ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

気持ちは凄く理解出来るけれど

2017年02月10日 | 時事ネタ関連

女性タレントの万引発言」や「万引」等、“万引き”に関する記事を過去にも書いて来たが・・・。

 

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「『万引き犯』防犯カメラ画像を店内掲示 千葉ファミマ」(2月7日、朝日新聞

 

コンヴィニエンス・ストア大手「ファミリーマート」の千葉市中央区店舗が、客の顔が映った防犯カメラの画像に「万引き犯です。」と書き添え、店内に約2週間貼り出していた事が判った。社に外部から指摘が在り、店に指示して7日に取り外したと言う。

 

同社広報室によると、店内で不審な動きをしていた客に付いて、店は防犯カメラの映像等から万引きと判断し、画像を貼り出した。店の責任者は同社に対し、商品を店外に持ち出したと思われる人物が映っていた。注意喚起の意味で貼り出した。と説明していると言う。

 

同社広報室は「日頃から万引き等があった場合は、警察連携して適切な対応をする様にしている。指導を徹底したい。」としている。

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全国万引犯罪防止機構の調べによると、日本全体の年間万引き被害総額は約4,600億にもなるのだとか。昨年、日本全体で認知された振り込め詐欺被害総額は約373億8千万円という事だから、其の12倍以上。1日の平均万引き被害額は約12億6千万円になるのだから、とんでもない数字だ。

 

上記の記事「万引」でも書いたが、「書店の場合、1冊の本が万引きされると、同じ本を5冊売らないと穴埋め出来ない。」のだとか。経費が多く発生するコンヴィニの場合もそうだが、万引きは店舗にとって死活問題だ。

 

何処の店舗も、万引きには頭を悩ませている。今回のファミマの問題が報じられて以降、セブンイレブンでも同様の掲示が行われていた事が明らかとなった。店主の気持ちは凄く理解出来る。

 

が、だからと言って、万引きをしたと思われる人物の映像を店内に掲示するというのは問題だ。先ず“万引きをしたと思われる人物”というのは、“万引き行為が確定した人物”では無い。警察が捕まえた時点でも確定した訳では無く、によって裁かれ、そして刑が確定した時点が、“万引き犯として確定”したと言えるのだ。そんな“未確定”の段階で「万引き犯です。」と映像を店内に貼り出すのは問題だし、単なる“私刑で在る。

 

上記の記事「女性タレントの万引発言」でも触れたけれど、「万引きという行為を軽く考え、時には面白おかしく語ってしまう馬鹿が少なく無い状況。」というのが大きな問題だと思う。「中高年に対する路上強盗」を「親父狩り」、「若い女性を対象にした売買春」を「援助交際」とマスメディアが“軽い表現”で報じる事から、犯罪の悪質さが感じられなくなっている。「窃盗」を「万引き」と報じるのも同様だ。

 

“悪質な犯罪”で在る事をより強調する意味でもマスメディアは、「万引き」では無く「窃盗」という用語を使うべきだし、又、「万引きは10年以下の懲役、又は50万円以下の罰金が課せられる可能性が在る犯罪。」で在る事を、広く報じる必要が在るだろう。


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2 コメント

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裁判所が決める (雫石鉄也)
2017-02-10 09:29:04
この防犯カメラの人物も「万引き犯」と決まったわけではないでしょう。
日本では(外国は知りませんが)、警察に逮捕されただけで犯人扱い。NHKの職員が強姦したということで、懲戒免職になりました。これ、まだ犯人と決まったわけではないでしょう。
その人物が犯人かどうかを決めるのは、裁判所であって、マスコミでも世間でもありません。あくまで「容疑者」です。それを犯人扱いするのは考え物だと思います。
通り魔殺人のように、みんなの見てる前で犯行におよび現行犯逮捕されたのならともかくとしてです。
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>雫石鉄也様 (giants-55)
2017-02-10 15:02:33
書き込み有難う御座いました。今回は、此方にレスを付けさせて貰います。


正確な数字は忘れましたが、アメリカに於けるマスメディアへの信用度は、民主党支持者の場合が50%程、共和党支持者に到っては15%程というアンケート結果が在りました。民主党寄りのマスメディアが多い中でも、其の民主党を支持する人達の2人に1人はマスメディアを信用していないというのは、非常に由々しき事だと思うし、国民の信用を取り戻すべく、マスメディアは「証拠を提示した上で、真実を報道する事に努めないといけない。」でしょうね。

で、もっと問題に感じるのは、マスメディアを信用していない人達が頼っているのが、ネットの情報という事。其れも、「様々なネット情報に当たり、自身の頭で真偽を確かめた上で、真実と思われる物を取り入れる。」というのでは無く、「自分にとって好ましいネット情報だけに当たり、真偽を確かめないで鵜呑みにする。」というのは非常に怖い事。

マスメディアに全面的な信用は置けないけれど、恣意的な嘘情報が目立つネット情報は、其れ以上に信用を置ける物なのか?

日本でも面白おかしく垂れ流された嘘のネット情報に乗っかり、無辜の人間を叩く風潮が在る。裁判所によって刑が確定したなら話は別だけれど、そうでも無いのにネット情報だけに踊らされ、叩くのは如何な物か。「若し自分が、疑われている側の人間だったら、どう感じるか?」というのを、冷静に考えないといけないでしょうね。
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