しろん・じろん 第5回は、あいさつのことば で、なさい ください を話題にする。挨拶の言葉はどのように議論しても解決がつかないが、それはあいさつだからである。コラムの筆者は著名な国語学者、辞書の編集主幹であり、助動詞の相互承接の博士論文をものした方である。ごめんなさい ごめんください について免ずというときのシテを考えて、挨拶の微妙なところを説明する。東京方言で、ごめんなさい と言う、謝る語を目上に使ってはならないなどの注意が出てくるゆえんでもあるが、そこまでは堅苦しくおっしゃってはいない。しなさい 命令を、誰が誰に言うのかようなことである。さて、いらっしゃい いらっしゃいませ いらっしゃいました と、ようこそを結び付けた言い方を説明しているが、いらっしゃい そのものの意味が、くる 来店と限定されるかどうかが、この一文ではわからない。行く 来る 居る の尊敬語であるとしたら、入らせる の語から、どれをも場面に応じてその意味内容を持つ。ようこそ いらっしゃいました と使って違和感があると説明していらっしゃるのはなぜか。
しろん・じろん 第5回は、あいさつのことば で、なさい ください を話題にする。挨拶の言葉はどのように議論しても解決がつかないが、それはあいさつだからである。コラムの筆者は著名な国語学者、辞書の編集主幹であり、助動詞の相互承接の博士論文をものした方である。ごめんなさい ごめんください について免ずというときのシテを考えて、挨拶の微妙なところを説明する。東京方言で、ごめんなさい と言う、謝る語を目上に使ってはならないなどの注意が出てくるゆえんでもあるが、そこまでは堅苦しくおっしゃってはいない。しなさい 命令を、誰が誰に言うのかようなことである。さて、いらっしゃい いらっしゃいませ いらっしゃいました と、ようこそを結び付けた言い方を説明しているが、いらっしゃい そのものの意味が、くる 来店と限定されるかどうかが、この一文ではわからない。行く 来る 居る の尊敬語であるとしたら、入らせる の語から、どれをも場面に応じてその意味内容を持つ。ようこそ いらっしゃいました と使って違和感があると説明していらっしゃるのはなぜか。