銀幕大帝α

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ワイルド・アニマル

2008年09月14日 21時17分14秒 | 韓国ドラマ
WILD ANIMALS/97年/韓国/103分/劇場公開
監督:キム・ギドク
出演:チョ・ジェヒョン、チャン・ドンジク、ドニ・ラヴァン、リシャール・ボーランジェ

<ストーリー>
パリで会った落ちぶれた画家と脱走兵が、闇社会で必死に生き抜こうとする。
<感想>
チョ・ジェヒョンはチンピラ役をやらしたら本当にピッタリやね。
ギドク初期作品の常連でもある彼は、絶対友達にしたくない下落人間を、分身の如く悠々と演じている。
素顔は普通の俳優さんなんだよね。
でも顔がチンピラだから、否応なしにこういう役をやらされるんだろうな。
でもチンピラはチンピラでも、完全な悪党って訳ではない。
本作でもそうで、やっている事は強盗やら人殺し等とんでもない事だらけだけど、好きな女性に対しては優しさを見せる。
一途に思い続け、不器用ながらも愛を伝えようと懸命になる姿はなんかとても微笑ましいのだ。

また無理やり悪党の世界へと誘った男を、次第に仲間以上の友達としての思いに気持ちが変化していく様は、彼の孤独さが失われて、生きる希望を見出していく過程を表現で巧く描いていてとても良かった。

それだけに真っ当な人生を歩もうと決意した矢先に起きた悲劇は、男たちの真の友情が芽生えたのと同時に、命が消えていく悲しさが被さり、切なさだけが残る。

血が雨で流されるラストは、今まで生きてきた無駄な人生を綺麗さっぱり洗い流されるような比喩的な表現をしている。
こういう美しさと悲観的さを併せ持った表現方法が出来るギドクはやっぱり凄い!

評価:★★★
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アドリブ・ナイト

2008年09月08日 21時45分24秒 | 韓国ドラマ
AD LIB NIGHT/06年/韓国/99分/劇場公開
監督:イ・ユンギ
出演:ハン・ヒョジュ、キム・ヨンミン、キム・ジュンギ、チェ・イルファ

<ストーリー>
末期ガンの父親を看取るため、家出娘の身代わりを頼まれた女性が、父の家族や隣人との交流を得て変わっていく姿を描く。
<感想>
暗い映画やなぁ。
臨終に居合わせた人たちを描いているから余計暗いのかなぁ。
でも伊丹監督の『お葬式』でも、それなりに明るく仕上がっていたぞ。
余りにも映画全体が暗いから観ているこっちまでもがブルーな気分になってしまった。
テーマは“人生の見直し”なんだろうけど、そこの所をもっと明確に描いてくれれば良かったのに。

いやぁ、盛り上がりのない暗いだけの映画は、観続けるのにはちょっと辛すぎますよ。

オフィシャル・サイト(日本語)

評価:★☆
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ヒットマン

2008年09月07日 15時40分32秒 | 洋画アクション
HITMAN/07年/米/93分/劇場公開
監督:ザヴィエ・ジャン
出演:ティモシー・オリファント、ダグレイ・スコット、オルガ・キュリレンコ

<ストーリー>
ロシア大統領狙撃事件にまつわる陰謀に巻き込まれた暗殺者“47”が、大統領の娼婦ニカと共に陰謀の首謀者を追う。
<感想>
後半もうちょっと盛り上がって欲しかったし、ニカとの絡みも増やして欲しかったけど、それなりに楽しめたからいいかな。
スマッシング・パンプキンズビリー・コーガンにしか見えない(笑)ティモシー・オリファントのタフぶりが凄いよ。
殆ど無傷で任務を遂行していく不死身ぶりは、暗殺者版スティーブン・セガールって感じ。

ハリウッド製ガンアクションだけど、監督がフランス人だから、やたらとグロい描写が一杯。
銃撃戦になると、血がドバドバ辺り一面に飛び散り一気に地獄絵図と化します。
腕チョンパとか、人体爆破とかスプラッタ部分もあるので、こういうのに弱い人はちょっとヤバイかも・・・。

ヒロイン役のオルガ・キュリレンコは、007次回作のボンドガールだけあって、かなりのナイスバディ。
美しい裸体を惜しげもなくバンバン脱いで披露してくれるので、今後の為?にも要チェックですね。

本作の基ってTVゲームなんですね。
ゲーム版ではどういう感じなんでしょうか。
まさか映画ほどの残虐性はないでしょうねぇ。

オフィシャル・サイト(英語)
オフィシャル・サイト(日本語)

評価:★★★☆
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黒い家 エンジビル

2008年09月07日 14時59分17秒 | 韓国ホラー
BLACK HOUSE/07年/韓国/107分/劇場公開
監督:シン・テラ
出演:ファン・ジョンミン、カン・シニル、ユソン、キム・ソヒョン

