな不思議なサーヴィスを提供している人が存在する。」という事を紹介するのが目的では無い。

とは言え、御存知無い方も居られるだろうから、“レンタルなんもしない人”の事を、彼自身が公開している情報の範囲内で、簡単に紹介させて貰う。

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・レンタルなんもしない人は、1983年10月22日生まれ(今日現在で35歳)の森本祥司氏。関西名門大学大学院を卒業後、教育関連の出版社に就職するも、余りの忙しさに疲弊して退職。以降、幾つかの職に就くも長続きせず、昨年6月から“レンタルなんもしない人”というサーヴィスを開始。

・彼自身の説明によれば、サーヴィスの内容は何もしない人(僕)を貸し出します。常時、受付中です。国分寺駅からの交通費と、飲食代等の諸経費だけ、(掛かれば)御負担戴きます。御問い合わせは、DMでも何でも。飲み食いと、簡単な受け答え以外、何でも“出来兼ね”ます。となっている。

サーヴィスの依頼は、1年で千件を超えている。(彼のツイッターのフォロワーは10万人超え。)過去に受けた依頼には、「離婚届の提出に付き添って欲しい。」、「自分の結婚式を眺めに来て欲しい。」、「自分が部屋の掃除をサボらない様、で見ていて欲しい。」、「自分が作った料理を、一緒に食べて欲しい。」、「一緒に女子プロレスを見に行って欲しい。」、「引っ越しする自分を、“友人として”見送って欲しい。」等々。「自分が部屋の掃除をサボらない様、傍で見ていて欲しい。」という依頼では、掃除をし続ける依頼者(女性)の後ろで、森本氏は掃除を手伝う事も無く、読書をしていたりと、本当に「何もしていない。」のだ。

・妻子持ち(子供は1歳?)の彼は“レンタルなんもしない人”専業で、“金を得る目的での仕事”は全くしていない。“レンタルなんもしない人”では、上記した様に「国分寺からの交通費、掛った場合には飲食代の諸経費しか貰わない。」ので、過去に仕事で稼いで貯めた貯金を切り崩して生活している。彼の妻は「過去の仕事で彼が悩んで来た事を知っているので、『貯めた貯金が無くなるは、好きにして良い。』。」と理解を示している。
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「人の役に立てれば。」という思いで、森本氏は“レンタルなんもしない人”というサーヴィスを始めた様だ。上記した情報だけ見ると、「そんなに転職を繰り返すって、“駄目人間”なだけじゃないの?」とか、「何か胡散臭いなあ。」と感じる方も居られるだろう。自分も最初は、同じ様な事を感じたから。

でも、番組を見ている中で、そういう思いは無くなった。「見るからに優秀さを感じる彼の風貌の彼が、淡々とサーヴィスを提供し、喜んで感謝する利用者達を優しく見詰める姿。」には、否定的な事を考えた自分が、恥ずかしく感じさせる物が在ったから。「貯めた貯金が無くなる迄は、好きにして良い。」という彼の妻の言葉にも、嘘は感じられなかったし。

で、本題に入るのだけれど、若し貴方が“レンタルなんもしない人”のサーヴィスを受けるとしたら、具体的に何を依頼するか?」を、“深く考える事無く”、パッと思い浮かべて欲しい。

























さあ、貴方は具体的に、どういう依頼を思い浮かべただろうか?「Mr.サンデー」の司会者・宮根誠司氏は「1人でふらっと入るのは勇気が必要な飲食店に、一緒に行って欲しい。」と、又、コメンテーター柳澤秀夫氏は「自分が梯子で高い所に上る際、(怖いから)下で見守って欲しい。」といった趣旨の事を言っていた。成る程、成る程。

で、もう1人のコメンテーター・菊間千乃さんも具体的な依頼を言ったのだけれど、非常に興味深かった。「何時も、客が列を作っている飲食店が在るのだけれど、列に並んで順番待ちをして欲しい。」と言った彼女に、「其れは、“レンタルなんもしない人”の条件に反するのでは?」という指摘が在った。其れを受け、次に彼女は「買い物をした際、荷物持ちをして欲しい。」と言ったのだけれど、矢張り「其れも、“レンタルなんもしない人”の条件に反するでしょ。」という突っ込みが。

『飲み食いと、極簡単な受け答え以外、何でも“出来兼ね”ます。』という、『森本氏が何もしない事。』を頭で理解はしていても、『原則として払うのは、彼が国分寺駅駅から“現場”迄使った交通費だけとはいえ、自分が金銭を払ったのだから、何かして貰いたい。』という“潜在的な思い”が、具体的な依頼に反映されるのでは?という感じがして、非常に興味深かった。


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