ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

ハレの場に公然猥褻罪ですか

2008年02月12日 | 時事ネタ関連
ハムぞー所長様の記事「阪神電車考」の冒頭で、夢路いとし喜味こいし両師匠(動画)に付いて触れられていた。ハムぞー所長様が敬愛されている御二方。自分も「がっちり買いまショウ」等の番組で彼等の軽妙な喋繰りに大笑いして来た世代故、ハムぞー所長様の思いは良く判る。両師匠と同世代の芸人で言えば人生幸朗・生恵幸子両師匠(動画)や暁伸・ミスハワイ両師匠(動画)等が好きだった。上記した6名の中で今も御元気なのは、暁伸師匠(今年で93歳)と喜味こいし師匠(80歳)だけ。昭和は遠くなりにけり・・・。

閑話休題

少し前に「『宣伝用ポスターの写真のセクハラ性の有無」が話題になった黒石寺蘇民祭(こくせきじ・そみんさい)。この祭に関して、新たな問題が持ち上がっている。

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<岩手の蘇民祭>『全裸は公然わいせつ』今度は県警が警告」(2月9日、毎日新聞

岩手県奥州市の黒石寺蘇民祭(2月13~14日)が、今度は山場の主役が全裸になるかどうかで揺れている。下帯姿の男等が奪い合う蘇民袋を小刀で切り裂く役は2007年迄伝統通り全裸だったが、岩手県警水沢署が今年初めて「公然猥褻罪に該当し、警察として措置する。」と事前警告した為だ。運営する16人の世話人の中には「仮に逮捕されても伝統は守る。」と逆に意気込む人もいる。

世話人の一人は裸で本堂の格子に登り、近くに袋が来た瞬間、口に小刀を咥えて男衆の上に飛び降りる。そして四方を睨み袋を切り裂くと、中から護符の小間木(こまぎ)が零れ落ち、争奪戦はクライマックスを迎える。

元々、参加者は皆全裸だった。しかし女性観光客が増加し、露出目的の参加者も現れ、寺側は数年前から「祭事外で全裸にならない。」、「一般参加者は下帯を付ける。」と規制して来たが、世話人の全裸は許していた。

しかし1月、水沢署から全裸への事前警告が口頭で数回初めて在った。荒川文則副署長は『神事だから黙認。』と思われていたかもしれないが、法律に抵触する行為が在れば然る可く措置するスタンスは不変。昨年迄も現場で警告制止して来た。」と話す。境内での宗教行為だから罪にならないとの声も在るが、荒川副署長は「観光客が居り、公然性が在る。」と言う。寺の女性住職・藤波洋香さん(55歳)は対応に苦慮している。もう少し伝統文化への理解が在って良いのでは。と零す。
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「全裸の男性が見られるという事で“その筋の男性”が写真を撮りに遣って来る。」や「露出狂の男性の参加が増えている。」等、違った意味で有名になって来ていた祭でも在る。唯、一説には約1,200年も続いているとされる伝統在る祭で在り、元々は参加者が全裸で行っていたと。日常生活が「ケ(褻)」、「儀礼や祭、年中行事等の非日常な面はハレ(晴れ)」とする我が国の世界観「ハレとケ」。「そのハレとケの境界線が無くなりつつ在り、日常生活で在るケの部分が増加しているのではないか?」以前書いた記事で記したが、本来はハレの世界、即ち非日常世界で在ったの祭の場でも、例えそれが伝統で在ったとしても「公然猥褻罪」という“現実”が持ち込まれるという事になる。

昨年大晦日にナマハゲに扮した男性が女湯に乱入して女性に触り捲る等のセクハラを行ったという事件が在った。昔はこういったセクハラもどきも少なからず在った様だが、こんなのは「祭だから。」という言い訳で許される事では最早無い。「祭だから何でも許される。」といった勘違いは不快だし、時代と共に容認されない面が出て来るのも当然の事とは思う。だが、今回の「全裸全面禁止」というのは行き過ぎの様に感じてしまう。

そもそもは地方地方でひっそりと行っていた祭が、やがて観光収入を目論んで大衆化させていった為、こういったケの概念が持ち込まれる様になってしまったという皮肉。非日常世界がドンドン無くなってしまうというのはつまらない気がするが・・・。

