ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

原監督の解任に向けたカウントダウン開始

2007年09月10日 | スポーツ関連
原辰徳監督の戦略&勝負勘の無さは何度も書いて来たが、昨日の試合でもこれでもかという位にその欠陥が露呈していたと思う。下柳剛高橋尚成という両チームの先発投手は、試合開始から絶不調なのがあからさまに判る状態。そして、3対2とジャイアンツの1点リードで迎えた4回表のタイガースの攻撃。2死1塁で次は下柳投手の打順だったのだが、「此処で代打を送られると嫌だなあ。今日の下柳投手の出来を考えると、続投ならば未だジャイアンツは点数を獲れる。それにこの場面で代打を出されると、試合当初から球が上ずっている高橋投手だけに長打を食らって失点するのではないか。」という思いが在った。すると岡田彰布監督は透かさずベンチを出て、下柳投手に代えて狩野恵輔選手を代打に起用。嫌な予感がしている中、高橋投手が投じた球は案の定上ずり、狩野選手の放った打球はタイムリー3累打に。これで3対3の同点となった訳だが、岡田監督の時宜を逃さない采配は流石の一言。

同点で迎えた、その裏のジャイアンツの攻撃。流れを変える為、此処は球に食らい付いてでも点を獲りに行く展開なのは言う迄も無い。しかし8番の木村拓也はセンターフライに終わり、次は高橋投手の打順。中4日での登板が影響してか試合当初からコントロールが全くままならない状態で、尚且つ球が悉く上ずるという最悪さを考えると、”流れ的には”2番から始まる5回表のタイガースの攻撃で大量失点する危険性が充分予見され、「此処は岡田監督に倣って、高橋投手に代打を送るだろうな。」と読んだのだが、原監督はそのまま高橋投手を打席に向かわせる決断を。傍目からは「何としても打つ!」という気迫が全く見られなかった高橋投手はあっさりと見逃し三振に倒れ、結局この回は三者凡退に終わる。「ジャイアンツにとって流れは、明らかに悪い方向に向かっている。」と、この試合を見ていた人の多くは思った事だろう。

5回表、高橋投手はタイガース打線に3連打を浴び2失点。一つのアウトも取れずに、マウンドを福田聡志投手に託す事に。この後の展開をくどくど記すのは止めよう。愚痴になるだけだから。結果を書くと追いつ追われつは在ったものの、8対9でタイガースが勝利を収め、これで今回の3連戦は”予想通り”ジャイアンツの3連敗に終わった。

昨日の試合を見てジャイアンツの上層部が「原監督の解任止む無し。」と判断しなかったら、彼等は救い様が無い程の痴れ者だと言いたい。それ程に、原監督の監督適性の無さが晒し出されていたからだ。誤解されたく無いので敢えて書くが、原監督に見切りを付けたのは別段ここ数試合、又は今季の闘い方だけを見ての判断では無い。彼の第一次政権2年目、否、厳密に言えば1年目の中盤辺りから監督適性に関して、薄ぼんやりとした疑問は芽生えていた。その辺の話を改めて書く気力も無いので、前に書いた記事「もう辞めて下さい!」を読んで戴ければと思う。

勿論、実際にプレーをしている選手達が敗戦の責任を負うのは当然の事。「何としても打ってやる!」という思いが全く感じられない、高橋投手の無気力な打席。これじゃあ、味方の選手達の気持ちは萎えてしまうだろう。打撃センス云々の話では無く、それこそ「球に食らい付いてでも打つ!」という姿勢が重要で、他のチームの投手に比して残念乍らジャイアンツの投手達は淡白。又、アウトになりそうなボテボテの当たりを放った際、1塁ベース迄全力疾走せずに途中で足を緩める選手がジャイアンツは目立ち過ぎる。これは何度も指摘しているが、二岡智宏選手がその典型。「彼は足に”爆弾”を抱えているから。」なぞという弁護は受け付けない。タイガースの金本知憲選手は満身創痍乍ら常に全力疾走を心掛けている。昨日の試合で言っても、濱中治選手がショートへのボテボテの当たりを諦めずに全力疾走した事でヒットにし、其処からタイガースは2点を奪い取ったのだ。チンタラ走りをしていては、勝利の女神が微笑んではくれない。

選手達の責任が重いのは当然だが、指揮官としての監督の責任も同様に重い。打つ可き手をきちんと打っているのに負けたというので在れば、監督に過度な責任を負わせてしまうのは酷だが、原監督に関してはそれが当て嵌まらないだろう。それ程に、彼の監督適性は低過ぎる。

