ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

古いドラマを見ていると

2016年12月22日 | 其の他

放送を楽しみにしているTVドラマが在る。と言っても、“逃げ恥”【動画】等の本放送では無い。現在、BS12で月曜日~金曜日に再放送されている「ありがとう 第3シリーズ[魚屋編]」だ。今から43年前の1973年4月26日から放送開始となり、翌年の4月25日に最終回を迎えた作品で、下町に生きる人々の日常を描いた人情ドラマ。

 

自分は「ありがとうシリーズ」が大好きで、「第1シリーズ[婦人警官編]」に「第2シリーズ[看護婦編]」、そして「第3シリーズ[魚屋編]」(「第4シリーズ[カレー屋編]」は見た事が無い。)を、再放送を含めて何度か見ている程。

 

過激な場面が登場したり、展開が激しかったりする今のドラマとは異なり、市井の人々の日常が描かれている「ありがとうシリーズ」は、ゆったりとした気持ちで見られる作品。今はもう死語化してしまったけれど、「ホームドラマ」という言葉が普通に使われていた時代に、“ホームドラマの王道”と呼べる存在だった。

 

山岡久乃さんや園佳也子さん等、大好きだった俳優の演技に、何とも言えない懐かしさを覚える。主役を務める“チータ”(水前寺清子さん)の、がらっぱちな中にも繊細さを秘めた演技も素晴らしい。(彼女が歌った主題歌「ありがとうの歌」【動画】が大好きで、カラオケで何度歌った事か。)今は毒舌キャラで売っている坂上忍氏も登場するが、当時6歳の彼は天使の様に愛らしく、43年後にこんなキャラクターに変貌するとは、誰が想像出来たろうか。今思うと、出演者は実に豪華な顔触れ

 

こういう古いドラマを見ていて興味深いのは、本放送時の世相窺い知れる事。黒電話(店の)釣銭入れ等、当時は普通に目にしていたけれど、今じゃあ目にする事が珍しくなった物が登場すると、ノスタルジックな思いが湧いて来る。

 

台詞がプツンとカットされているのは、今では“放送禁止用語”として自粛対象となった言葉が使われた時で、「さっきのは『気違い』という言葉、そしてこっちは『』という言葉をカットしたんだろうな。当時、こういう言葉をTVドラマで、普通に使っていたのか。」と、時代の違いを痛感させられる。

 

「魚の売れ行きが悪くて、困っちゃうよ。」みたいな台詞が在ったのは、当時、「東京湾魚介類から、基準値を上回るPCB検出された。」というニュースを踏まえての物だろう。

 

八百屋や魚屋、肉屋酒屋荒物屋等、下町の店々を舞台にしているので、必然的に商品を売買する場面が結構在る。今の値段からすると「凄く安いなあ。」と思う物も在れば、「思った程、安くは無かったんだな。」と思う物も在ったりと、実に面白い。

 

因みに此方の情報によれば、本放送当時(1973年)の“物の値段”は次の通り。

 

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[1973年]

 

初任給公務員):55,600

初任給(公務員):44,800円

牛乳:32円

掛け蕎麦:150円

ラーメン:160円

喫茶店の珈琲:170円

銭湯の入浴料金:55円

週刊誌:100円

新聞購読料:900円

映画館のチケット料金:800円

*********************************

 

、翌年の1974年、「大卒初任給(公務員)は72,800円、高卒初任給(公務員)は59,200円。」と大幅に上がっている。1年で約31~32%のアップというのは凄いが、恐らくは1973年10月頃から始まった「狂乱物価」の影響を受けたのだろう。


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2 コメント

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同場複数はいけませんよね (アブダビ)
2016-12-22 06:36:52
なので。ここに書かしていただきます。
そもそもNHK.は「花と火の帝」とか「死ぬことと見たり」とか映像化せんてすね?
「吉原御免条」とか!
作者は脚本家としても有名で、はっきし言って時代小説の中興の祖です!
忘れられかけていた時代劇のどくしゃを取り戻した英雄!
網野史観の、士農工商から外れた、サンカや傀儡が日本史を支えてきたという現代の日本史が気に入らないのでしょう!!
大河は高度成長で頭が止まってますよ!
そんなに古くさい歴史観がお好きならば、それは今後の日本に値しないから、大河なんか止めたら?
何の為に国民から強制的に銭を取ってるすか?
私は疑問に思いますね!
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>アブダビ様 (giants-55)
2016-12-22 12:48:33
書き込み有難う御座いました。

NHKの肩を持つ気は在りませんが、NHKもNHKなりに“大河ドラマ”のマンネリ化を防ごうとしているとは思うんです。

古くは第5弾の「三姉妹」(1967年)なる作品。自分は見た事が無いのですけれど、概要を見ると、「大河ドラマ史上初めて、架空の人物を主役に据えた作品。」で、実在する歴史上の人物を主役に据え、高い評価を受けて来た中、当時としては挑戦的な事だったと思います。第18弾「獅子の時代」、第22弾「山河燃ゆ」、第24弾「いのち」、第31弾「琉球の嵐」でも、同様の挑戦がされました。でも、残念乍ら、此れ等の挑戦は多くの支持を得られたとは言い難い。

上記した「山河燃ゆ」では、“昭和”という時代を舞台に。「大河ドラマ=戦国時代が舞台」という概念を、スタッフなりに覆そうとしたのかもしれません。個人的には嫌いな作品じゃ無かったけれど、一般的な評価は必ずしも高く無い様ですね。

其の作品に対してどういう思いを持つかは人其れ其れで、自分としては「面白く無いなあ。」というドラマが、結構な視聴率を稼ぐ事も結構在る。具体名を挙げるのは避けますが、今シーズンに大ヒットを記録した某ドラマなんぞも、そんな1つでした。でも、人其れ其れだと思っています。
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