ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「幸福な生活」

2014年02月10日 | 書籍関連

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日本を代表する漫画家ランキング」(gooランキング

 

1位:  手塚治虫(10,751票)

2位:  藤子・F・不二雄氏(4,715票)

3位:  鳥山明氏(3,704票)

4位:  尾田栄一郎氏(2,212票)

5位:  藤子不二雄Ⓐ氏(833票)

6位:  井上雄彦氏(610票)

7位:  松本零士氏(517票)

8位:  あだち充氏(506票)

9位:  青山剛昌氏(457票)

10位: 赤塚不二夫氏(443票)

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敬愛する手塚治虫氏が断トツの1位に輝いたのは嬉しいが、今回の結果は意外な点が幾つか在った。

 

藤子不二雄としてコンビを組んでいた藤子・F・不二雄氏と藤子不二雄Ⓐ氏だが、両者にこんな大差が付くとは・・・。藤子・F・不二雄氏は「オバケのQ太郎」、「パーマン」、「ドラえもん」等、少年漫画メインに描いて来た事や、他国でも良く知られたキャラクター達を多く生み出した事が、大差を付けた要因なのだろう。「魔太郎がくる!!」や「笑ゥせぇるすまん」等に代表される、藤子不二雄Ⓐ氏の“ブラックな世界”も、個人的には結構好きなのだが。

 

ベスト10に、女性漫画家が1人も入っていないのも意外。12位に漸と高橋留美子さん(323票)の名前が入っていたが・・・。

 

松本零士氏や赤塚不二夫氏、そして11位の石ノ森章太郎氏(385票)なんぞは、四半世紀位前ならば確実に上位に入っている面子と思われるが、楳図かずお氏の名前がベスト20にも入らなかったのは寂しい。

 

で、何と言っても一番意外だったのは、永井豪氏の名前がベスト10どころか、ベスト20にも入っていなかった事。以前に「永井豪作品ベスト10」という記事を書いたが、彼は手塚氏とは別の立場で“一時代を築いた漫画家”で在り、彼がなかったら「巨大ロボット漫画」やセクシー系漫画」の隆盛期は無かっただろう。彼に対する一般の評価の低さが、本当に悔しい。

 

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「御主人の欠点は浮気。」。帰宅すると、不倫相手が妻と談笑していた。こんな夜遅くに何故、彼女が俺の家に?2人の関係はばれたのか?

 

動揺する俺に、彼女の行動はエスカレートする。妻の目を盗んでキスを迫り、そして股間へのタッチ。彼女の目的は、一体何なのか?

 

平穏な結婚生活を脅かす危機。俺は、切り抜ける 手立てを必死に考えるが・・・。 (「夜の訪問者」より)

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百田尚樹氏の「幸福な生活」は、上記の「夜の訪問者」を始めとした、19のショートショートで構成されている。百田氏と言えば、色合いの全く異なる作品を次々に生み出している作家だが、今回の「幸福な生活」も又、此れ迄の作品とは全く異なった色合い。守備範囲の広さ”には、改めて脱帽

 

(好きだった)星進一氏のショートショートを思い出させる雰囲気。19作品全て、最後の1上手い具合に全て、最後の頁は捲らないと見られない様になっている。)に1つの文章だけが記されており、其れが強烈にブラックな落ちとなっている。

 

子供の頃、怖い物が苦手な癖に、何度も読んだ「雨月物語」。読んだ日は怖くて、夜はトイレに行けなかった程だが、其の中でも特に怖かったのが「菊花の約」という話。(「幸福な生活」の中の)「再会」という話には、「菊花の約」を思わせる部分も在り、印象に残った。

 

・・・と、此処迄は褒めて来たが、残念な点も在る。“19の落ち”の中には早い段階で読めてしまう物も幾つか在ったし、1つ(「賭けられた女」)は意味が良く判らなかった事。ネット上での“解説”も読んだが、判った様で、矢張り判らない落ちだったし。)此れは、減点ポイント。

 

総合評価は、星3.5個とする。


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4 コメント

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Unknown (マヌケ)
2014-02-10 12:50:24
最後のページの落ちの1行がツボでしたね。 ツボにはまらなかった作品もありましたが。 私も、賭けられた女は意味がわかりませんでした。 クドカンが解説で説明していましたが、よくわかりませんでした。 ブス談義は落ちがすぐに想像できるとてもありきたりなものでした。 コントの台本みたいな、世にも奇妙な物語のシナリオにでもなりそうなものありましたね。 私は星2個くらいです。 あと、百田コーナーと池井戸コーナーがドル箱と化している書店が多いですが、久しぶりに伊坂幸太郎の新刊がとてもひっそりとおとなしく出てました。 なんのポップもなくて、気づかずにスルーするところでした。 
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世代と年齢 (AK)
2014-02-10 14:03:27
世代別、年齢別、性別に分ければ面白いでしょうね。
40年前なら横山隆一、長谷川町子、田河水泡も入っていたでしょうし、今、高齢者に聞けば入ってくるでしょう。現在50代女性なら池田理代子、萩尾望都が入り、60代男性なら白土三平、ちばてつやが入るでしょう。(梶原一騎は漫画家なのかな?「漫画原作者」なのかな?漫画原作者なら結構いろんな人いますよね。小池一夫とか佐々木守とか)
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>マヌケ様 (giants-55)
2014-02-11 01:13:14
書き込み有難う御座いました。

「頁を捲ると、“落ち”が待っている。其れも、“1つの文章”だけ。」という設定は、「上手いなあ。」と思いました。流石、「探偵!ナイトスクープ」の構成作家を長年されているだけ在ります。

「ブス談義」は、自分も可成り早い段階で“落ち”が判りました。「秀作と駄作の差がハッキリしている1冊。」と言えるかもしれません。

伊坂幸太郎氏の新刊、書店で並んでいましたので、近い内に読もうと思っています。「肌合いは合わない。」だ何だと文句を言い乍ら、新刊が出ると手に取ってしまう。本当に不思議な作家です。
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>AK様 (giants-55)
2014-02-11 01:20:47
書き込み有難う御座いました。

「後世に残したい名曲は?」というアンケートと、今回のアンケートは似た部分が在るかもしれませんね。或る世代にとっては「絶対に此の局は残したい。」と思える物でも、別の世代にとっては「こんな曲知らん。」という物が在ったりもする。

長谷川町子さんは「日本を代表する漫画家」足り得るとは思うのですが、「『サザエさん』のキャラクター達が、世界中で知られているか?」となると、「うーん・・・。」という感じが。「日本を代表する」というのが「多くの日本人に知られている。」という意味に取るか、「世界中の人達に知られている。」と取るかで、選ぶ漫画家が分かれるのかも。

一昨日の2月9日は、手塚治虫氏の命日でした。25年前の此の日、帰宅途中の電車内で訃報を知り、茫然自失になった事を、今でもハッキリ覚えています。もう四半世紀が経ってしまったんですね・・・。
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