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算数がきらいな子(2)

算数をすべて1から考えるということは、当然時間がかかります。したがって、いろいろな公式を使ったり、解き方を覚えておいてそれを利用する、ということになります。

例えば円の面積の公式、円すいの側面積の公式、内項の積と外項の積、いろいろと覚えることがあるので、それを覚えていかなければいけません。

しかし、算数は覚えるものではないというのもまた、真理です。

こういう公式や解き方を使って問題は解くものだから、公式通りの問題はほとんどない。いろいろ組み合わせて使えなければいけない。

つまり、覚えなけばいけないが、覚えただけではだめ、ということになるわけです。

で、最初の壁は覚えないこと。

覚えるものではない、とつい思ってしまうから覚えない。しかし、逆に覚えなければいけないとわかれば覚えること自体はそれほど難しいことではない。

しかし、覚えたからと言ってその通りの問題は基本例題しかないから、それだけでは解けない。

せっかく覚えたのに、社会や理科のように使えない。問題が解けない。

じゃあ、やっぱり覚えても仕方がないじゃあないか、とついこうなってしまう。

これが2つめの壁です。

1つめの壁は割と簡単に越えられるが2つめの壁をうまく乗り越えられない。だって苦労して覚えたんだから、解けないとおもしろくはないわけですが、どこで使うかを考えないといけないから、当然のことながら覚えただけでは解けない。

解けないからおもしろくない、おもしろくないから、きらいになる、という流れになるわけです。

したがってマスターするまでには2段階あるわけですが、普通に過ぎる子も当然います。覚えて、利用する、ただそれだけのことでしょ?

そう、でも、できる人はできない人がなぜできないか、わからないものです。

だから分けて考えてみる必要ある。

いったいどこで詰まっているのか。

四則計算なのか、公式や解き方を覚えていないからか、あるいはそれを使えないからか。

原因が1つではない可能性もあるわけで、それを丹念に詰めていかないとできるようにはならない。

よく話をすることですが、

分数の割り算は分母と分子をひっくり返してかけなさい、と教わる。

なぜ?

ここをこだわる子は先に進めない。

「ほらほら、さっさとやって」
と言われたってわかっていないから、気持ちが悪い。

むしろこういう子の方が論理的なのです。ただ「こうやるんだ」を鵜呑みにする子は実はわかっていなかったりするものです。

だから、できない、ということには原因がある。そこを丹念に見つけていければ、算数は逆におもしろくなる。

だって、できるようになるから。

最近はその時間的余裕がなくなっているから、差が広がる傾向が強くなってきました。だから、あわててはいけない。

そんなに急がなくたって間に合う。先に進むよりも今わからないことをしっかりわかるようにしていければ、算数はおもしろくなります。

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