自分は此れ迄、4回引っ越しを経験した事になっている。「事になっている」と持って回った言い方なのは、物心が付く前の引っ越し2回を、全く覚えていないからだ。
男性の平均寿命で言えば、既に半分を過ぎた年齢の自分。此の年齢で通算引っ越し回数が4回というのは、多いのか少ないのか判らないけれど、“一般的に”引っ越しという行為が、金銭面のみならず、精神面でも多大な“重荷”を背負わされるのは確かだと思う。
「一般的に」という断りを入れたのには訳が在る。世の中には、「引っ越しが苦にならない。」と思っている様な人も居るからだ。明治の文豪・夏目漱石は、“引っ越し魔”としても知られており、第五高等学校の英語教師として熊本に赴任し、4年後にロンドンに留学する迄、何と6回も引っ越ししている。
彼の場合、好んで引っ越ししていたのかどうかは不明だが、家人の知り合いの様に「引っ越しするのが好き。」と、数年置きに引っ越しを繰り返している人間も居るのだから、恐れ入ってしまう。仮に近くを動き回っているにせよ、新天地で生活を始めるというのは、凄くパワーが要る事だから。
赴任等、好むと好まざるとに拘らず、引っ越しをしなければならない場合、“住まい捜し”は非常に大事な要素となる。諸々の条件を当て嵌めて行き、「此処は良さそうだな。」と決めて、いざ引っ越ししてみたら、「意外と交通の便が悪かった。」とか「御隣さんが口煩い人だった。」とかという事も少なく無い。実際に住んでみないと、見えて来ない物も在る。
7月8日のExcite Bit コネタに、「引っ越しのリスクを軽減! “プチ移住”体験サーヴィスが便利」という記事が載っていた。「実際に引っ越してみたら、思い描いていた暮らしと違う。」という「理想と現実のギャップ」を感じてしまう人が少なからず居る事から、「microstay株式会社」なる企業が、ユニークなサーヴィスを行っているのだとか。
「使われていない家屋や別荘を利用し、移住を考えている人達に、1週間貸し出すんです。平日と休日、更に其の朝・昼・夜の暮らしを体験する事は、自分達にとって本当に其処が、理想の場所で在るかを判断するのに、非常に大きな材料となります。」。
実際に住む家屋では無くても、其の近辺に“体験入居”してみる事で、見えなかった物が見えて来る事も在るだろう。
西宮で生まれて、幼少のころ神戸に。神戸市内で一度、結婚してまた神戸市内で移動。
ずっと神戸です。私、神戸という街を気に入ってますので、神戸を離れるつもりは有りません。終生、六甲山の見える所に住みたいですね。
「神戸」は好きな街の1つで、プライヴェートとでは過去に3度訪れています。何れも異人館を回っているのですが、異国情緒漂う雰囲気が最高。神戸ルミナリエで、会場から南京街迄散策した時の思い出は未だに忘れられず、今年辺り又行ってみようかなと思ったりしています。
一生涯で人は、平均何回位の引っ越しをしているのでしょうね。3つ年下の従兄弟は、社会人になって以降だけでも4度赴任させられており、他人事乍ら「大変だなあ。」と思っているのですが、当人は「もう諦観の境地だよ。」と笑っていました。
私の場合は滋賀県の湖東地方に生まれてから現在地に居を構えるまで、引越しは8回です。内最初の4回はまだ子供時分だったので自分の意思都合ではなく、後半の4回は自分の都合でということになります。
たまたま偶然ですが、これまで8回の引越しで、7回までがそれまで住んでいた所より南に引っ越しています。
現住所から生誕地まで車で3時間ほどの距離ですが、40年弱の年月をかけて、思えば遠くへきたもんだ(笑)。
夏目漱石が引っ越し魔なのは知っていましたが、葛飾北斎は93回も引っ越してたんですね。此方の情報(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%91%9B%E9%A3%BE%E5%8C%97%E6%96%8E#.E8.BB.A2.E5.B1.85.E3.81.99.E3.82.8B.E3.81.93.E3.81.A893.E5.9B.9E)によると、1日に3回引っ越した事も在るとかで、いやはや凄いですね。
大阪に住んでいたのは、物心が付く前。という事で、記憶が在るのは東海地区と関東地区だけ。個人的には、九州地方に住んでいたかったなあという思いが在ります。美味しい食べ物が多そうなので。