自分を認証するという本人確認のためのメールが繰り返し届く。携帯メールにショートメッセージよろしく、それはたぶん、自動応答なのであろうけれど、それを打ち込めば確認が取れて認証できたとするものらしい。そこに打ち込む間違い、ちょっとした手違いがあって、うち返しのようなことを手元でしてしまっているのだろう。自分で認証している、その自分が自分だと確認してくれない機械の向こうのプログラムである。電子のやり取りで、送った信号はその通りで、それをどうしたかを受け付けた方でしかわからないから、いまは機械がむこうから言ってくることに従うまでである。そうこうするうちに、なんだか本人確認ができたようなことになって、繰り返していたのが次へと進むことになるので、そのまま、誰が、どれが本人確認なのかわからないところで、何かが確定する。手元の機械が使えればいいので、それを操作しているのは自分であるに違いがないから、そのままでいいのだろう。メモをしていた前のが通らなかったのだから、それをまた、メモだけに残ったままになると、誤った記憶となっていくようなことである。 . . . 本文を読む