<ストーリー>
保険金を目当てに自傷や殺人を繰り返す“指狩り族”の恐怖。
<感想>
日本でも話題となった同名小説を韓国が忠実にリメイク。
基本的にはオリジナルの日本版とは然程変わりはないが、こちらの方がじめっとした怖さがあるかな。
舞台となる家の死体がゴロゴロ横たわる血生臭い地下室とか、スコン!スコン!と切れ味鋭い音がする切断機を十分に見せた後、一気に両手首を切断する場面とか、
画面から異臭や痛みが伝わってきそうなシーンがいくつも登場します。

さて、日本版と違うのは、主人公に‘死’に対しての強いトラウマがあること。
なのでやたらと気が小さいし、人に気を使い過ぎ。
殺人鬼にすら同情して、挙句の果てには助けようとするのだから、かなり呆れ返ります(笑)。

保険金詐欺を企むキチ女を大竹しのぶが演じたオリジナル。
彼女の迫真の演技が映画の後半を凄く盛り上げたが、リメイク版も負けてはいないです。
シン・イファを演じたユソンは本当に奇麗な女優さんなんですが、彼女もまた大竹しのぶ同等の保険金に対する執着ぶりを発揮していて、邪魔されたことに腹立てて徐々に人格が壊れていくところが凄く怖いんですよ。
特に病院屋上で見せた鬼気迫る演技は鳥肌が立ちましたね。
美人なのに殺人鬼。
美人なのにキチ。
こういうギャップに滅法弱い私です。

大竹しのぶは画的に観れば、本当に狂ったババアにしか見えないのですが、ユソンは気がふれた奇麗なお姉さんにしか感じられない。
何なんでしょ、この差は。
女優の容姿だけでも、同じ題材なのに映画の面白さが変わりますよね。

こういう要素もまた、オリジナルとリメイクの違った面白さを味わう楽しさの一つかもしれません。

物語と演技で楽しむならオリジナル。
女優とグロさで楽しむならリメイク。

貴方ならどちらを選び、またどちらを推薦しますか?
私は両方とも楽しめましたけれど、さぁ皆さんの反応はどうなんでしょうか??

関連作:『黒い家』(オリジナル)

オフィシャル・サイト(日本語)

評価:★★★★
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コメント (2)
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クローバーフィールド/HAKAISHA

2008年09月05日 22時10分50秒 | 洋画サスペンス
CLOVERFIELD/08年/米/85分/PG-12/モンスター・パニック・サスペンス/劇場公開
監督:マット・リーヴス
出演:マイケル・スタール=デヴィッド、マイク・ヴォーゲル、オデット・ユーストマン

<ストーリー>
突如、米NYを襲った怪生物から逃げ惑う人々の恐怖を描く。
<感想>
モンスター映画と云えば、必ずやヒーローが出てくるもんです。
ましてやハリウッド大作となると、必然とアメリカ万歳!みたいな展開になるのですが、本作はそんな所が微塵もない。
兎に角巨大怪物から逃げ回る人々を延々と撮っているだけ。
無意味に勘違いヒーローなど出さず、突然巨大モンスターが登場して街を破壊し出したら、人間はどうなるのかを、手持ちカメラでダイナミックに演出しているから、結構リアルで怖く、そして面白い。

中々全身を現さないモンスターだが、後半ヘリに乗った所でようやくその全貌が明らかになる。
で、その時私は素直に思ったんです。

使徒襲来や!

だって、あの上空から捕らえた怪物のショットはどう見ても使徒やん。
いきなりエヴァが登場してもおかしくないよ(笑)。
制作のJ・J・エイブラムスはかなりの日本ヲタらしいので、少しはアニメエヴァ使徒襲来場面を意識したに違いないと勝手に思った次第です。

手持ちカメラでの臨場感が映画としては効果的で、かなり終盤まで画面を食い入るようにハラハラしながら観ていたんですが、あのモンスターの顔面アップでガクッと萎えた。
全身は映してくれてもいいが、顔のアップはいらんわ~。
遠巻きに映してこそ、‘それ’の恐怖さが伝わってくれるのに、至近距離で、それもどアップで映されると、ちょっと笑ってしまうよなぁ。
あのシーンで怖さが一気に半減したが、衝撃映像が終わるラストの二人のセリフがとても切なさとロマンチックさがあり、なんか



っていいよなぁってしんみりと思った。

P.S.恋人のベスの寝起き顔が滅茶苦茶可愛かったです!

オフィシャル・サイト(日本語)
オフィシャル・サイト(英語)

評価:★★★★☆
08/09/04DVD鑑賞(新作)
クローバーフィールド/HAKAISHA J・J・エイブラムス パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
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レンタル開始日:2008-09-05

関連作:
『クローバーフィールド/HAKAISHA(2008)』(第1弾)
『10 クローバーフィールド・レーン(2016)』(第2弾)
『クローバーフィールド・パラドックス(2018)』(第3弾)
コメント (8)
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