ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

常識を疑う

2010年11月13日 | 時事ネタ関連
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アリジゴク、おしっこする 千葉の小4が通説覆す発見」(11月8日、朝日新聞

「アリジゴクは排泄しない。」という「通説」が覆されるかもしれない。千葉県袖ヶ浦市の小学4年生、吉岡諒人(よしおか・りょうと)君(9歳)が夏休みの自由研究で、アリジゴクの「御尻」から黄色の液体が出た事を確認した。吉岡君から質問を受けた日本昆虫協会東京都千代田区)は通説や本、インターネットの情報を鵜呑みにせずに発見した、価値在る研究。として今年度の「夏休み昆虫研究大賞」に選んだ。6日に表彰式が在った。

アリジゴクはウスバカゲロウ科の幼虫。一部の種はさらさらの砂地に擂り鉢凹みを作り、落ちて来た等の体液から吸う。幼虫期は肛門がほぼ閉じていて、成虫になる羽化時に溜め込んだ纏めて出す。日本昆虫協会によると、本やネット上では、羽化時「排泄しない。」と記された物が多いと言う。

吉岡君は、近所の植え込みの下でアリジゴクを見付けて採集し、7月から約1ヶ月、生態を観察した。当初は蟻以外も食べるか等を実験。しかし、アップの写真を撮ろうと白い紙の上にアリジゴクを置いた時、黄色い液体を出したのに気付いた「プクーって出た後に弾けて、黄色い染みが広がった。」と言う。

「おしっこやうんちはしない。」と思い、染みの写真をインターネットの質問サイトや日本昆虫協会等に投稿して質問したが、納得の行く答えは得られなかった。

「餌の体液を吸っているんだから、おしっこを出さないと破裂する筈。」との疑問が消えず、10匹のアリジゴクを白い紙の上に置いて調べた。其の結果、数時間後、4匹の紙に黄色い染みが出来、「御尻」は濡れていて「触ったら一寸とろりとした。」と言う。

砂の魔術師アリジゴク」等の著書が在る京都教育大学松良俊明教授は「アリジゴクは餌の体液を吸うので糞はしないが、尿として出す可能性は在る。殆ど塞がっている肛門でも、液体なら通るのでは。」と話す。「砂が尿らしき物で固まっていたのを見た事が在るが、白い紙を使って尿の染み迄確認したのは聞いた事が無い。」

学校に提出する、リポートをA4判55枚に纏めた所、協会から「協会の賞に応募しては。」と声が掛かり、漫画家のやくみつるさんや昆虫研究家等審査員9人の全会一致で「夏休み昆虫研究大賞」に選ばれた。協会の木村義志理事は「尿が実際に確認されない中、『排泄しない。』という記述が溢れ、『糞だけで無く尿もしない。』という通説が広まっていたのに、流されなかったのは偉い。」と話す。
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恥ずかしい話だが、「アリジゴクは排泄しない。」という通説すら、今回の記事で初めて知った。「常識」と見做されている事柄に疑問を持つというのは、中々出来る事では無い。「天動説」が常識と信じて疑われていなかった15~16世紀に「地動説」を唱えニコラウス・コペルニクス、そして矢張り地動説を唱えて裁判に掛けられ有罪となったガリレオ・ガリレイ等、常識を疑って掛かると「変人扱い」は未だ良い方で、社会的に抹殺され兼ねない時代だって在ったのだ。今は流石に「社会的抹殺」は無い迄も、流れに棹差す発想というのは浮かばないもの。だからこそ常識に疑問を持った吉岡君は、本当に凄いと思う。

こういう自由な発想から新たな発見がされる訳で、彼にはこれからも今のスタンスを持ち続けて欲しいし、大人達が妙な思惑から彼を潰してしまわない事をに願う。

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2 コメント

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Unknown (クロ)
2010-11-13 19:17:16
その昔。「ゴキブリは排尿しない」と聞いて大変な衝撃を受けたことがあります。

確かに糞が落ちていても濡れていることはありませんでしたが・・・いまひとつ内臓の構造がよくわからんというか、人類の体からすると想像も出来ません。
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>クロ様 (giants-55)
2010-11-13 21:07:17
書き込み有難う御座いました。

「ゴキブリが排尿しない。」というのは、自分も昔何かの本で読んで、「へー、そうなんだ。でも、じゃあ飲食した物は何処に消えちゃうんだろう?」と不思議に思ったもの。1年程前に「ゴキブリの体内に住み付いている細菌『ブラッタバクテリウム』が、(ゴキブリの)体内の老廃物を、(ゴキブリが)生きて行くのに必要不可欠な分子に変換している。即ち『体内リサイクル』しているから。」という説を目にし、改めて「へー。」と驚かされた次第です。
http://wiredvision.jp/news/200910/2009102922.html
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