銀幕大帝α

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メタモルフォーゼ/変身

2021年02月11日 16時44分20秒 | 韓国ホラー
METAMORPHOSIS
2019年
韓国
113分
ホラー/サスペンス
PG12
劇場公開(2021/01/22)



監督:
キム・ホンソン
『技術者たち』
出演:
ペ・ソンウジュンス
ソン・ドンイルジュンスの兄
チャン・ヨンナムミュンジュ
キム・ヘジュンソンウ
チョ・イーヒョンヒョンジュ



<ストーリー>
ごく平凡な一家は、新居に引っ越して以来、奇妙な現象に襲われていた。一連の怪異に人外の存在を感じ取った父親は、神父として働く弟のジュンスに助けを求めるが…。

―感想―

韓国版エクソシスト。
(。´・ω・)ん?つい最近そういう題材の映画を観たぞ?
あれだ『ディヴァイン・フューリー/使者』
今回も同じ様な感じのエクソシストものか?興味持っての鑑賞でしたが、系統が全然違った。

『ディヴァイン・フューリー/使者』はどちらかと言えばエンタメ色に染まった内容だったのですけど、本作は思い切りホラー。
完全にそっち側へと振り切っているので、『ディヴァイン・フューリー/使者』とは違う意味でハラハラしながら観れる。
何せ、邦題にあるように悪魔が人間へと「変身」するから、一家の誰が本物か偽物か区別がつかない怖さが鑑賞者にすら不安を齎していた。

解剖や、解体された動物の死骸も大量に登場するので、嫌悪感も生まれる。
グロいというより気味が悪い方向の不快さ。

悪魔の狙いは至って単純で、前述したように一家の誰かに変身し、混乱に陥れる事で殺し合いの末の家族崩壊へと導こうとしていく。
これは完全に復讐狙いであり、冒頭で悪魔払いに失敗した神父ジュンスに対しての嫌がらせでもある。

兎に角終始、不穏な空気が漂い、登場人物皆が家族に対し疑心暗鬼の目を向けているものだから、もう無茶苦茶だよ!てな展開が続くのよね。

『ディヴァイン・フューリー/使者』は割と安心した気持ちで観終えたのだが、本作はかなりドヨ~ンとした感情だけが残ります。
ハッピーエンドと言えばいいのか、バッドエンドと言えばいいのか、どっちつかずな顛末。
家族愛よりも兄弟愛の方を強く取り入れているのもあって、最後は悲しくなっちゃった。
胸糞て程ではないが、決して気分良くは鑑賞終えれないかもしれない、その辺これから観てみようかなて思っている人は頭に入れておいてください。

けど、エクソシスト映画としては非常に面白く、完成度も高い。
個人的には『ディヴァイン・フューリー/使者』よりも本作の方を推したい。
いや、両作とも優れているのだが、どっちがホラーとして好み?と聞かれたら、の話ね。

評価:★★★☆
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ディヴァイン・フューリー/使者

2021年01月19日 18時37分59秒 | 韓国ホラー
THE DIVINE FURY
2019年
韓国
129分
アクション/ホラー
劇場公開(2020/08/14)



監督:
キム・ジュファン
脚本:
キム・ジュファン
出演:
パク・ソジュンヨンフ
アン・ソンギアン神父
ウ・ドファンジシン



<ストーリー>
総合格闘技の若き世界チャンピオン・ヨンフ。ある日、見覚えのない右手の傷について調べていた彼は、エクソシストのアン神父に出会い…。

右手に宿った神の力――

―感想―

悪魔の映画とかエクソシストの映画とか、そういう系統のものは昨今多く作られているし、俺も良く観るけれど、実際にはどれくらいの事例があるのだろうか。
身近で感じた事が一切ないから、架空の話としか思えんのよね。
けど、悪魔祓いを職業としている人が居るのも事実だし、何処まで信じていいのやら。

ふと、そんなことを考えてしまったけれど、エンタメとして観る分には悪魔祓いを題材にした映画は大体面白いよね。
本作も同じく。

神を信じない青年が、一人の神父と出会った事と、自身の手のひらに「聖痕」が出た事により自分が進む道を見付けていく中で邪悪なる者を退け、人としての正義、人の中にある温もりを得ていくストーリー。
2時間超えの内容ではあるが、主人公の色んな感情が入り混じった悪魔との戦いには見応えがあり、すこぶる面白かった。