投手の状態&試合の流れを的確に把握出来ないまま、投手の交代時期を逸してしまう。代打を送るタイミングが時宜を得ておらず、結果として”死に駒”を作ってしまう。*1、戦略の無さから臨機応変な闘い方が出来ず、どの試合でもワンパターンで雑な攻めしか出来ない。等々、監督適性に疑問を感じる要素は枚挙に遑が無い「原監督にとって『戦略とは打順を動かす事のみ。勝負勘とは選手のジャイアンツ愛を信じて、一切動かずに居る事。』という思いが在るのでは?」と嫌味を言いたくなる程だ。

恐らくジャイアンツはこのまま連敗街道を直走る事になるだろう。首位に返り咲く事無く、公式戦を3位で終えられれば御の字といった感じか。そして原監督はフロント進退伺いを出すに違いない。「第一次政権の2年目に自分を解任した事で猛バッシングを浴びたジャイアンツのフロントが、又しても自分を解任する事はないだろう。」という読みが在った上での”仮初めの進退伺い”をだ。ジャイアンツのフロントは決して怯む事無く、その進退伺いを受理して欲しい。それだけ彼の監督適性は低いし、余程の熱狂的な原ファンでない限りはこの決断をバッシングする事はないだろう。

万が一、来季も続投という判断を下したならば、「昨年の反省を活かし、一年を闘い抜ける戦力を作り上げたい。」という”御決まりのコメント”を原監督は吐き、そしてチームは来年以降も無駄な年月を減る事になるだけで在る。

*1 チャンスに悉く凡退したデーモン・ホリンズ選手、そして一打サヨナラの場面で漫然と見逃し三振に倒れた脇谷亮太選手(同じシーンを今季だけでも何度見せられた事か。)に代打を送らないとは・・・。

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予想通りになりましたね・・・。 (トキオ・ポーロ)
2007-09-10 03:16:52
55さん、こんばんは。
こちらも広島や福岡の試合に負けたので気分が良くありませんでしたが55さんを初めとしてG党のフラストレーションはいかばかりでしょうか?本当に気の毒です。
とはいえ、原さん以外の人をとみても、本当にいませんよね。中畑・篠塚・江川・・・とみても人間的な軽さを感じるし、精神的に強靭な苦労人というのがいない、いてもおそらくそういう人物を省みず、金銭でよそのいい選手を買い込んで勝利を得てきたG軍団のツケといってしまってはそれまでですが・・・。
あまりに仲良し子良し軍団になってしまって、よきライバル関係を作って互いにしのぎを削って、お互いに切磋琢磨しあう気概がなくしてしまったことも原因でしょうか?
でもまあ、まだG党には優勝の望みがないわけではないのであきらめずに応援し続けてください。出ないと96年のカープの時みたいに本当に立ち直れなくなってしまうので。勝たない、強くないと応援しませんというのではおしまいですよ。
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>トキオ・ポーロ様 (giants-55)
2007-09-10 04:56:23
書き込み有難う御座いました。

御互いに気分の悪い夜だった様で。全くジャイアンツに関する悪い予感は、本当に良く的中してしまうんですよね。困ったものです。

以前、原監督と安倍首相の共通点の多さを記事にしたのですが、原体制というのも何か”御友達感”が漂っていて好きじゃないんですよ。自らの理論を良く理解してくれているという意味で近しい人間を組み入れるのは判るのですが、それとは別の”ゴルフ仲間”、”飲み仲間”って感じがどうにも。篠塚コーチとかって「一体何やってるの?」って位に影薄いですしね。その辺を解消する為に癖の強い伊原ヘッド・コーチを入れたのでしょうが・・・。

