惻隠の情

先日の記事「桃太郎や矢吹丈が現れたと思ったら」を書き上げる過程で、意外で哀しい事実を知る事に。俳優の大浜詩郎氏が昨年１月２９日に、６２歳の若さで亡くなっていたのだ。「大浜詩郎」という名前を目にしても、「誰？」と思われる方が少なくないかもしれない。でも一定年齢以上の人ならば、「『光の戦士　ダイヤモンド・アイ』（動画）で主人公・雷甲太郎を演じていた役者。」と言われたら、「嗚呼、彼の人か・・・。」と思い出されるのではないか。

此方に、彼が亡くなったという事実が記されている。可成り以前から目が不自由な状態で、入退院を繰り返されていた様だ。又、「悲しい最期だった様で、通夜も葬儀も無いとの事」という記述が、ヒーローの最期としては何とも遣る瀬無い。もう直ぐ一周忌を迎えるという時期では在るけれど、心より哀悼の意を表したい。合掌。

話はガラッと変わるが、「某有名Ｊリーガーと女性モデルのデートの様子を、ホテル内でアルバイトしていると女子大生（と称する人物）が逐一Ｔｗｉｔｔｅｒで“報告”していた。」事が騒ぎになっている。報じていた元記事には具体的な名前が載っていたけれど、此処では「Ａ（男性）、Ｂ（女性）、Ｃ（企業名）」と仮名にさせて貰うが、Ｔｗｉｔｔｅｒでは次の様に報告されたのだとか。

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「Ａさん全然顔判らなかった←金髪時代しか判らない(笑)。予約の紙に書いてあった 会社名Ｃに笑ったww。」

「あの人本当に可愛いよね・・・小顔過ぎてびっくりしたよ。」

「ＡとＢが御来店　Ｂまじ顔小っちゃくて可愛かった・・・今夜は２人で泊まるらしいよ　お、これは・・・（どきどき笑）。」
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どうやら“彼女”がホテル関係者なのは事実の様だが、「守秘義務」という概念を知らないのだろうか？其れ以前に「有名人の“私生活に於ける”一挙手一投足」を逐一報告するというのは、「人」としてどうかと思うのだが。

「惻隠の情」という言葉が在る。「可哀想に思う事。同情する事。」という意味だ。有名人だって人間で、恋人と静かにデートしたい時だって在るだろう。仮にホテルで宿泊する場面も見たとしても、「普段から注目されている彼等だから、こういう時には人の目から解放されたいだろうな。」と見て見ぬ振りをして上げるのが惻隠の情ではないか？

プライヴェートで街中に居た際にサインを求められるも、どうしても出来ない状況だったので丁重に断りを入れた所、散々嫌味を言われた挙句に、「何気取ってるのさ。嫌な人！！」と捨て台詞を吐かれた・・・と、以前に或る有名人がＴＶ番組で告白していた。有名人に出くわしたら、話し掛けたりサインを貰いたいという気持ちは判るけれど、彼等にだってプライヴェートの時間は在るのだから、矢張り見て見ぬ振りをして上げるのが惻隠の情だろう。