パニック状態

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

「桜塚やっくんが交通事故死　中国自動車道下り線で」（１０月６日、Ｊ－ＣＡＳＴニュース）

 

「スケバン恐子」等の芸で知られるタレントの桜塚やっくん（本名：斎藤 恭央さん）が２０１３年１０月５日、中国自動車道下り線で交通事故に遭い、亡くなった。３７歳だった。

 

報道を纏めると、斎藤さんは６日に熊本で行われるバンドのコンサートの為、５人乗りのワゴン車で走行していて事故に遭った。１７時前、ワゴン車が山口県美祢市東厚保町付近で、中央分離帯のガードレールに衝突し、停車した。同乗していた砂守孝多郎さん（５５歳）が電話で通報し様と車外に出た所、後ろから来た車に撥ねられた。其れを見た斎藤さんが車を降りた所、別の車に撥ねられ、２人は死亡した。死因は其れ其れ、「外傷性ショック」と「心臓破裂」等。現場は追い越し車線の右カーヴで、雨が降っていたと言う。

 

斎藤さんは神奈川県の生まれ。日本大学藝術学部映画学科演技コース卒業、１９９９年に御笑いコンビ「あばれヌンチャク」を結成し、セーラー服姿に竹刀を持ち、「がっかりだよ。」と決め台詞を放つ「スケバン恐子」等のネタを生み出した。「あばれヌンチャク」時代に使用していた「桜塚やっくん」という呼び名に改名し、ＣＤデビューを果たす等、人気を博した。最近では女装バンド「美女♂ｍｅｎ　Ｚ」を結成し、精力的にライヴ活動を展開していた。

 

芸人やバンドの他、声優、俳優としても活躍していた為、幅広い親交が在った様だ。ネット上では、芸人仲間を始め、様々な業界の共演者・関係者等から悼む声が上がっている。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

 

御笑い大好き人間の自分だが、桜塚やっくん氏のネタで笑えた事は一度も無かったし、好きな御笑いタレントでも無かったが、一昨日の夜中に飛び込んで来た訃報には、「本当なのか！？」という驚きが在った。３７歳というのは余りに若過ぎるし、自分よりも若い人間の死というのは、本当にショックだ。合掌。

 

今回の件、桜塚氏等が乗っていたワゴン車が中央分離帯のガードレールに衝突した時点では、怪我を負った人間は居たが、皆、命に別状が在る状態では全く無かった様だ。電話で通報し様と車外に出た砂守氏が後続車に撥ねられ、其れを見て同様に車外に出た桜塚氏も別の後続車に撥ねられてしまったというのは、本当に運が悪かったとしか言い様が無い。（撥ねてしまった後続車の運転手も、個人的には気の毒に感じる。）「高速道路で事故を起こし、車外に出た所を撥ねられて死傷するというケースは多い。」というのは良く見聞するが、「そういう現実は判っていても、事故を起こした事でパニック状態に陥ってしまい、ふらっと車外に出た所を後続車に撥ねられてしまう。」というのが、自分の経験からも結構在るのではないかと思う。

 

「自分の経験から」と書いたのは、もう大分昔になってしまうが、自分も高速道路でガードレールに衝突し、警察等に通報する為、車外に降りた事が在るからだ。雨がしょぼしょぼと降る２０時過ぎ位だったろうか、視界が悪かったので、降りるべき出口を直前に気付き、慌ててハンドルを切った所、タイヤが雨でスリップし、ガードレールに衝突してしまったのだ。車は大破したが、幸いにも誰も巻き込む事が無く、自身も軽症で済んだ。

 

普段はビュンビュンと高速で走り抜ける車が多い場所なのだが、其の時は偶、車が殆ど走っておらず、通報を受けて遣って来た警察官から「貴方、本当にラッキーでしたよ。此の場所だったら普通は、後続車に車が追突され、亡くなっていた可能性が高いから。」と言われ、震えが止まらなかったのを覚えている。

 

で、話を衝突直後に戻すが、頭の中がパニック状態に陥っていた。「此の儘では、後続車が追突してしまう！」と思い、発炎筒を手に持って車外に出様としたが、ハザードランプを点滅させるのを忘れていた。

 

慌ててハザードランプを点滅させ、車外に降りたが、後続車を目で確認したものの、今考えると十二分な確認だったか怪しい。又、記憶が曖昧なのだが、車が走行していないガードレール側（車が半回転していたので助手席側）からでは無く、走行している側（運転席側）から降りた様に思うし、もしそうだったら「危ない行為だったんだなあ。」とゾッとしてしまう。パニック状態に陥った時程、意識して気持ちを鎮める事が肝要だ。