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意味、文字

2019-12-05 | 日本語意味
掴む 握る このように表記すれば、日本語をとらえることができる。日本語の意味の違いである。祖先が工夫して国語を理解したのである。それを言語において、言えば、意味分析という方法に、ことばをそのままにわかったとするプロセスをとらえようとする。成分である、認知である、語用である、そうして、理論にゆだねている。それはそれで、そうする手法なので良しとするが、考えてみれば、意味の捉え方そのものに、言葉分析、漢字分析、そして文字分析をおくなら、ここに日本語をわかりやすくしてきた日本人祖先の思いがわかる。
文字とは表現をさまざま、いろとりどりにわかるためのもの、綾であったのである、漢字は文字でありその表記方法であって、そこに言葉がある。つかむ、という語に文字を当てて、漢字にしてわかるか、それが分からなくなってしまった様子がある。祖先の工夫にすべての解があるわけではないが、握る ということばに、握手、把握というように、いまもちいる語に、その意味内容を求めれば、何ほどかが日本語で了解されている。
そこで、漢字を知ること、漢字を学ぶことをするか、しないか、学校教育では基礎、基本でそのことのステップを作り、日常には事足りるようになったから、表記そのものの、この文字、つか・む 【 摑 む・攫む】には及ばないところで、つかむ という語の用法を分からなくしてしまったかのように、冒頭の議論を作る。

>「束(つか)ぬ」と同源か 
と説明する辞書に、それを求めて、日本語学習をしないままに、議論が始まる。
先の文字については、
>「摑」の異体字 
として、当用に、掴む とした。
>①つかむ。にぎる。 ②たたく。手のひらで打つ。 という字義に、
にぎる を類語意味で解説する。
一方の、握字は、やはり、解説に同語による反復を繰り返す。
>意味 ①にぎる。つかむ。「握手」「握力」 ②自分のものにする。「掌握」「把握」 下つき
一握(イチアク)・拳握(ケンアク)・捲握(ケンアク)・掌握(ショウアク)・把握(ハアク)  
以上は、漢字ペディアより



日本国語大辞典

つか・む 【掴・攫・抓】
解説・用例
〔他マ五(四)〕
(1)手で物をにぎり持つ。しっかりとにぎって離さないようにする。
*大智度論平安初期点〔850頃か〕一六「鉄の爪を以て相ひ(ツカミ)裂きて」
*古本説話集〔1130頃か〕六七「ひだりみぎの御てに、なへをつかみて」
*法華経音訓〔1386〕「撮 ツカム」
*談義本・根無草〔1763~69〕後・二「鳴雷はこはがれども、此雷はかわゆがり、抓(ツカ)まれたがる
*尋常小学読本〔1887〕〈文部省〉六「それより後は、ぺぺん王を嘲るは、吼ゆる獅子のたて髪をつかむよりも、猶怖ろしと思ひしとぞ」
*青年〔1910~11〕〈森鴎外〉一「雑巾を掴(ツカ)んで突っ立った」
(2)自分の所有とする。手に入れる。手中におさめる。
*随筆・独寝〔1724頃〕下・一三三「猿程につかみたがるものは女郎」
*どちらでも〔1970〕〈小島信夫〉三「レッキとした証拠をつかんでいる」
(3)遊女などをわがものにする。
(イ)遊女・若衆を座敷へよぶ。女郎買をする。
*浮世草子・好色一代男〔1682〕五・三「三軒に八十余人の姿を見尽し、其中で天神かこひ七人抓(ツカミ)て」
*歌舞伎・幼稚子敵討〔1753〕三「扨(さて)今日はどなたぞ御好みはござりませんか。ちょっとつかんで参りませう」
(ロ)遊女を身請(みうけ)する。落籍する。うけだす。
*浮世草子・好色二代男〔1684〕六・五「毎夜早駕籠の大臣と申せし人の(ツカ)んで、都の水でそだちける、此太夫の事は」
*浮世草子・傾城禁短気〔1711〕一・三「半太夫さまは都の吹出し大臣様が金と釣り替へにして只今抓(ツカン)でお帰り」
(4)賄賂(わいろ)を取る。収賄する。
*浄瑠璃・諸葛孔明鼎軍談〔1724〕一「賄(まひなひ)貪る詞のはしばし、目まぜ仕形でつかみたがる、大欲心の」
(5)誘拐する。かどわかす。
*浮世草子・傾城色三味線〔1701〕湊・四「天狗にいとまもこはで参らば、又つかまれんもしれず」
*浄瑠璃・伊達錦五十四郡〔1752〕三「生き物盗んで世を渡る人買とこそしられける。ヲヲこりゃけふはいかふ猟がきいたの、ヲヲ亀山で掴(ツカ)んで来た。サア買たり」
(6)機会や重要な点、人の心などをしっかりととらえる。
*俳人蕪村〔1897〕〈正岡子規〉積極的美「新虚栗の時何者をか攫まんとして得る所あらず」
*蒲団〔1907〕〈田山花袋〉三「機会を攫(ツカ)むに於て敢て躊躇するところは無い筈だ」
*彼の歩んだ道〔1965〕〈末川博〉四「伯父が長いあいだ村長をしていたのも、これら少数の有力者をつかんでそれを操縦していたためである」


