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「世界の防衛費、7%超増加 ウクライナでロシアと欧州が顕著」(2月12日、共同通信)
英国のシンク・タンク、国際戦略研究所(IISS、ロンドン)は12日、世界の軍事情勢を分析した報告書「ミリタリー・バランス」2025年版を公表した。2024年の世界の防衛費は、前年比7.4%増の2兆4,600億ドル(約377兆円)。ロシアが41.6%、ロシアの脅威に対抗する欧州が11.7%増加する等、ウクライナ侵攻が大きく影響した。
報告書によると、2024年のロシアの防衛費は1,459億ドルで、国内総生産(GDP)の6.7%に上った。2025年は、更に増額される見通し。
欧州では、ドイツの上昇幅が最も大きく、前年比23.2%。金額でも859億ドルで、欧州最大。
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「アメリカ第一主義」や「排外主義」を推し進めるドナルド・トランプ大統領のアメリカもそうだが、EU内でも極右勢力が台頭して来ている。「ナチス・ドイツによる数々の残虐行為を"戒め"にし、極右主義からは距離を置いていた筈のドイツ。」も例外では無く、2月23日に行われる総選挙では、極右政党と言われる「ドイツのための選択肢」(AfD)の大躍進が囁かれている。
12日、ハンガリーのオルバーン・ヴィクトル首相がAfDの共同代表と会談し、「ヨーロッパの首脳達は通常、AfDの代表を歓迎しません。然し、全てが変わる時が来ました。AfDこそが未来です。」と、極右政党を大絶賛した事も報じられた。
古今東西、「全ての問題解決は、力によってしか在り得ない。」という痴れ者は存在して来た(している)ので、或る程度の防衛力は必要だと思っている。でも、飽く迄も"或る程度"で在って、「他国が防衛力を高めているのだから、我が国はもっと高めなければいけない!」と、"防衛力競争"に走ってしまえば、イソップ寓話の一篇「蛙と牛」と同様に、其の競争は際限無く成ってしまい、最後は"身の破滅"を招く事に成ろう。
人間は"知恵"という物を有しているのだから、"交渉力"等を駆使する事で、「防衛力"だけ"に依存しない平和な環境の構築」を目指して欲しい。「そんなのは理想論に過ぎない!」と言う人も居るだろうが、「端から理想を放棄してしまっては、単なる"バーバリアン"に成り下がってしまう。」のではないか?