ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「アイネクライネナハトムジーク」

2014年11月07日 | 書籍関連

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アイネ・クライネ・ナハトムジークモーツァルトが作曲したセレナーデの1つ。日本語では「小夜曲」と訳される。

 

奥さんに愛想を尽かされたサラリーマン、他力本願で恋をしようとする青年、元苛めっ子への復讐企てるOL・・・。情け無いけど、愛おしい。そんな登場人物達が紡ぎ出す、数々のサプライズ! !

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伊坂幸太郎氏の小説アイネクライネナハトムジーク」。伊坂作品と言えば泥棒死神等、変わったキャラクターが登場するのが特徴だが、此の作品に登場するのは“普通の人々”許り。そういう意味では、伊坂作品らしく無いのだが・・・。

 

風が吹けば桶屋が儲かる」というが在るけれど、「全く無関係と思われた事柄や人物が、実は密接に関係し合っていた。」というのも、伊坂作品の特徴の1つ。そういう作品は他の作家手掛けているけれど、伏線の張り方の絶妙さ”や“意外性の強さ”という点で、伊坂作品は群を抜いている。

 

運転免許証更新期限内の“最後の日曜日”に必ず、自動車免許センターへ更新に来る人間が2人居るとしたら。」という設定での話が在るのだが、「運転免許証の更新は、何も無ければ5年遣って来る。だから、上記の設定なら、見ず知らずの2人が顔見知りになる事も。」という発想が浮かぶ伊坂氏というのは、「凄いなあ。」と思ってしまう。

 

彼の人が此の人と、こういう形で関係していたのか・・・。」と、伏線の張り方の絶妙さと意外性の強さは、相変わらず冴えている。「伊坂氏のの在る文体が少々苦手。」だったりするのだが、「アイネクライネナハトムジーク」ではそういった部分が、抑えられている様なのも良い。

 

総合評価は、星4つとする。


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2 コメント

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Unknown (マヌケ)
2014-11-07 21:48:13
通帳をたまに記帳しますと、タカラクジトウセンキン2000円なんてのがあったりして、ニンマリすることがあります。通帳の記録を伝言に使うなんて笑えました。あと、駐輪場の話などは、実際にとてもありそうな話でしたね。伊坂さんの作品では、めったに?ない恋愛ものもありましたし、楽しめました。
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>マヌケ様 (giants-55)
2014-11-08 01:19:55
書き込み有難う御座いました。

「振込者の名前を、“メッセージ”として使う。」というのは、「上手いなあ。」と思いました。凡人だったら何とも思わずに見過ごしてしまう事を、伊坂氏の着眼点は凄い。又、意外な人と意外な人が繋がっている事等も、「書いていて、良く頭の中がゴチャゴチャにならないなあ。」と感心してしまいます。
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