ブラック・ウォーター

BLACK WATER／０７年／濠／８９分／劇場公開
監督：アンドリュー・トラウキ
出演：ダイアナ・グレン、メイヴ・ダーモディ、アンディ・ロドレーダ

＜ストーリー＞
旅行先の広大な沼地で釣りを楽しんでした若い男女が、巨大クロコダイルに遭遇する恐怖を描く。
＜感想＞
それ程怖さも無く、地味な作品なんだけれど、ドキドキさせる所はしっかりさせてくれます。

本物のワニを使っているだけにリアル感はあるし、人気のない密林という舞台に取り残された男女３人組という設定も緊張感を持続させてくれる。

木の上に退避している状態なだけに、一見何の展開も起らなさそうだけれど、少しでも動きを取ると不意に巨大ワニが現れるのでかなりビビる。
だから、何かしらアクションを起こす度に、何かが起きるんじゃないのかと、気の休む暇もない。

最初ブルブル震えているだけだった妹のリーが、姉が襲われてからは一転。
いきなり性格が変わったかのような行動に出るからね。

「てめぇが全て悪いんだ！！」

転覆したボートに八つ当たり。

「お姉ちゃんに手を出すな！こっちへきやがれ！！」

逆ギレ。

挙句の果てには、襲われて死んだガイドの腕を引き千切って（！）ワニを誘き寄せ、短銃片手に大乱闘。

泣き虫さんだった頃の面影が無い後半のキレ具合には、驚きと唖然とがごちゃ混ぜしながらも、まぁ勇敢な姿には変わりないので面白かったなぁ。

どうなるんだろうという先の楽しみや、意外な結末が味わえたので、Ｂ級パニックものとしては及第点を挙げてもいいのではないでしょうか。

オフィシャル・サイト(英語)
オフィシャル・サイト(日本語)

評価：★★★
０９／１１／２８ＤＶＤ鑑賞
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フェーズ７

MUTANTS／０８年／仏／８５分／劇場未公開
監督：ダヴィド・モルレ
出演：エレーヌ・ドゥ・フジュロール、フランシス・ルノー、ディダ

＜ストーリー＞
人間を野蛮なクリーチャーに変えてしまうウイルスが流行する世界にただ一人残された妊婦が、次々に現れる怪物と必死の戦いを繰り広げる。
＜感想＞
てっきりヒロインとなる女性なのかと思っていたら、ＯＰでいきなり救急車に轢かれて全身粉砕。
びっくりしたわ。

ウイルスが広がる過程とかは一切省略し、一組のカップルが荒廃した街のビル内で籠城するのが前半。

感染した彼氏と、彼を介護する彼女。

今まで感染者がモンスター化するのをじっくり描いた作品ってあったっけ？
僕の今の記憶の中では見当たらないんだよな～。

尺の半分を使ってウイルスにより怪物化していく様をじっくり描いています。

まず髪の毛が抜けはじめ、次に大量の吐血、そして歯が抜けだし、尿までもが血になり、徐々に皮膚が褐色となり、最後には物事の判別も出来ない醜い人食いになっちゃう。

一瞬でモンスター化する作品が多い中、こういう演出は貴重だと思うなぁ。
本作を観るまでは、‘変化’というものに触れた作品そのものを観ていなかっただけに、ゾンビとかモンスターとかがいきなり現れて襲ってくるというのが普通だと思っていた。
でもこうしてじっくり見せられると、人の形が崩れていく様が妙にリアルで、驚きと共に無気味さをおもいっきり味わった感じが凄くしましたよ。

後半、一組の流れ者たちが乱入してからは、それまで姿を見せなかったゾンビみたいなモンスターが大挙出現し、猛ダッシュで襲ってくる、云わばありきたりな展開になるけれど、生き残る為の裏切りや、葛藤、そして愛する者への英断なんかもきちんと描かれていて、かなり堪能出来ました。

ラストはもうちょっと一捻り欲しいような気がしたけれど、切ない余韻というものが得られただけに、これはこれで良かったのかも。
前半の経緯があってこそのラストだと思えれば納得かな。

何にせよ、感染者の行く末をじっくり見届けたいホラー・ファンには強力オススメ。
昨今のホラーに飽きてる人には特に観て欲しいかも。
異色ホラーとして楽しむ一方、‘変化’に視点を据えているから、是が非でも、その部分を眼に焼き付けて新たな体験（恐怖）を！

評価：★★★☆
０９／１１／２６ＤＶＤ鑑賞
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ガチデン 堤防伝説

THREE FELLAS／０６年／韓国／９５分／劇場未公開
監督：チョ・ボムグ
出演：パク・コニョン、イ・チョニ、MCモン、ユ・ジテ

＜ストーリー＞
ヤンキーのたまり場「堤防」を仕切っている３人の元不良少年が、地上げをたくらむヤクザと対決する。
＜感想＞
レヴューはこちらを参照して下さい。

評価：★☆
０９／１１／２３ＤＶＤ鑑賞
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