ジャイアンツ自体を見放すつもりは毛頭無いですので御安心下さい。見放したのは「原辰徳」という指揮官だけですから(苦笑)。そりゃあ試合に勝った方が嬉しいに決まっていますが、負けたって別に良いんです。要は「将来に夢を持てる敗戦か否か」という事で在り、原ファンの方々には申し訳無いのですが、彼の無能無策ぶりを見るに付け、そういった夢すらも持てないという事で彼に見切りを付けた次第です。
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おはようございます! (トキオ・ポーロ)
2007-09-10 06:06:18
私自身、にわか占い師として原さんという人がある程度みえるのですが、この人は平和主義者で円満な人間関係を作る事に関してはいいのですが、それと対照的な勝負の世界にはそれが大味で甘さが見られ、早い話争いの世界に向いてないみたいですね。(ちなみに原さんと対照的なタイプは長嶋終身名誉監督で普段は温厚なタイプでも争いごと、勝負事には骨身を削るほどの激しさをみせるようです。)
私が考えるに次期監督さんはやはりキャッチャー出身の方ということで山倉さんが無難かなと申しておきます。(こういう歯切れの悪いいいかたになってすみません。)
若いころは長嶋監督に「ナマクラ」といわれ、ぱっとしなかったようですが、藤田巨人のキャッチャーであり、そこそこチームをまとめれそうな感じ(少なくてもリーダーとしての指揮の能力はあるかと)がしましたので。あるいはもっと若い候補というのであれば村田真一さんかな、と思います。
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Unknown (nkekichi)
2007-09-10 10:45:17
こんにちは!脇谷ですが、初球の甘いスライダー何故見逃したのか?狙い球でなかったのか・・・?。久保田、そうは甘い球投げてくれません・・。初球からいく勇気!!若いのだから!ドラゴンズの堂上、雑だけど代打で初球から振っていく意気込み!三振してもまだ許せる。脇谷!積極的にいかなくちゃ!チャンスなのだから!
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>トキオ・ポーロ様 (giants-55)
2007-09-10 11:35:40
書き込み有難う御座いました。

「原辰徳」という人物自体は決して嫌いじゃないんです。単に「魅力的なチーム作りを託すに足る人間では無い。」という事で指揮官としての彼に見切りを付けたという事。「平和主義者で円満な人間関係を作る事に関して良い。」というのはその通りでしょうね。仲間思いというのは人間としては悪くないのですが、指揮官としては「身内に甘い体質&自らに従わない者は排他」という欠点に繋がってしまうもの。

山倉氏はキャッチャーらしいキャッチャーという感じでしたね。寡黙で派手さは無いものの、オーソドックスなリードで投手陣を引っ張るというタイプ。監督としての適性には特段疑問を感じる所は無いのですが、唯、読売グループとの関係が微妙という話も在り、その辺がどうなんでしょうね。「ジャイアンツの新監督に誰が相応しいか?」、それに付いては明日の記事にしてみようかと思っております。
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>nkekichi様 (giants-55)
2007-09-10 12:06:38
初めまして。書き込み有難う御座いました。

原監督の期待が大きいからこそあの場面で代打を送られなかった訳で(個人的には何故清水選手を代打に送らなかったのか不思議なのですが。)、それなのに見逃し三振は無いですよね。本当に初球は甘い球でしたし、最後の見逃しといい、積極性が感じられなかったのは残念。大事に行こうという気持ちは判りますが、積極性を忘れてしまったら論外。同じ様なシーンを過去にも何度か見せられていますが、「次に同じ事を繰り返したら、もうプロ選手としては駄目を押される。」という強い危機感を持って頑張って欲しいです。

又、個人的に一押しの矢野選手も代打では神憑り的な活躍を見せているのですが、スタメン起用されると何故かポカを見せてしまうのが残念です。スタメン起用された際には走・攻・守の全てに於いて十二分に神経を張り巡らして結果を残さないと、レギュラー定着は難しいでしょうね。それと西村投手の酷使、来季以降の彼が心配です。

