ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

人工赤血球

2024年08月19日 | 時事ネタ関連

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「『人工赤血球』 緊急時の活用期待」(8月18日付け東京新聞[朝刊])

献血で集めた血液の内、有効期限が切れ、廃棄する予定の物を使って製造された「人工赤血球」の臨床試験(治験)奈良県立医科大同県橿原市)で、2025年春から始まる。
災害時や離島等の遠隔地での活用に注目が集まっており、大の研究チームは、2030年頃の実用化を目指す。実用化されれば、世界初と言う。

研究チームによると、人工赤血球は、献血で採取した血液から酸素を運ぶヘモグロビン抽出し、人工の脂質覆って製造される。使用する酸化しない様に作られる、一般的な血の赤色と異なり、「紫がかった色」をしている事が特徴だ。

此の製造方法により、献血等で集めた赤血球が冷蔵で通常約1ヶ月程度しか保存出来なかったのに対し、人工赤血球は常温で約2年間、冷蔵では約5年間保存出来る

血液型を決める膜を除去している為、血液型が存在しない点も利点の1つ。研究チームの酒井宏水教授医工学生体高分子化学)は、事故等で急遽輸血が必要な場合、患者の血液型を調べる必要が在る為、輸血迄に多少時間が掛かる人工赤血球だと、血液型を気にする必要が無くなる為、迅速な処置が可能となる。と話す。

今回の治験では、健康な成人16人に、最大で各400ミリリットルの人工赤血球を投与する予定。速度や量等を4段階に分けて投与する事で、安全性等を確かめると言う。実用化する場合は、医療現場で需要が高い800ミリリットルを使用する方針だ。

酒井教授は、「少子高齢化の影響等で献血が減っている現状に、役立つ可能性も在る。」と指摘。「今回の治験で確りと調査し、実用化に向けて一歩ずつ進めて行きたい。」と述べた。
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良く訪れる場所では、献血バスを時々見掛ける其の傍らには「本日、特に必要な献血」という立て看板が置かれており、具体的に必要な献血量が、血液型別に記されている。コロナ以降、献血バスを見掛ける頻度が増えたし、立て看板に記された献血量もドンと増えた様に感じる。其れだけ、献血量が不足しているのだろう。

「献血等で集めた赤血球は、冷蔵で通常約1ヶ月程度しか保存出来ない。」というのは聞いた事が在り、「其の程度しか持たないなら、“自転車操業的に”血を集めないといけないなあ。『冬の寒さを“保存”して、夏の“冷却”に100%利用したり、逆に夏の暑さを“保存”して、冬の“加熱”に100%利用したりする技術が開発されないかなあ。』と良く思ったりするけれど、赤血球も長期間保存する技術が出来ないのだろうか?」と考えた事が在る。今回の人工赤血球は、そんな新技術が活かされた訳だ。

そして、「人工赤血球には血液型が存在しないので、患者の血液型を考慮する事無く、迅速に輸血として使用出来る。」というのも非常に良い。なので、今回の治験は是非とも成功して欲しい。


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