先日、AERAに連載されている為末大氏のコラムを読んで初めて知ったのだが、「ジャイアンツは“新人選手”に対し、FacebookやTwitter等、『ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の利用』を禁止している。」のだとか。ジャイアンツ・ファンを名乗り乍ら、全く知らなかったのは汗顔の至りだが、半年近く前に結構取り上げられた話なのだとか。
昨年、「ラーメン店の店員が、冷凍庫内に在った商品のソーセージを口に咥えた姿を撮影して投稿。」、「コンヴィニエンス・ストアや弁当店で客や店員が、アイスクリーム用冷凍庫内や冷蔵庫内に入り込み、其の姿を撮影して投稿。」等、Twitter上に問題写真が次々に載せられ、大きな問題になったのは、記憶に新しい所だろう。馬鹿な行為をした当人が非難されるのは当然だが、彼等が働いていた店や在籍している学校等迄もが監督責任を理由に、非難されたり謝罪させられたりした。「個人でした事なので、組織としては無関係。」と必ずしも言えなくなった状況下、危機管理の観点からジャイアンツはSNSの利用禁止という決断をしたのだろう。
「試合中に更新してるのでは?」と思われる程、物凄い頻度でTwitterの更新をしている野球選手が居た。文句を言わせない成績を残していたならば別だろうが、そうじゃ無いと「そんな事している暇が在ったら、年俸に見合った活躍をしろよ!」という批判が結構在ったと言うが、そりゃそうだろう。そういうケースは論外だが、ファン・サーヴィスという観点からは、野球選手がSNSを利用するのは悪い事では無い。
ジャイアンツの場合、禁止したのは新人選手に限った事の様だが、「新人選手だからこそ、SNSによるファン・サーヴィスは在って良い。」と思う。「新人に対する社会人教育」は企業の責務で在り、「SNSを利用する上での問題点等を、みっちりレクチャーすれば良いだけの話。」ではないか?
本当に自分で文章を作成するのならば、選手達が引退した後の役にも立つ筈。「問題が起こり得る可能性が少しでも在れば、全てNGとする。」という“臭い物には蓋をする的対応”では、組織として伸びない気がするのだ。