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8 コメント

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グローバル化ゆえ~ (おりがみ)
2008-02-12 11:12:51
おっさるとおり。
裸になっても大丈夫!な時代は「その地域だけの」「秘められた御祭」だった。
しかし、情報網や交通手段の発達で
おもしろいお祭があるぞーハダカだぞ~
それいけー
みたいに「観光化」されて、こういう「何で??」という本末転倒が起きるんですね。
ナチュラルに脱いだり見たりできた時代を長年享受したしっぺ返しと思うしかない。
多分長い歴史の中では「ヤダなぁ・・」って思っていた方もいるでしょうし。
「悩み苦しみ?」を背負う世代には「お気の毒に・・」としかいえません。


伝統とか風習とかを変えていくコトってすごくエネルギーが要ることも事実。
スカーフかぶるかぶらないで議会がもめてるお国もあるです。
これらの根底には「生」や「性」や「聖」が絡んでくると思うのです。
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性のエネルギーとアニミズム (Spa supernova)
2008-02-12 14:03:04
正直そのまま大乱交みたいなノリの祭りも多かったでしょうね。そのために明治期にキリスト教道徳こそ文明であるという「欧米列強」に「野蛮人」と呼ばれるのを恐れ、「風俗紊乱(びんらん)の恐れがある」として、官憲の取り締まりの対象にもなり、盆踊りが禁止になった地域も多かったようですし。(当時のムラのフリーセックスの良い機会←と、いっても単に男性天国だったともいえましょう)
いわゆる即興でその踊りに合わせて歌いながら踊る祭りもあり、その歌詞は非常に卑猥であったり、性的でないにせよ非常に乱暴な歌詞も多かったそうです(現在ではとても歌えないようなもの)。

http://www.kurikomanosato.jp/nb06-042.htm

しかし、しかしですね(笑)。例の裸祭りのポスター見ましたが、これ暑苦しいです(笑)。こんなの貼られていたらそりゃ嫌がる人、なんだか喜んじゃう人いますよ(笑)。
自分だったら「うわー(汗)」という反応かも。
伝統を守りたいならばあまり商業化せず、細々とやったほうがいいと思うが…。

>「全裸の男性が見られるという事で“その筋の男性”が写真を撮りに遣って来る。」や「露出狂の男性の参加が増えている。」等

もともとそういう祭だったという気も(笑)。

>観光収入を目論んで大衆化

ロータリークラブ、商工会議所、青年会議所等の肝いりで一日で地域の祭りを全部行うというイベントも地方では結構あります。客寄せのためとはいえ、「何々の日にどこそこで行う」ことに意味があった祭りを何の関係のない日にどっかの大会場で関係のないのと一緒くたにやるという実に商業的なものです。そういうのの旗振り役に限って「伝統」だのなんだのと言いたがる人だったりするのがそれもまた一興。


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>Spa supernova様 (giants-55)
2008-02-12 20:04:09
書き込み有難う御座いました。

そもそも祭りは農作物の豊穣を祈念する意味合いで始まった物が多いし、豊穣が受胎とリンクして性的な意味合いを含んでいるケースも同様に多いですよね。御神体が性器を模しているというのも在りますし。それに戦時中以前の日本は性に対して非常に大らかだったと言われ、だからこそ田舎では夜這いとかも結構行われていたという話も。「性的な意味合いを持った祭」と「性に対して大らかな国民性」というのが合わさった部分はかなり在るのではないでしょうか。

あのポスター、確かに暑苦しさは感じます(笑)。唯、「気持ち悪い。」とか「卑猥。」と言われたモデルの男性は気の毒な限り。あれと同じポーズを仮にキムタクが取っていたとしたら、恐らく問題にはならなかったでしょうね。

