ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

文明の利器も諸刃の剣

2011年02月14日 | 時事ネタ関連
何年か前より、ガソリン・スタンドの閉店が目立つ様になった。近年ではクリーニング屋の閉店が増えているそうだが、我が家の周りではそういった光景は見掛けない。最近、近場で閉店しているのをちょこちょこ見掛けるのは写真屋。富士フイルムでは年末年始に「御正月を写そうシリーズ」のCMを流すのが恒例になっているけれど、嘗ては「御正月を写そう、フジカラーで写そう♪」だったキャッチフレーズが、5年前からは「御正月を写そう、フジカラーで“残そう”♪」に変更されてしまった。デジカメの普及によって昔乍らカメラを使用する人が減り、其れに伴い写真フィルムも売れなくなって来ているのではなかろうか。そうなれば「(写真フィルムで)写そう♪」から「(デジタル・データで)残そう♪」に変わるのは自然の流れだろうし、時代に対応出来なかった写真屋が閉店してしまうのも止むを得ない事なのかもしれない。

子供の頃は七五三等の行事でフォーマルな写真を、写真屋のオヤジに撮って貰うのが普通だった。長じてからで言えば、就職活動時に履歴書用の写真を撮って貰ったっけ。其れ以降、写真屋に足を運ぶ事は殆ど無くなった。そんな自分でも昔乍らの写真屋が閉店してしまうというのには、一抹の寂しさを感じてしまうのだから、カメラを愛好して来た人ならば尚更だろう。

「時代の移り変わり」を感じると言えば、昨年から今年の頭に掛けてチュニジアで発生した「ジャスミン革命」、そして先月から今月に掛けてエジプトで発生した「エジプト革命」も同様。2月13日付けの東京新聞(朝刊)には、次の文章が記されていた。

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1979年のイラン革命では、宗教界の権威ホメイニ師亡命先で説教を録音し、側近がテープをイランに運び、音声が大衆を鼓舞したが、昔日の感が在る。今の時代、カリスマで無くても、インターネットでメッセージ送信ボタンは押せるのだ。
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ジャスミン革命もエジプト革命も従来の様にカリスマ的な指導者が先頭に立って起こした物では無く、無名の人間がインターネットで「怒り」を標榜した事に端を発したと言われている。インターネットという文明の利器を得た事で、「小さな火」が一気に「燎原の火」と成り得てしまう時代なのだ。世界には今40人前後の独裁者が存在していると言うが、彼等にとってインターネットは邪魔なだけの存在かもしれない。逆に一般国民からすれば、独裁者でも倒し得るツールがインターネット。

そういった利点も在るのだけれど、インターネットは諸刃の剣でも在る。先日「威力業務妨害」の容疑で逮捕された中学3年生なんぞは、悪しき面で「インターネットの多大な影響力」を用いてしまった。今月の6日、掲示板「2ちゃんねる」に「2月11日午後21時ぴったりに新宿駅(新南口だった所のハイウエー・バスの入り口辺り)で3人組で通り魔を起こす。」と書き込んで以降、“計画内容”を何度か同掲示板に書き込んだという彼。逮捕後には「1人で遣った。どの位騒がれるのか見てみたかった。」と動機を語ったそうだが、此の愉快犯のせいで大勢の警察官が新宿駅周辺に動員され、野次馬も結構見受けられたとか。新宿駅周辺の会社に勤務する知人は犯行予告日も出勤していたが、此の予告も在って会社から「今日は皆、定時に帰宅する様に。」と厳命されたと言っていた。良くも悪くもインターネットには、「個人でも大きな影響力を持ち得てしまう。」という面が在る。

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