語は語論としてあり、それはいまでいう、文法論を意味していた。語論があれば、詞と辞と、語にかかわる用語があって、それもまた文法にかかわる。詞の論、辞の論があってよいけれど、それはまた詞辞論ともなり得るし、詩があり、文章があり、それは文学として著わされた、表現について言葉の単位をわけることになる。語論と言うのはいつごろからか、文論が意識されてのことであれば、文法となる概念が捉えられてからのようでもある。それは、語論が文法研究の一分野として、単語の構成、活用、品詞性など種々の文法的な働きについて研究するものというふうに、辞書で解説する。あるいはまた、言語の一つを語として、日本語論と言ったりする、語それ自体の起源や構造、変遷について論じるものというふうなことになる。文字における語の字義のよるところであるが、語論を文法論の位置づけたのは、やはり、次の議論に拠ることになる。日本文法論 緒言、山田孝雄のいうところ。
資料/日本文法論・緒言 - OGI-Wiki - 小木曽智信
www.ogiso.net/wiki/index.php?資料%2F日本文法論・緒言
>本論の目的とする處は語論の新體系を樹立するにあり、句論の整理をなすにあり。著者の見る所によれば、現今の文典の制は國語の本性に適合せざるなり。殊に語論に於いて最甚し。改訂を要する所以なり。その句論は又支離滅裂なりとの酷評を下すものありとて辯疏すること能はざる程の状態なり。整理を要する所以なり。
>語論の初に於いて、著者は語論に關する學説の變遷、及、其の批評を述べたり。これ、わが語論の發達を叙すると共に、其の長短を明にして、將來斯學に從事する學者に前車の轍に鑑みる所あらしめむと欲してなり。其の批評に至りては決して自家の體系を以て之に臨まず、努めて公平の態度を執り、其の説自身に於いて矛盾せる點、國語の本性に適合せぬ點をのみ指摘せり。句論に至りて、學説の變遷を述べざるは、其の發達極めて淺く、最近時に至りて學者の云爲に上りたるものなれば、敢へて特別に史的研究をなすべき必要なきを以てなり。
本論を草するに當りて古今の文法書の稍可なりと稱せらるゝものは力の及ぶ限り参照せり。然れども著者常に僻地に在り、加ふるに便少く未盡さざる點あるべし。外國の文典に至りては英文典の代表として「スヰート」の新英文典、獨逸文典としては「ハイゼ」の文典、この二書を主なるものとして参照したり。この故に單に、英文法、獨逸文典といはば右の二書の所説をさすものと知るべし。
日本語語彙論 語の論
2013-10-17 20:15:24 | 語と語彙
日本語語彙を語の論とするのは語の集合に対する語の体系としてのとらえ方による。語彙意味論と展開し、語彙史となる。また文法に対する語構成論として展開する。再説すると、語の体系は語彙となって構造を持つととらえられた。語彙体系ということなのだが、それは構造体だとなると、どのように語のまとまりを見ることになるか。いわく、親族語彙、色彩語彙、温度形容詞語彙など。そのまとまりはそれぞれに語と意味の関係を広げて体系を求めることになるから構造でなければならない、というようなことになってしまった、というのは、親族の呼称を並べてそこに順序や序列があるとするなら、それは語にあるのではないし、色彩を語に見ていくら並べてみてもそれは明度とか彩度とかによって語を区別することであるし、温度を表すのであるから低い方から高い方へ並ぶのかと思えばそうではなくて気体液体個体の状況をとらえるようなことである。
ただ語彙であるのでその範囲の取り方には語と意味の関係を基準のようにすることはできるし、語彙体系であるので、言語によって異なりを見せれば、それは社会学的興味に始まる、あるいは色彩感覚の地域差のようにもなるし、気温のあらわれでは微妙なことになる。
語彙を構造を持つかどうかはともかく、語のまとまりを語と意味の関係でさまざま、区分けするようなことであった。漢字を見てその部首で文字の成立を議論するような類であろう。
語の論
語構成論
語構成
ある一つの語が、どのような要素によって組み立てられているかということ。例えば、「あさひ」が「あさ(朝)」と「ひ(日)」とによって組み立てられているという類。本辞典の見出しでは、例えば「あさひ」は「あさひ」のように空きを設けることで個々の語の語構成を示す。