今後とも何卒宜しく御願い致します。
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贅沢な悩み? (TAC from 亀戸)
2007-09-10 12:46:13
初投稿しますベイスタファンのTACです
奇しくも一週間前の大逆転のときのパウエルと昨日の高橋尚の交替時期判断ミスで原監督の能力には疑問符がつくように思います。(でも、ベイはそのあとクルーンが調子を落して一週間全敗、阪神も明日からひょっとしたら…調子を落した選手が出てくるとしたら、きっとそれは来年のG補強予定者です。[アッ、もうジェフが休んでいる?]
ペナントレースが首位でも3位でもいいじゃないですか?あれだけの戦力補強と有力新人を常に取りながら3位をとるのは難しいようにも思いますが、3位から
勝ち上がれば一番試合数も増え、興業的には儲かるわけですからね?4位以下が確定的なセパ6球団からすれば贅沢な悩みですよ!
尚、アンチとしては原監督に采配を取って欲しいところですが、ここはやはり旧巨人在籍者(大半が最終在籍・巨人としたいがためにしがみついてボロボロの状態で最後を迎えているのでは?)では適任者は見当たらず、ドライに判断できる外国人監督に任せるしかないのでは?(ヤンキースで責任をとらされるかもしれないトーリとか?)
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逆転に次ぐ逆転で試合的にはおもしろかったですね (マヌケ)
2007-09-10 12:50:34
試合を見ながら、ジャイアンさんはきっと書くだろうなと想像していました。 確かにピッチャーはもっと早く交代させるべきでしたね。 足を踏まれたことに抗議するより、試合の流れに目を向けるべき状況だったですね。 惜しいのは日ハムのヒルマンさんが退任することです。 野球はあくまでも職業あって、家族の幸せは代えられないという言葉には納得しました。 それに十二分に職責を果たした人の言葉なので納得です。 もし、原監督が退任するならば、どんな言葉を残すのでしょうね。
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Unknown (tak_123)
2007-09-10 13:47:50
原監督に限らず歴代の巨人の監督はどうもフロントやOBの要望や雑音がかなりうるさく思うように自由な采配をまかされていないということを聞きました。大枚はたいて取った選手を何故使わないとか、そういうしがらみが多すぎるらしいと。あの長嶋監督もオールジャパンでの采配はキレがよく「ああ、しがらみもなにもないところではキッチリとした采配ができるんだなぁ」と思ったことがあります。
結論としては今のジャイアンツにダレが監督に座っても同じことになるかもしれないって思いました。
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微妙な物足りなさ。 (瀉殷)
2007-09-10 13:59:39
はじめまして。
9年前に日本に移り住んでから、阪神ファンをやっております。
通りすがりですが、興味深く記事を拝見させて頂きました。

先の巨人阪神3連戦を含めて、ここ最近の巨人との戦いで少し感じたことがあり、コメントさせて頂きたいと思います。


昨日のカードですが、
「伝統の一戦、シーズン終盤の首位攻防戦」であり、しかも憎き巨人に三タテ食らわせて首位奪取!
などという興奮材料が満載の3連戦であったにも関わらず、私は妙な、小さな物足りなさを感じていました。
いや、もちろん試合に勝ったこと、首位に立ったこと、宿敵巨人をやっつけたことは、阪神ファンとして嬉しい限りなのですが、微妙に満たされぬ何かがありました。
正直、前の横浜戦の3連勝の方が興奮したなぁ…と。

この「妙な物足りなさ」に、最近の巨人戦のTV中継の視聴率の低迷などの原因の一部が隠されているのではないかと思って、自分なりに考察してみました。
(敵からの視点で、余計なお世話かもしれないですね^-^;
 気にさわったらごめんなさい。)


自分なりに考えた結果、原因として浮かんだのは、「巨人選手の覇気の無さ」です。
無論全員ではありませんが、試合を見ていて、「この人やる気あるんだろうか」と思う事が何度もありました。
こっちは身を削って、毎日必死に戦い抜いてその戦いに臨んでるのに、相手にそういう姿勢で臨まれると、ちょっと白けちゃいませんか?

野球に限らず、あらゆるスポーツ・戦いが「面白い」と感じるのは、決死の覚悟の男(女)たちがぶつかり合うからだと思うんです。
本気の者同士の激突だからこそ、いろんなドラマ・感動が生まれます。
気合入れて頑張っている人たちだからこそ応援したくなるし、毎日の勝敗に選手と一緒に一喜一憂できるんではないでしょうか。

逆に、やる気の感じられない人たちを応援したいとは思わないだろうし、相手にするにしても、頑張っている自分のチームが馬鹿にされたような感情を覚えて、試合の楽しみに水を差す結果になるのではないかと考えました。
以上のことが私に「妙な物足りなさ」を演出したんじゃないかな?
というのが今のところの結論です。


最近、巨人のチーム全体に「みんなで優勝をもぎとろうぜ!」といった一体感・勢いがあまり感じられません。
各選手が、それぞれの仕事を淡々とこなしているように感じたりします。

チームの中に、「闘うぞ!」っていうムードを作れる人が居ないんじゃないでしょうか。その役割が監督でも、選手でもだれでも構わないのでしょう。でも、他に誰もその役をできる人が居なければ、ひょっとしたら監督がその役を引き受けないといけないのかも知れないな、と思った昼食時でした。


うわ。
気がついたらクドクドとものすごい長文になってました。
すみません。
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