富山市の八尾町に江戸時代から伝わる「おわら風の盆」という祭が在ります。岸和田のだんじり祭や徳島の阿波踊り等、祭と呼ばれる物は概して賑やかで元気の良い物が殆どですが、このおわら風の盆は哀しげな音色の胡弓の調べに合わせて、菅笠を被った女性が無言で静かに踊るという異例な存在。或る意味「静けさ&優雅さ」を堪能する祭だったのですが、本やTV番組でバンバン取り上げられた結果、近年では小さな町に数十万人の観客が大挙して訪れる祭になってしまいました。家人が「静けさ&優雅さ」を堪能したくて彼の地を訪れたものの、「道端は人で溢れ返っているわ、ざわざわ五月蝿いわで散々だった。」と嘆いていました(笑)。これなんかも本来は一地域でひっそりやっていた祭が、観光化した事によって本来の良さがぶち壊しになってしまった典型と言えましょうね。
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Unknown (のびぃ太)
2008-02-12 21:01:18
無形文化財に指定し全裸を遺産として残せ!
クダラナイクレームは排除。
文化を守れ!
私は民俗学が好きで、いたずらに観光化し民俗や文化をみだりに破壊しないで欲しいと思います。
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こんなの (破壊王子)
2008-02-12 22:19:36
警察の「いちおう仕事してますよ」的なアピールでしょ?おまえら他にもっとすることあるだろうが!といいたいです。

だいたいかつての全裸少年隊(ガダルカナルタカ+浅草キッド)やらリアルアパッチ野球軍「俺たちゃ裸がユニフォーム」の井手師匠など、毎日がハレの集団があるんだから、いちいち地方の祭りに目くじらたてなさんな、ということです。
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七万円、五万円、三万円、運命の分かれ道! (れんたろう)
2008-02-14 11:10:48
自分のブログにも書きましたが、昨年の蘇民祭は、関西ローカルの深夜番組にも取上げられていたのに、その時は全国的には全く話題にならなかったんですね。

http://orange.ap.teacup.com/applet/iyokakun1961/20080114/archive

ちなみに、この番組の初代アシスタントが陣くんのヨメさんでした。

今朝の各局のニュースショー、どこの局にも、モデルになったケンドー・コバヤシ、じゃなくて、世話人さんが出まくっていました。無事に祭りも終わって一安心だと思います。

ちなみに、僕の地元のラジオ番組に、弁護士さんがいろんな事件にコメントするコーナーがあるのですが、その人に今回のポスター問題についてたずねると、

「自治体が発行したポスターの掲示依頼を、JR東日本が拒否すると言うこと自体がおかしい。」

と、JRの対応に否があるとしていました。

いとこい師匠と言えば、タイトルに書いた名セリフを、南利明氏の「ハヤシもあるでよ。」のCMとともに思い出します。(後に、グリコがスポンサーに変わりましたが。)太平サブロー・シローがする物真似も好きでした。

いとこい師匠をお目当てに、土曜日の午後は「生活笑百科」を見ておりました。その後は「よしもと新喜劇」。これが週末のお楽しみでした。
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横からスイマセン (ハムぞー)
2008-02-15 20:51:07
私の場合
「十万円、七万円、五万円!運命の分かれ道ッ。
お手々出しても口出すな、
ホニャララゲーム、初め!!」
金額が微妙に(笑)

・端数はあゆみの箱に寄付
・出演者の調整はカレーを何個か買う。
などがお約束で。

これに素人名人会で
日曜日は過ぎていく・・

次ははんじけんじの
ダイビングクイズか何かを?
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>ハムぞー様 (giants-55)
2008-02-15 22:14:01
書き込み有難う御座いました。

「24時間テレビ 『愛は地球を救う』」が社会的認知度を得る前迄は、ボランティア団体としては「あゆみの箱」が断トツに知られた存在だった様に思います。森繁久彌氏や伴淳三郎氏、コロンビア・トップ氏等が前面に立って活動されていましたね。うろ覚えですが、森繁氏の元付き人だった俳優があゆみの箱から金を持ち出して大問題になったなんて話も在った様な・・・。

そしてあゆみの箱で忘れてならないのが、日曜の昼に放送されていた「大正テレビ寄席」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%AD%A3%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%93%E5%AF%84%E5%B8%AD)。好きな芸人の一人・牧伸二師匠が、今は無き渋谷の東急文化会館地下で公開収録していたあの番組の一コーナー「マキシンのバーゲンセール」(牧師匠の「バ~ゲンだよ~。」を良く真似したもの。)で、オークションで得た御金はあゆみの箱に入れられていましたね。獅子てんや・瀬戸わんや師匠や青空球児・好児師匠、東京ぼん太師匠、桜井長一郎師匠、ケーシー高峰師匠、ゼンジー北京師匠、東京コミックショウ等々、今考えると絢爛豪華な芸人が多く出演していた番組でした。
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