3年前の記事で紹介したが、東映が動画共有サイト「YouTube」内に「東映特撮YouTube Official」というのを設け、過去の特撮作品を次々に無料で配信している。特撮作品を見て育った世代なので、「今週は、どんな作品が配信されているかな。」と楽しみなのだが、特に嬉しいのは“昭和ライダー”関連の作品。
配信中の物に、「ショッカープロジェクト PICKUP エピソード」というのが在り、6月14日現在は10話分が挙がっている。ショッカーの大幹部達も登場し、実に懐かしい。
各作品には視聴者がコメントを付けられる様になっているのだが、其の中に興味を惹かれる書き込みが在った。「仮面ライダー」の第64話「怪人セミミンガ みな殺しのうた!」【動画】(初回放送は、1972年6月17日。)への書き込みで、「みつる君、蝉刺した?!」という物。
【セミミンガ】
番組冒頭、5人の子供が蝉取りをしているシーンが在る。補注網を使っている子がメインの中、みつる君だけは“長い竹竿”を手にして、蝉が止まっている樹に近付き、「エイヤーッ!」と許りに竹竿を蝉に向けて突き出す。竹竿と蝉が“接触した瞬間”のシーンは映し出されておらず、次に映し出されるのは竹竿の先に“付いている”蝉の姿。確かに、此れだけを“知らない人”が見たら、「蝉を、竹竿で突き刺したのか!」と思う事だろうが、“知っている自分”からすると、「そう捉えたんだ。」と思わず笑ってしまった。
一定の年齢以上の方には改めて説明する迄も無いが、みつる君は竹竿の先に「鳥黐(とりもち)」を付け、其の粘々で蝉を捕獲していたのだ。「みつる君、蝉刺した?!」という書き込みに対して、「多分御存知無いかと思いますが、鳥黐です。蝉の捕り方としては、此の時代では良く使われていた方法ですね。突き刺している様に見えちゃってますけどね。w」という書き込みが在ったけれど、鳥黐の事を知らなければ、勘違いするのも致し方無い。
鳥黐の事は知っている自分だが、実際に使用したり、目にした事は無い。「此の時代では良く使われていた方法」との事だが、“此の時代”に幼少期を、其れも名古屋の田舎で過ごしたというのにだ。野原や山、川で専ら遊び、蝉取りも結構したが、使っていたのは補注網。周りで鳥黐を使っていた人間は居なかった。
では、「何故、鳥黐を知っているのか?」という事になるのだが、此方に記されている様に、当時は漫画や小説、ドラマ等で「鳥黐を使って、蝉や鳥を捕獲するシーン。」が描かれていたので。ドラえもんの秘密道具「かげとりもち」なんぞも、鳥黐から生み出された物だろうし。
「鳥黐は日本に於て、鳥屋や駄菓子屋等で普通に販売されていたが、鳥獣保護法の施行によって鳥類の捕獲が難しくなってからは、余り販売されなくなっている。」と、Wikipediaには記されていた。「昭和初期位迄は、普通に御店に売られていた。」というネット上の書き込みも在るが、1972年6月17日に放送された「怪人セミミンガ みな殺しのうた!」の中で鳥黐が登場している事を考えると、「昭和初期どころでは無く、中期位迄は普通に売られていたのでは?」という気もする。自分は、目にした事が無いけれど・・・。
マヌケ様は、実際に鳥黐を使われた経験が在るのですね。鳥黐の存在自体は知っていましたが、恥ずかし乍ら或る年齢迄、鳥黐の原料は「餅」と思っていました。植物の樹皮や果実が原料というのを知り、「そうなんだ。」と思った次第。
ロケット花火、昔の子供は良く使っていましたね。癇癪玉(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%87%E7%99%AA%E7%8E%89)やロケット弾(http://hwm7.gyao.ne.jp/hasu/datoy1.htm)等も使っていましたが、最近は「危険」という事でめっきり目にしなくなりました。
さらに恥ずかしながら、小学校低学年の頃、教室に飾られていた「茱萸(ぐみ)の実」の中身はグミキャンディーだと思い込んでいました。ちょうど果汁グミが発売されたころだったので。草深い田舎育ちのくせに…
マヌケ様へのレスでも記したのですが、自分は「普通の“餅”を捏ね繰り回し、其れを使って鳥や虫を捕る事に使うのが鳥黐。」と、結構な年齢になる迄思っていましたので、ぷりな様と良い勝負だと思います。
ネット上で紹介はされていますが、実際に鳥黐を生で見てみたい。色合いや匂い、粘度等、非常に気になるので。