終盤、一人で敵のアジトへと乗り込む場面は、彼が総合格闘技のチャンプという肩書が説得力を持たせており、相手が悪魔であっても鍛え抜かれた肉体を武器に力押しで次々と退治していく姿はカッコ良かった。
親玉が悪魔に心臓を捧げ、強靭なクリーチャーへと変貌するのだが、これ日本映画だったら、着ぐるみ並の低クオリティモンスターみたいなのが出てくる子供向けの戦隊ヒーローみたいになるんだろうなて思ってしまった(笑)。

にしても子供も演技が達者ですわ。
ちゃんと「悪魔に取り憑かれている」顔をするんだもん、しかも動きもきっちり悪魔の動作に寄せてきているし。
そして当然だけど、(悪魔に取り憑かれる)大人の役者の演技もいい。
成り切るのも大事だけど、鑑賞者に笑われない演技をするてのも凄く大事だよねえ。

愛を失った主人公が、困った人を神父と一緒になって助けた後に感謝され、そこで初めて他人からの温もりを知り照れる。
子供達に囲まれる所はちょっと俺、涙が出ちゃったよ。
この経験が彼をエクソシストへの道へと導いたのは確実だった。
その後、亡き父からの温もり、共に戦ってきた神父からの温もりを強く肌で感じ、その上で己が成すべきことが何かを見い出せたのは正しく「神の意志」でしょうね。

ラスト、何やら意味深な文字が出てきたが、続編の構想はあるんだろうか。
多分だけど、早くに父を亡くした主人公は、神父を代わりに父の様に慕っているみたいだったし、この2人に依頼すれば万事解決だろうな、絆の深さは誰にも負けないでしょ(勿論どんな悪魔にも負けそうにない強力タッグ!)。

評価:★★★☆
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悪魔は見ていた

2020年09月05日 20時02分39秒 | 韓国ホラー
WATCHING
2019年
韓国
98分
サスペンス/ホラー
劇場未公開



監督:
キム・ソンギ
脚本:
キム・ソンギ
出演:
カン・イェウォンソ・ヨンウ
イ・ハクジュイ・ジュノ
チュ・ソクテチェ室長
イム・セジュミニ



<ストーリー>
残業を終え、帰宅しようとしたシングルマザーのヨンウは、突如ビルの駐車場で気を失ってしまう。目覚めたヨンウの前には、あやしく微笑む警備員のジュノがいた。


―感想―

韓国の雰囲気をバリバリに出しているけど、これ『P2』のリメイクじゃないですかねえ。
その様な事が何処にも書いてないのでオリジナルのサスペンスホラーかと思って楽しみにしてたんですが、展開を目で追っていたら『P2』の内容そのままじゃねえか、と。
それならば韓国特有のエグさを+して欲しかったなあ。
なんか余計なものも付け足されていたし、オリジナル越えてのはならず、明らかに劣化版。
警備員の青年の気持ち悪さのみ勝っていたかもしれん。
まあ『P2』を観ていない人はそこそこに緊張感は持てる作品かもしれないが、なんかもう一つ怖さとか面白さが足りないリメイクて感じがした。

ヒロインのシングルマザー、ヨンウを演じた女優さんの髪が凄く綺麗でしてね。
あと、横顔美人だなて。

正面から観ると決してブスではないですけど、そこまでは、てな容姿(可愛い人ですけどね)。

評価:★★★
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パラサイト 半地下の家族

2020年07月07日 15時49分40秒 | 韓国ホラー
PARASITE
2019年
韓国
132分
サスペンス/ホラー/コメディ
PG12
劇場公開(2019/12/27)



監督:
ポン・ジュノ
『スノーピアサー』
脚本:
ポン・ジュノ
出演:
ソン・ガンホキム・ギテク
イ・ソンギュンパク・ドンイク
チョ・ヨジョンパク・ヨンギョ
チェ・ウシクキム・ギウ
パク・ソダムキム・ギジョン
イ・ジョンウンムングァン
チョン・ジソパク・ダヘ
チョン・ヒョンジュンパク・ダソン
チャン・ヘジンキム・チュンスク
パク・ソジュンミニョク



<ストーリー>
半地下住宅で暮らす貧しいキム一家の長男・ギウは、IT企業の社長・パク一家の娘の家庭教師をすることに。これを機に、キム一家は徐々にパク一家に“パラサイト”していく。

全員失業中の一家が目指す、高台の豪邸。
そこは、最高の就職(パラサイト)先――!?