にぎ・る 【握】
解説・用例
〔他ラ五(四)〕
(1)手の五本の指を内に曲げる。また、指を曲げて固くものを締め持つ。
*日本書紀〔720〕継体二三年四月(前田本訓)「御狩(みかり)他(ひとの)門に入隠れて乞(ものこ)ふ者の過(す)ぐるを待ちて手を捲(ニギル)遙に撃(うつまね)す」
*竹取物語〔9C末~10C初〕「手にひらめる物さはる時にわれ物にぎりたり」
*大鏡〔12C前〕三・為光「手を強くにぎりて〈略〉にぎりたまひたりけるおよびは、あまりつよくて、うへにこそとほりていでてはべりけれ」
*私聚百因縁集〔1257〕一・一三「倉の中の土を掬(ニギッ)て」
*説経節・さんせう太夫(与七郎正本)〔1640頃〕中「独鈷にぎって鈴を振り、苛高の数珠をさらりさらり
*或る女〔1919〕〈有島武郎〉前・二「筆一本握る事もせずに朝から晩まで葉子に膠着し」
*熱球三十年〔1934〕〈飛田穂洲〉平凡な大投手「此のフォークボールといふのは、食指と中指との間を拡げ、丁度二本の指の間に挟むやうにしてボールを握るのであるから」
*虚実〔1968~69〕〈中村光夫〉サン・グラス「どうしてハンドルを握る人間は、ああ一様に自足の表情を浮かべてゐるのだらう」
(2)手中におさめる。自分のものにする。掌中に帰す。掌握する。
*源氏物語〔1001~14頃〕真木柱「おなじ巣にかへりしかひの見えぬかないかなる人か手ににぎるらん」
*平家物語〔13C前〕一・鱸「一天四海を掌の中ににぎられしうへは」
*日葡辞書〔1603~04〕「セカイヲ タナゴコロニ niguiru (ニギル)」
*政治小説を作るべき好時機〔1898〕〈内田魯庵〉「互に睨(にらみ)合って相陥穽しつつ一手に権力を握(ニギ)る準備を為すにあらずや」
*春の城〔1952〕〈阿川弘之〉一〇「相変らず陸軍が主導権を握ろうとしているという話が出た」
(3)重要な事柄を確実につかむ。
*金〔1926〕〈宮嶋資夫〉二三「何か、的確な証拠を刑事が握(ニギ)って来たものであらうと」
*抱擁家族〔1965〕〈小島信夫〉二「弱味をにぎられたからばかりでもない」
(4)握鮨(にぎりずし)や握飯をつくる。
*古今著聞集〔1254〕一〇・三七七「女みづから其の飯をにぎりて食はするに」
*餓鬼の晩餐〔1974〕〈富岡多恵子〉「寿司は嫌いでっか、どんどんやっとくなはれ、おい、このセンセにええとこ握ったってや」
(5)カルタをする。
*雑俳・軽口頓作〔1709〕「たりませぬ・おかさん起てにぎらしゃれ」


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