************************************************
「パチンコ・メーカー『西陣』、廃業を発表 約70年の歴史に幕『市場環境は、今後更に厳しくなる状況。』」(3月1日、ORICON NEWS)
パチンコ・メーカーの「西陣」は1日、廃業する事を発表した。同社製品の修理メンテンナンスや補給部品等は、別会社が行うと言う。併せて東京西陣販売、西陣販売も廃業となる。
同社は「此の度、弊社は廃業する事になりました。」とし、「1951年の創業以来70年余り、皆様からの御支援を賜り、事業を続けて来られた事に、心より感謝申し上げます。」と報告。「パチンコ市場の縮小、新型コロナ感染拡大と業界の経営環境は厳しい乍らも、此処迄乗り越えて来ました。」としつつ、ぎりぎり迄事業継続に向けて検討したが、「市場環境は、今後更に厳しくなる状況に在り、『事業を終了し、廃業するしか無い。』と決断しました。長きに亘り御取引き戴きました皆様には、重ねて感謝申し上げます。」と謝意を記した。
又、西陣アーキテクトと九州西陣販売に付いては、「弊社からは独立しており、此れ迄同様事業を継続しますので、誤解無き様、御注意下さい。」と呼び掛けている。
************************************************
幼い頃、家族でパチンコ店に行った事が何度か在る。未だ“手打ちパチンコ台”【動画】の頃だ。又、大学生の頃、アルバイトで稼いだ御金で、パチンコ店に行った事も。子供の頃は200円程度、そして大学生の頃は最高でも千円というのが、1回で注ぎ込んだ金額。だから、ディープなパチンコ・ファンという事では無いし、パチンコ店に行かなくなって、四半世紀以上は軽く経つ。
そんな自分だが、「西陣」という企業名は良く知っている。パチンコ台等に、此の社名が結構記されていたので。業界内での位置付けは判らないが、「パチンコ・ファンでも無い自分ですら知っている企業が、廃業を決めた。」というのは衝撃的だ。
嘗ては“30兆円産業”と呼ばれたパチンコ業界。バブル崩壊した直後ですら拡大を続け、「我が世の春を謳歌しているなあ。」と感じたし、斜陽産業になる事なんか想像すら出来なかった。
然し、1995年にパチンコ店が1万8千店を超えたのをピークに、以降はずっと店舗数の減少が続いており、2021年の時点では8,458店舗と、ピーク時の約46.9%に迄落ち込んでいる。又、2019年には20兆円在った売り上げも、2020年には14.6兆円に落ち込んだ。新型コロナウイルス感染症の影響が大きかったとはいえ、30兆円産業と呼ばれていた頃からすると、市場規模は半分以下になった訳だ。
ライフスタイルの多様化やギャンブル依存症が社会問題化した事、長引く景気低迷等、パチンコ離れが進む要因は幾つも在ろうが、「近所でも閉店するパチンコ店を、結構見掛ける様になっていた。」事から、パチンコ市場環境の悪化は感じていた。なので、今回の西陣の廃業は「そうだろうなあ・・・。」と納得してしまう部分も在る。