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「新国立競技場の建設を巡りデーモン閣下がJSCの対応に毒舌」(7月8日、トピックニュース)
8日放送の「ひるおび!」(TBS系)でデーモン閣下が、新国立競技場建設を巡る日本スポーツ振興センター(JSC)の対応に、毒舌コメントをする一幕が在った。
番組では、新国立競技場建設費の2,520億円に有識者がゴーサインを出した事を取り上げ、其の金額の内訳と追加工事計画を紹介した。
新国立競技場を巡ってはデザインや2,520億円の総工費、工期、財源の問題点が在る中で、有識者会議の了承により、10月から工事の準備が入るのだと言う。
コメントを求められたデーモン閣下は「皆、『何とかなるんじゃないの?』って感じで遣ってる感を凄く受けるんだけど、皆、ギリシャ人が遣ってるのかな?」と、毒舌コメントで笑いを誘った。
番組では、此のコーナーの前に、ギリシャ危機に付いて取り上げ、ギリシャ人は「自分達が1番。」、「明日の事は何とかなる。」、「屈しない。」という国民性を紹介していた為、デーモン閣下の発言を受けて恵俊彰は「繋がってますね番組が。」と切り返した。
更に、JSCの河野一郎理事長が新国立競技場の建設に当たって「我々のミッションは、彼の形で作る事。止める、止めないは文科省が決めた事だ。」という趣旨の発言が在った事に対して、スポーツ・ライターの玉木正之氏は、昨年迄JSCが推し進めていた事に触れた後「日本国民の1人として、河野一郎さんという人は、此の税金に付いて如何思うのかを考えたら、其れこそ『河野一郎さんはギリシャ人。』て私も思いますよ。」と語って笑いを誘った。
恵は玉木氏に「其の流れは、此の辺で良いんじゃないですか。」と突っ込みを入れて笑いを誘った。
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当初(2013年1月)、新国立競技場の総工費は約1,300億円とされていた。然し、「2020年夏季オリンピック」の開催地が東京に決まった後、下村博文文部科学大臣が「デザイン通りに建設すると、総工費は3,000億円に上る見込み。」と口にした(2013年10月23日)辺りから、話はおかしくなり出した。
「規模を縮小する。」として新デザインを発表し、其の総工費が1,625億円としたのは2014年5月。然し、結局は2,520億円掛かるという事に。「総工費約1,300億円の想定で公募し、見合うデザインを選んだ筈なのに、其れが倍近い2,520億円も掛かる事になった。」というのは、余りにも杜撰。物価上昇や消費税引き上げ等も、総工費の大幅アップの理由にしている様だが、抑、そういった“上げ幅”を加味した上で組まれるのが“真面な予算”という物だろう。
「予算約1,300億円で全く問題在りません。」という事で大きなプロジェクトを獲得したものの、後になって「実際には約2,520億円なければ無理。」なんて事になれば、“真面な会社”ならば大問題となり、多くの“首”が飛ぶ事になるのは必定。河野理事長も含め、関わって来た政府や役人の誰も責任を取ろうとせず、“御友達”許りを寄せ集めた有識者会議で「総工費2,520億円で問題無し。」と言わせる事で幕引きを図るというのは、異常な事と言わざるを得ない。「最終的には、税金を投入すれば良い。自分の懐が痛む訳でも無いし、知った事では無い。」という思いが、彼等には在るのだろう。
2年前の記事「浮かされ過ぎ」でも書いた様に、自分は“自民党政権だろうが無かろうが無関係に”、日本でオリンピックを開催する必然性を感じていない。当該記事に詳細を記しているが、開催による“箱物作り”で、其の維持費を含めて莫大な“借金”を抱える事になるからだ。高度経済成長の時代は未だしも、今の日本にはそんな余裕が無い。開催するとしたら極力金を掛けない、シンプルな形にすべきなのに、蓋を開けてみれば何時も乍らの“箱物行政”。
「兎に角、遣りたい事は推し進めてしまえば良い。後は、知った事じゃ無い。」といった“後は野となれ山となれ的思考”は、歴代の政権でも見られた事だが、安倍政権ではそういった傾向が、尋常では無いレヴェルに在る。「オリンピック開催を東京に決定させれば、支持率アップに繋がるだろう。決まった後、何れだけ税金を投入する事になろうが、そんなのはどうでも良い。」という思いを、安倍首相の様々な言動から感じてしまう。
国民の多くが反対する事柄で在っても、自身の持つ“怨”の思いを晴らしたいが為だけに推し進め、疑問を呈されても話を逸らしたり、逆切れする事で誤魔化す。こんな不誠実で独善的な人物が、我が国の首相として居座り続けているのは、将来に大きな禍根を残す事になるだろう。