
開幕から8試合を終えた7日の時点で、「1勝8敗」と7つの借金を抱え、最下位に沈むジャイアンツ。チーム防御率「3.05」はリーグ最悪なれど、勝敗表で2位のタイガースも「2.95」で在る事を考えると、滅茶苦茶悪いという数字では無い。問題なのはチーム打率「.189」(リーグ最悪)からも判る様に、兎に角打てない打線に在るのは間違い無いだろう。8試合の内、完封されたのが5試合というのじゃあ御話にならない。
「無闇 矢鱈とバットを振り回し、クルクルと三振している。」だけのジャイアンツ打撃陣を見ていると、「好い加減にしてくれよ。」と腹立たしくなる。昨年からずっと同じ様なシーンを見せ付けられているのだから、打者達の適応能力の無さも呆れ返るが、彼等を立ち直させられない打撃コーチの無能さも問題だろう。
「自身に苦言を呈する人間を好まず、年上や近しくない人間を遠ざけ、“御友達”で周りを固める。」という傾向が強い原辰徳監督に付いては、此れ迄も何度となく「改めて欲しい。」と指摘して来た。昨年の9月の記事「原監督の続投は“原則的に”賛成」でも述べた様に、昨年に関しては「原監督の采配云々よりもコーチ陣、特に存在意義が全く感じられないヘッド・コーチや野手総合コーチ、打撃コーチを解任すべき。」と思っていたが、結果的に此の3つのコーチ職の中では、野手総合コーチの吉村禎章氏の解任だけに終わった。*1打てない儘でシーズンを終えてしまった打線を考えると、打撃コーチは相当優秀な人材を据えなければいけなかった筈なのに、全く納得出来ないコーチ人事。個人的な近しさを考慮せず、能力だけで抜擢していた様に感じる落合博満氏を、原監督は見習って欲しいもの。「良い監督」と認めているからこそ、此の欠点が治らないのは残念でならない。
・・・と散々ジャイアンツに関する愚痴を書いてきたけれど、昨日行われた対タイガース戦は久々に溜飲が下がる内容。情け無い先輩達に喝を入れる、19歳の若武者・宮國椋丞投手の好投は、多くのジャイアンツ・ファンに希望を与えてくれる物だったから。7回を投げ切り、被安打「3」で、失点は僅か「1」。ピンチらしいピンチは7回裏だけと言って良く、危な気無い投球を見せてくれた。其の昔、稲尾和久投手は「神様、仏様、稲生様」と呼ばれたが、昨日の試合で言えば「神様、仏様、宮國様」といった感じだ。
ジャイアンツの10代での初登板&初勝利は、1983年4月16日の対タイガース戦で完封勝利した“ジャイアンツのせんだみつお”こと槙原寛己氏以来とか。彼の様なエースに、宮國投手がなれるか否か。今後の成長が、非常に楽しみ。
ジャイアンツというチームで言えば、今後も苦しい試合が続くだろう。(昨日の試合で顔面に死球を受けた亀井義行選手が、一日も早く復帰してくれる事を祈っている。)昨年、そして今季の試合を見ても、打撃陣が“統一球”に対して“継続的に”適応出来る感じがしないから。投手陣が少しでも失点数を減らし、少ない得点数でも勝てる試合を作って行かないと、Aクラス入りも危うい気がして来た。
*1 先達ての週刊誌報道によると、吉村コーチの解任理由は度重なる女性問題に在るとか。過去にも何度か書いているけれど、男女間の問題は違法行為が存在しない限り、当事者間で解決されるべき物で在り、他者がどうこう言う筋合いでは無いと思っている。だから彼の女性問題は正直どうでも良い事なのだが、問題は「ジャイアンツのフロントが彼を“一昨年のシーズンオフの時点”で解任しようとしていたのを、原監督が猛反対して留任させていた。」という点。吉村コーチの能力を高く買っての猛反対なら良いが、原監督の性格を考えると「弟分として可愛がって来た人間だから。」という理由が最優先されている様な気がしてならない。
拙ブログにも書きましたが、岩田が眠れる巨人打線を起こしてしまいました。
打線を組替え、谷をスタメンに起用した。若い宮国を抜擢した。きのうは原さんの采配に負けました。
打線ですが、阪神も好調とはいいかねます。杉内に勝った試合など、1点取るのがやっとでした。