―感想―

「これはチンパンジーですか?」

「自画像です」

「やっぱり!」

ここが一番笑った。

ちょっとHなシーンがあるので家族と一緒に観るには気遣うし、予想してたよりも意外と普通な「作品」という感じもしたが、韓国らしい毒味を利かせていて面白いっちゃあ面白い。
ただ、終盤で起きる大混乱にはもっとエグさが欲しかったかな。
その大混乱中にソン・ガンホが急に凶行に走るのだが、動機がイマイチ良く分んない。
“臭い”が関係しているんだろうけど、あれかな、上級民が下級民を見下している姿に怒りが爆発したちゅうことやろか。
誰か、解説よろ。

半地下に住んでいる下級一家が正に上級一家の豪邸に「寄生」していく話ではあるものの、突然隠されていた「地下室」が現れるてのが意外だった。
半地下民の話でもあるし、地下室民の話でもある。
半地下から抜け出せたが、地下室からはどうやって抜け出すのか。
息子の「計画」が実る時が来るのか、それとも・・・。
「無計画」が一番良いと言ってたから、もしかしたら息子が考えた「計画」は実現しないのかもしれないなあ、とふと思ったラスト、その後が凄く気になります。

上級一家の娘よりも、奥さんの方が俺的に好み。
なんか、えらい可愛らしかったんだよなあ。

貧相家族の成り上がりと予期せぬ事態に見舞われた事で起きる頓挫をブラックユーモアたっぷりに描いた傑作であるとは思う。
人物達も個性が異なり、ある意味魅力もあり、笑いもふんだんに盛り込んでいるので、どっぷりと格差社会の闇の世界に引き込まれてしまった。

評価:★★★★
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王宮の夜鬼

2020年02月11日 20時08分27秒 | 韓国ホラー
RAMPANT
2018年
韓国
121分
アクション/ホラー/歴史劇
劇場公開(2019/09/20)



監督:
キム・ソンフン
『コンフィデンシャル/共助』
出演:
ヒョンビンイ・チョン
チャン・ドンゴンキム・ジャジュン
チョ・ウジンパク従事官
チョン・マンシクハクス
イ・ソンビントッキ
キム・ウィソンイ・ジョ



<ストーリー>
咬まれると人の生き血を求める“夜鬼”へと豹変する謎の感染爆発が蔓延する朝鮮時代。朝鮮に帰還した王子のイ・チョンは、夜鬼の群れと戦うパク従事官らと出会い、行動を共にすることに。

朝鮮王朝の運命は、その剣に託された――。

―感想―

「対」の描き方が非常に上手い。
お茶目な所もありつつ信頼度は高い善の男。
逆に憎たらしさ100倍の悪の男。
本人も完璧に成り切るというのもあるだろうけど、演出の絶妙さも多少手伝っているんだろうなあ、ほんまに観てて憎たらしくなる。

ゾンビに近い「夜鬼」が王宮へと“音”を聞きつけ無数に集まる描写は圧巻だが、そこでの人間ドラマが中々に切なく悲しく胸を打つ。
太鼓を最初、バチで叩いていたが、夜鬼へと変わっていく事に抵抗し続け、苦しみながら手で鳴らし始めるという、よくこんなん思いつくなて感心するのと同時になんとか使命を全うさせようとする男の姿に感動させられた。
他にも次々とメインキャラが予期せぬ形などで命を落としていき、夜鬼の襲来による「動」と仲間の死に直面する「静」のバランス良く組み合わせた流れに本編一番目を引いた事は言うまでもない。

キャラクターも個々にしっかりと立ち、それぞれの個性を持たせた演技力も流石で、抜群な雰囲気を齎した映像表現とも巧みに絡まり、朝鮮時代版『新感染』といった感じで最後まで楽しめた作品だった。
中国カンフー映画みたいな過剰(大袈裟)なアクションはなるべく控えつつ、しかしちゃんと見せる所は見せてくるのも印象はいい。

民ありてこそ王もあるのだ

名言じゃなかろうか。

評価:★★★★
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