首相は本性を現したかと思える唐突なことらしい。人の話を聞くポーズは限られたものだということがはっきりする。財務官僚の意見をそのままに、官僚受けがいいのはそのせいだろう。国民に顔をけいているのか、役人に耳を傾けているのか、はたまた、票数を常にかぞえているのか、外交における外向きが真実か。語る言葉に説得性がないのは、美辞麗句を繰り返すからで、下が上滑りをしている国際情勢への言及を穴地フレーズで言い続ける。
政府の税制調査会が消費増税を求めるようなことを言い出しているし、首相は防衛費増額問題に滑らした口の元、5%はおろか、NATOで、GDP、国内総生産の2％以上を目標としており、日本でもこの数字がひとつの目安となっている。2%の財源に復興特別税を延長して充てるとか考えているらしい。財源確保の手段となる消費税にしても減税をするかどうかの議論が棚上げされる。防衛費問題は税金に手を付ける役人たちの十八番となるから、それを言い出す政治家を虜にする。埋蔵金はどこへ、国債の有効性はどうしたか。議論のない国民からかすめ取るような姿勢には与党内議員にも反発が出ている。
