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「高校の"リケジョ"が快挙 女子生徒3人の研究が世界大会1位 二酸化炭素吸収する緑藻類入れた小さなボール開発 生徒『凄さを世界に広めたい。』」(1月31日、長野放送)
信州の「リケジョ」達の快挙です。飯山高校(長野県飯山市)の女子生徒3人の「二酸化炭素を吸収する小さなボール」に関する研究が、台湾で開かれた高校生対象の科学の世界大会で、生化学部門の1位に輝きました。生徒達は「環境問題の解決に貢献出来たら。」等としています。
台湾で開かれた科学研究の世界大会「台湾国際科学フェア」(1月19~25日)。世界30の国や地域から高校生が参加し、化学、数学、天文学等13の部門で、自分達の研究成果を発表しました。
「生化学部門」で1位に輝いたのは・・・ 「フロム・ジャパン、オオツカユア、タカトウヒナカ、フジサワヨシミ。」 飯山高校自然科学部の2年生の女子生徒3人(大塚結愛さん、高藤陽菜果さん、藤沢佳美さん)です。地球温暖化対策に繋がる「研究」が、高く評価されました。
飯山高校 自然科学部・高藤陽菜果さん:「ぷにぷにしてます。」。3人が研究したのは、透明な直径4~5mmの小さなボール。其の名も「ミドリ・バイオ・リアクター(MBR)」です。 中には緑虫等の緑藻類が入っていて、光合成により二酸化炭素を吸収して、酸素を生み出す効果が在ります。
飯山高校 自然科学部・大塚結愛さん: 「光合成をするボールにする事で、外部との酸素と二酸化炭素の循環が可能で、二酸化炭素を減少出来る。」。
地球温暖化対策に付いて考える中で、此の方法を思い付いたそうで、1ℓのボールを1日、光合成させると、1.5ℓの二酸化炭素を吸収するという事です。
此の研究成果で2024年10月、「化学の甲子園」とも言われる「高校化学グランドコンテスト」に応募すると、全国102チームの中から2位に当たる「化学未来賞」を受賞。日本代表として、台湾の世界大会への出場も決めていました。
そして世界大会でも11組が出場した生化学部門で1位に。「一般の人にも興味を持って貰い易いテーマだった事。」、「研究内容を紹介するポスターが、判り易く纏めていた事。」等が評価されたと見られています。
飯山高校 自然科学部・高藤陽菜果さん:「まさか世界大会で1位を取れると思っていなかったので、吃驚。」。
飯山高校 自然科学部・大塚結愛さん:「酵母との培養によって、MBRの色が濃くなって、MBR内の緑藻類、緑虫の増殖が促進された発見は、大きいと思う。」。
3人は今回の受賞を励みに、今後、「ミドリムシバイオリアクター」の実用化に付いても、研究を進めたいとしています。
飯山高校 自然科学部・藤沢佳美さん:「此のMBRの凄さを、世界中に広めたいです。」。
飯山高校 自然科学部・大塚結愛さん:「将来的にMBRが、地球温暖化や環境問題に貢献出来る様に成れば。」。
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「知識(又は記憶)重視の日本の試験制度が、若者の思考力&想像力の涵養を妨げ、結果的に日本の国力を下げて来た。一方、思考力重視の試験制度を敷く国では、オリジナリティーの在る斬新な発明が生まれ易く、結果として国力を上げて来た。」とする主張が昔からされて来た。自分も、全く同感だ。そういう弊害に気付いたのか、漸く日本の試験制度も変わって来たし、其れに伴って学習スタイルも変わって来たのは良い事。
老若男女を問わず、思考力&想像力に恐ろしく欠けた人間が、此の国には増加し続けており、日本の未来に暗澹たる思いをする事が多いけれど、今回の彼女達の様な思考力&想像力に長けた人間が増えて行けば、日本の未来は決して暗く無いだろう。
元記事を読んでいて気に成ったのは、「此の研究成果で2024年10月、『化学の甲子園』とも言われる『高校化学グランドコンテスト』に応募すると、全国102チームの中から2位に当たる『化学未来賞』を受賞。日本代表として、台湾の世界大会への出場も決めていました。」という部分。彼女達の研究成果が"2位"で、其れが世界大会で1位を受賞したのならば、「高校化学グランドコンテスト」で”1位"を受賞した研究成果は、どんなに凄い内容だったのだろうか?「"1位"よりも"2位"の方が、世界的には"より"一般の人に興味を持って貰い易いテーマだった。」という事なのかも知れないが・・・。
凄いことだし頼もしいですね!
知識を覚えて記憶することはもうコンピューターに任せて、人間はそこからデータを引き出し活用して創造性を発揮していく時代に来たと思います。
一方で知識はあってもそれを生かすことを知らず、データの表層だけを見てその先を読む読解力が無い人が増えている気がします。
言い換えれば目先の損得に目を奪われ、その先に待ち受ける障害にまで想像が及ばない人たち。
例えば、これだけニュースにもなり話題になっているのに、相変わらず多い特殊詐欺。
これに引っかかるのは小金を持った高齢者が多いようですが、「うまい話には裏がある」とは昔から言われている事なのに、なぜ「自分だけは大丈夫」とその知識を生かせないのか。
また、詐欺の片棒を担がされる若者にしても、ばれたらトカゲの尻尾切りで使い捨てられると分かっているはずなのに、相変わらず手を染めて捕まるアホが多いのか。
こうした世情をみると(日本だけじゃなく)社会全体としては人間劣化の方向に動いているのではないかと、残念ながら悲観的になってしまいます。
ウンザリさせられるニュースで溢れ返っている中、此のニュースや先日の「宝塚市への約254億円の寄付」は、心がホンワカさせられました。
「様々な情報ソースに当たる事無く、自分にとって心地よいソースだけにしか当たらずに、其処に在る情報を検証しないで、鵜呑みにしてしまう。」という状況が、思考力や想像力の欠如した人間を増させている様に思います。
又、「与えらえられた情報から、少しでも変化が在れば、其れに全く対応出来無い。」というのも、結構在りそう。どういう事かと言えば、「~といった特殊詐欺が流行っているので、注意して下さい。」というニュースには触れていても、其の形式から少しでも変化が加えられた特殊詐欺だと、上手く対応出来無いという人が少なく無い様に感じるからです。此れも、思考力&想像力の欠如にリンクしているとも言えますが。
「どうして、こういう事態に成っているのか?」とか、「こういう事をしたら、どう成ってしまうのか?」といった事を考える事を「面倒臭い!」という理由から放棄し、安直に陰謀論等に飛び付いてしまう。国内外&老若男女を問わず、そういう人が増えている気がして、空恐ろしく成ります。