「週刊現代」に連載中のコラム「今週の『へえ~、そうなんだ』」。6月3・10日号は、「タイ人は『蜜蜂』等の愛称で互いを呼び合う」というタイトルで、世界の名前事情に付いて記している。
「タイでは本名を使うのは役所等の公式な文書だけで、普段は“タイ語の愛称”で呼び合うのが普通。」なのだとか。女性なら「プン(蜜蜂)」、「メーオ(猫)」、「プローイ(宝石)」、「ポー(リボン)」、「アイス(氷)」)等、男性だと「ウィン(走る)」、「チャーン(象)」、「ケン(上手)」、「ナム(水)」、「ニュー(新しい)」、「ビアー(ビール)」等。
タイでこういう文化が根付いた背景には、同国の独特な「精霊信仰」が在るのだと言う。タイ人は昔から「ピー(精霊)」が、生まれた許りの子を連れ去ってしまう。」と考えて来た。其の為、ピーに子供が生まれた事を気付かれない様に、そして赤ん坊の名前を呼んでもピーが判らない様に、動物や昆虫の名前等を愛称にして来たのだ。「サンスクリット語の本名は長過ぎて覚え難いので、目上の人を敬称で呼ぶ時を除いては、愛称で呼び合う方が楽。」という“メリット”も在る。
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・イスラム圏で良く在る名前「アブダッラー」は「アブド(僕)+アッラー(神)」と、「神の僕」の意味から来ている。
・ミャンマーに於ける非暴力民主化運動の元指導者として有名なアウン・サン・スー・チー女史。「スー・チー女史」という表記がされる事も在るけれど、此れは誤りなのだとか。と言うのも、「ミャンマーには『姓』という物が存在しない。」からで、「スー・チー女史」と表記するのは、岸田文雄首相を「田文雄首相」とする様な物なのだ。
・ジョン・F・ケネディ元大統領の姓でも知られる「ケネディ」だが、元々は「醜い頭」という“綽名”が姓になった物。又、「キャメロン」は。「曲がった鼻」という“綽名”が姓になった物だと言う。
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