現実逃避ING

やるせない毎日からの逃避行。

男子モーグル決勝

2006年02月16日 | トリノ五輪
女子モーグルの決勝が4時頃からだったので、てっきり男子の決勝もそのくらいだと思っていた。だからこそ、予選の放送があって良かったと思えたのだが、決勝もちゃんと観戦出来た。

決勝に進んだ日本選手は、上野選手のみ。長年にわたり日本男子モーグル界を支えてきた附田選手は予選で敗退。ただ、結果以上に思いのほかキレのない滑りだったのが気になってしまった。

決勝での上野の滑りは非常に残念だった。第1エアの後、ミドルセクションで崩したバランスが最後まで響いてしまった。上位の選手と比べても引けを取らないダイナミックなエアを見せてくれたが、着地に失敗してしまった。タイムこそまずまずだったが、エアとターンの点数は大きく減点されてしまい、結果は決勝20人中20位。

しかしながら(こんな言い方は日本の選手に失礼かも知れないが)、男子モーグルは日本選手の出場云々ではなく、ただ単純に楽しめる競技だと思っている。これは、スノーボードにも言えることだけど、男子は一つ一つの要素が女子に比べて桁違い。

なんであんなスピードで突っ込んでいってちゃんとターン出来るの?なんであんなに高くダイナミックなエアが決められるの?

そこで繰り広げられる演技はもはや人間業じゃないとさえ思ってしまう。女子では上村も見せた、ヘリコプターも360°回転止まりだが、男子ではさらに一回転多く720°がすでに主流になっているようだ。
また、スノーボードみたく板を掴むグラブを入れてくる選手もいるし、上村の得意技として女子の競技で紹介されていたコーク7も多くの選手がより高くダイナミックに決めてきていた。

なによりそのダイナミックさを演出しているのは、桁違いのスピード。女子では26秒台で速いタイムだったが、男子の上位につけた選手は軒並み21秒台から22秒台前半だった。
もちろん、そのスピードが原因でバランスを崩す選手もいるのだが、その辺の勝負に出た滑りも含めて面白い。楽しい。

今回嬉しかったのは、そんな男子モーグルの決勝をちゃんと見られたことに尽きる。地上波の中継放送。信じられないことにソルトレークのときはなかったのだ。
メディアはメダルの期待がかかっていた女子の方にばかり集中していて、もっと取り上げて良いはずの男子はおざなりだった。

例えば、コーク7に代表される3D技の先駆けは、ソルトレーク五輪のシーズンにアメリカのモズリー選手がやり出し、五輪でも披露している。残念ながら3D技は正規のエアに含まれず結果は4位。4位に終わったことで、普通のスポーツニュースではほとんど扱われず、私は五輪終了後のハイライト番組でようやくその技を見ることが出来たと記憶している。

ちゃんと地上波でも放送してくれよ!という私の願いは4年経って叶った。

それから、女子のときは斜め後方からのアングルが多かったが、男子では正面と斜め前方からのアングルが増えていたように感じたのは、気のせいだっただろうか。私はその分楽しめたと思っている。

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