2012.08.30(木)
昨夜はとても静かにぐっすり眠ることが出来足の疲れも幾分楽になりました
靴擦れで出来た水泡も潰して痛みも消えています
今日は長丁場の山の上り下りが待っていますのでしっかりテーピングしておきましょう
朝食を6:00前に用意していただきしっかりお腹に入れます
固形チーズは苦手ですが山の縦走になりますので行動食用に戴いて行きます
宿のご主人の話ではH340m程まで登る一本松の県道180号線との出合まで
1時間半もあれば行けるだろうとのこと
一宿二飯のお礼を申し上げて五色台山上を目指し出発です
宿を出て30分
前方にこれから登る山が迫ってきました
飲料を2ℓプラスして優に8kgを超えたリュックを背負って登るのは
例えH300m~H400mの山でもかなり堪えるはず
まして登りがからっきし弱いワタシにとっては先が思いやられます
81番 白峯寺まで5.4kmの真新しい石標
徐々に登りに差し掛かります
白百合のように真っ白な気持ちで登らないとなりません
ゆるゆると舗装道路は山へと近づき人家も田んぼも畑もなくなりお墓の横手から山道に入ります
この時点で既に7:15
とんでもない時間がかかりそうな予感がします
登るに連れて高松市国分寺の街並みが小さくなって行きます
こうして見ると実に沢山のお椀を伏せたような山がありますね
木段の厳しい登りが延々とジグザグに続きます
100mをいったい何分かかって進んでいるのやら
一本松まであと600m、500m、400m、の標示が終いにはもういらん!!と言いたくなる始末
10段登っては足を止め、5段登っては一息、200m登ってはリュックを下ろしてへたり込み
這這の体で辿り着いた地蔵堂
展望所への案内もあったがとうてい立ち寄る気力も無く通過
7:35
一本松の出合まで登り着きました
県道を渡った先に遍路道の案内板
迷わずに横切り直ぐに山道に入ります
暫く藪を抜けて雑木林の中へ進むとふかふかの山道
とても楽になりました
しかし、ここでお宿のご主人の言葉
「県道に出たら渡らずに左へそのまま歩きなさい」
思い出したが時既に遅し
引き返す気にはなりません
一応標示は81番 白峯寺となってます
遍路地図にも標示されています
そのままズンズン進みます
また坂出市に入っています
82番 根香寺との分岐にやってきました
あ、そうか!
この道をくればここから白峯寺まで行き打ち戻って根香寺へと行かねばならないから
同じ道を戻らなくても良い方法として県道歩きを勧めたのかな
十九丁分岐を左に取って今度は下って行きます
遍路道は四国のみちのハイキングコースと重複しています
お地蔵様に手を合わせて進みます
随分下ってきました、ちょっと休憩したいと明るいところへ急ぐと又直ぐ登り
ん?左足がおかしい?
大事を取って水分と行動食を補給し攣り止めの錠剤を服用します
今一度登りの小さな丁石地蔵様に手を合わせユックリと登ります
今までも随分励まされた同じ大阪の方の遍路札
石造りの笠塔婆を左に見て進めば県道からきた遍路道が合流する古田
直ぐ傍に自衛隊の基地もありフェンスが張られている
幅が広くなった山道を進んでぐっと下るとようやく、81番 白峯寺の駐車場に到着
ここは坂出市だ
8:45 山門を潜って本堂へと向かう
正面が本堂かと見れば護摩堂なので左に進みまた山門を潜り
お参りすれば文殊院だった
自分の守り本尊様に先にお参りしてしまった
戻って本堂を探すと遥か階段の上にある
山道登りで疲れた足は階段を拒否するかのように上がらない
辛うじて登りきった
本堂は素晴らしかった
大師堂へのお参りも済ませ階段を下って納経所を探すが案内標示がない
丁度山門を潜ってこられたお坊さんのような恰好のリュックを背負った青年に聞いてみた
一緒に探してくれて護摩堂で尋ねると右奥に納経所があった
青年に礼を述べて御朱印を頂きやっと気持ちが解放された
境内のベンチに座り少し休憩してトイレを済ませ来た道へと戻ることにした 9:35
白い手袋の無いことに気が付いたがどこで落としたか記憶にない
一度来た道はスイスイと登り下り
途中でハイキングのペアとすれ違う
「こんにちは~」と会釈して戻る
あら、ここで落としてたのか
往路で薬を飲んだ坂道に手袋が落ちていた
10:30 十九丁の分岐まで戻ってきた
今度は左へ直進だ
さぁてここからまた少し登りだ
尾根道を小さなアップダウンを繰り返して一度車道に出る
H440m地点の県道の峠に一軒だけある食堂「みち草」
まだ11:00前、みち草も開いてるのか判らないので通過
県道をそのまま進んでもよいのだが
再び山道へと入る
やがて広い二つの県道の出会いを横切って
また山道へと入る
だんだん足のつま先が痛み出す
靴が随分くたびれてきたので下りで足が前に前にと遊びつま先が当たってしまうようになった
どうやら下りきって82番 根香寺に到着 11:05
高松市になる
山門に一礼して入ると一旦階段は下におりてまた上がらないとならない
ここまで疲れた足はいよいよ階段に拒否反応
下って左手に大樹の古木が保存されている
弘仁年間(810~24)に弘法大師が巡錫され、五色台の山々に金剛界曼荼羅の五智如来を感得
密教の修行にふさわしい台地として五智如来の色別によって青峰、赤峰、白峰、黒峰、黄峰と名付けた
主峰の青峰の山中に一院を創建して花蔵院と称し五智如来の教令輪身たる、降三世夜叉明王・軍荼梨夜叉明王・大威徳夜叉明王・金剛夜叉明王・大日大聖不動明王の五尊五大明王を祀り、衆生の末代済度を祈願する
護摩供を修法された。
弘法大師の甥・智証大師は市之瀬明神のお告げにより不思議な霊木をもって千手観音像を刻み、本尊として安置。この本尊彫刻の根株が永く芳香を放つので、根香の寺名がつけられた。
※ 讃岐二十三ケ寺参りの小冊子より
よって、ご本尊は千手観世音菩薩
真言・・・・ おん ばざら たらま きりく そわか
また階段を登って本堂に趣くと
八十八ケ寺のご本尊様がずらりと並んだ万体観音様を礼拝しながら左から右へと堂々巡り
団体さんと一緒になって面倒なので少し時間をおいて後から続いて行く
大師堂でも同じで落ち着かない
(ワタシだって初めは物見遊山でツアーに参加して始めた歩き遍路だ、お互い様か)
引き上げる頃を見計らいご朱印を頂きおいとまする
山門を出ると猛烈にお腹が空いてきた 11:50になっている
辺りを見廻すがベンチなどない
山門の片隅の石段に腰をおろして昨日のおにぎりをパクつく
一息入れたら次の札所までH440mを下って田園地帯を
およそ12kmの歩きが控えている