語基・接辞
語基(base)
接辞(affix)
派生
複合
屈折
語と意味
名詞 意味 ある表現に対し、それによって示される内容、概念。
類義・反義 対義 意味領域
語誌
資料/日本文法論・緒言 - OGI-Wiki - 小木曽智信
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>本論の目的とする處は語論の新體系を樹立するにあり、句論の整理をなすにあり。著者の見る所によれば、現今の文典の制は國語の本性に適合せざるなり。殊に語論に於いて最甚し。改訂を要する所以なり。その句論は又支離滅裂なりとの酷評を下すものありとて辯疏すること能はざる程の状態なり。整理を要する所以なり。
>語論の初に於いて、著者は語論に關する學説の變遷、及、其の批評を述べたり。これ、わが語論の發達を叙すると共に、其の長短を明にして、將來斯學に從事する學者に前車の轍に鑑みる所あらしめむと欲してなり。其の批評に至りては決して自家の體系を以て之に臨まず、努めて公平の態度を執り、其の説自身に於いて矛盾せる點、國語の本性に適合せぬ點をのみ指摘せり。句論に至りて、學説の變遷を述べざるは、其の發達極めて淺く、最近時に至りて學者の云爲に上りたるものなれば、敢へて特別に史的研究をなすべき必要なきを以てなり。
本論を草するに當りて古今の文法書の稍可なりと稱せらるゝものは力の及ぶ限り参照せり。然れども著者常に僻地に在り、加ふるに便少く未盡さざる點あるべし。外國の文典に至りては英文典の代表として「スヰート」の新英文典、獨逸文典としては「ハイゼ」の文典、この二書を主なるものとして参照したり。この故に單に、英文法、獨逸文典といはば右の二書の所説をさすものと知るべし。
日本語語彙論 語の論
2013-10-17 20:15:24 | 語と語彙
日本語語彙を語の論とするのは語の集合に対する語の体系としてのとらえ方による。語彙意味論と展開し、語彙史となる。また文法に対する語構成論として展開する。再説すると、語の体系は語彙となって構造を持つととらえられた。語彙体系ということなのだが、それは構造体だとなると、どのように語のまとまりを見ることになるか。いわく、親族語彙、色彩語彙、温度形容詞語彙など。そのまとまりはそれぞれに語と意味の関係を広げて体系を求めることになるから構造でなければならない、というようなことになってしまった、というのは、親族の呼称を並べてそこに順序や序列があるとするなら、それは語にあるのではないし、色彩を語に見ていくら並べてみてもそれは明度とか彩度とかによって語を区別することであるし、温度を表すのであるから低い方から高い方へ並ぶのかと思えばそうではなくて気体液体個体の状況をとらえるようなことである。
ただ語彙であるのでその範囲の取り方には語と意味の関係を基準のようにすることはできるし、語彙体系であるので、言語によって異なりを見せれば、それは社会学的興味に始まる、あるいは色彩感覚の地域差のようにもなるし、気温のあらわれでは微妙なことになる。
語彙を構造を持つかどうかはともかく、語のまとまりを語と意味の関係でさまざま、区分けするようなことであった。漢字を見てその部首で文字の成立を議論するような類であろう。
語の論
語構成論
語構成
ある一つの語が、どのような要素によって組み立てられているかということ。例えば、「あさひ」が「あさ(朝)」と「ひ(日)」とによって組み立てられているという類。本辞典の見出しでは、例えば「あさひ」は「あさひ」のように空きを設けることで個々の語の語構成を示す。
語基・接辞
語基(base)
接辞(affix)
派生
複合
屈折
語と意味
名詞 意味 ある表現に対し、それによって示される内容、概念。
類義・反義 対義 意味領域
語誌
日本語語彙論 分類語彙意義分類 日本語語彙論82013-08-02 16:10:12 | 現代日本語百科再説語彙の分類は語を様々な基準を以て分けることができる。たとえば音声音韻、文法語法による...