2023年
日本
105分
ホラー/サスペンス
R15+
劇場公開(2024/04/05)
監督:
内藤瑛亮
脚本:
内藤瑛亮
出演:
佐津川愛美・・・萩乃
植原星空・・・萌花
伊礼姫奈・・・ちーちゃん
竹財輝之助・・・篤紘
<ストーリー>
夫と娘の萌花と中古の一軒家に越して来た萩乃。これから幸せな日々が始まるはずだったが、突如現れた少女“ちーちゃん”が、一家の押し隠そうとしていた「毒」を暴いていく。
この家で幸せになることは<ちーちゃん>が許さない。
―感想―
あれれ。
コミック本の「ちーちゃん」が面白かっただけに、この実写版にもそれなりの期待を寄せてたんだけどなあ。
ちーちゃん自体は突発的な異常行動と何を考えているのかが読めない不気味さがありホラーアイコンとしては上出来。
カメラが顔を大きく映し出せば意外にも可愛いというギャップ萌え。
両親揃って空気読めない、ネグレクトなのだから、そりゃそういう娘になるだろう。
警察も何やってんだ?て感じだし。
しかもあんな悲惨な事件があったにも関わらず、普通に売り物件として出す不動産会社も問題大いにあり。
ちーちゃんにとっては「私の家」という考えなので、他人に住まれると迷惑となり、あの手この手を使って排除しに掛かる、その理屈には賛同出来ないが理解は得れる。
まあこの辺の物語構成及び設定には然程不満は無いのですが、如何せん全体的なテンポが非常に悪過ぎる。
申し訳ないが2度、寝落ちしてしまった。
そこまで家庭事情を詳しく描く必要はなかろうて。
ある程度の事は簡潔に済ませて且つ観客にも必要最小限に分からせれば十分かと。
それをダラダラと説明気味に描いているものだから、物語の進みが前には行ってはいるが、どことなく足踏みしている感覚に捉われちゃって物凄くダレてしまった。
萌花は同じく両親からの愛情を受け取れていないちーちゃんにシンパシーを抱き、一緒になっておかしな言動を繰り返す人間になったのだろう。
が、裏を返せば、洗脳されているとも読み取れる。
人の弱い部分に付け込むちーちゃんの策士ぷりには頭が下がるが、結果的に「愛」によってその洗脳は解けるのよね。
やっぱ人ってのは孤独に生きると性格が歪み、肉親や他者から強く愛されれば真っ当に生き様という考えに変わる生き物なのかもしれないな。
勿体ない仕上がりだよね、と思うよ総合的に見て。
ホラーとしての惹かれる素材は幾つもあるけれど(凶器となる巨大ハサミの使い方や、それその物の他者から見たら慄くしかない存在感もそう)、只やっぱりスローな展開速度が作品をダメにしている、というのが私の思う第一印象だった。
評価:★★☆
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