大昔、自分(giants-55)が子供だった頃、物真似番組を見ていると、良く物真似されている男性歌手が居た。「ロイド眼鏡と燕尾服を着用し、白髪頭で生真面目そうな顔立ち。」というのも強烈な印象を与えてくれたが、何よりもインパクトが在ったのは「直立不動で真正面を向き、一心不乱に歌っている姿。」だった。
物真似されていたのは、歌手の東海林太郎氏。プロの歌手となったのが1933年で、亡くなられたのは1972年。自分はリアル・タイムで彼の姿を見た記憶が全く無く、「東海林太郎」と書いて「しょうじ たろう」と読む事を、物真似番組で初めて知った程。
リアル・タイムで見た記憶は全く無いけれど、懐メロ番組が大好きなので、彼の歌は結構知っている。そんな彼の特集が、7月1日にBSテレ東で放送された歴史情報番組「武田鉄矢の昭和は輝いていた」で組まれていた。
東海林太郎氏の事を、知らない人も多い事だろう。自分の世代でも「知らない。」、若しくは「詳しくは知らない。」という人が多いと思われるのだから、若い人ならば殆ど知らないのではなかろうか。「彼の歌声、そして歌った歌の素晴らしさを知っている。」だけに、「広く知られていないのは、本当に勿体無いなあ。」という思いがずっと在った。今回の放送を機に、「此れだけは絶対に知って貰いたい東海林太郎氏の名曲ベスト5」を選んだ。
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「此れだけは絶対に知って貰いたい東海林太郎氏の名曲ベスト5」
1位:「国境の町」【動画】
2位:「椰子の実」【歌】
3位:「麦と兵隊」【動画】
4位:「野崎小唄」【動画】
5位:「赤城の子守唄」【動画】
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最初は読み方が判らず、てっきり「とうかい・りんたろう」と読むのだとばかり思ってました(笑)。
マイクの前で立って歌う歌手は、戦前から戦後にかけて何人かいましたが、「燕尾服を着て、両手を真下に揃えて直立不動で歌う」歌手というのは、東海林さん以外一人もいなかったと思います。流行歌歌手と言うより、オペラ歌手かパヴァロッティなどのテノール歌手を思わせます。
ベスト5に挙げられている曲、どれも知ってます。名曲揃いですね。
なお東海林さんの生涯を舞台化した作品がありますが、その東海林さん役を演じたのが藤田まことさんでした。藤田さんが歌ってる映像がYouTubeにあります。↓
https://www.youtube.com/watch?v=e6UM0yDoNjI
顔も似てますが、歌もうまいですね。
懐メロ番組で屡々物真似されたのですから、現役時代でも彼の歌唱スタイルは、非常にインパクトを与えたという事なのでしょうね。
「流行歌歌手と言うより、オペラ歌手かパヴァロッティ等のテノール歌手を思わせます。」というのは、正に同感。又、彼もそうですが、同時代の歌手の方々って、今と比べては格段と性能が悪いマイクの前で、あんなにも距離を取っているのに、朗々とし歌声を聞かせられるのですから凄いです。
藤田まこと氏、歌手としても活躍され、顔に似合わない(失礼!)美声の方でしたね。彼が東海林太郎氏を演じているのは以前見た事が在りますけれど、此れ又素晴らしかった!