娘の家は、全体に整理が行きとどかずに散らかっているけれど、台所もひどいものです。
調理スペース(のはずのところ)には物が雑然とあふれ、食器戸棚の中もろくに片づいていない。
こんなんで料理できるの? と思いますが、じつは娘は料理なんてしていない(ような)のです。
週2~3回の訪問のときに、わたしは2日分くらいずつ夕食おかずを持っていきます。
この「お母さんのおかず」でカバーできないときは(週末など)、外食やピザ宅配やホットモット弁当などですましているようなのです。
朝昼食は自分だけなのであり合わせのもの。(婿さんは朝食抜きの主義。マメちゃんはレトルト離乳食。)
今までマメちゃんのことで頭がいっぱいだったわたしも、そろそろ、「これじゃダメよね」と危機感が湧いてきました。
「あんたもいつまでお母さんを頼らず、自分で料理できるようにならなければ。」
「そのためには、台所をもっと使い勝手よく整理整頓しないとね。」
ある日そう宣言して(2週間ほどまえ)、台所を片づけ始めました。
多少の抵抗は覚悟していたけれど、まさかあれほどとは。
ものすごい拒否反応です。
地団駄ふんで大興奮。「勝手なことしないで、キーッ!!」です。(ああうるさい!)
たしかに、いきなりの実力行使はまずかったかも。
もっと時間をかけ、自分でやるように仕向けた方がよかったかも。
でも、わたしだって、心のよゆうがたっぷりあるわけじゃない。
「うるさい!!」と叫んで思いきり娘をぶつなど、かなりの修羅場。(マメの昼寝中に声を殺してのやりとり。)
夫はそばで、何食わぬ顔して数独パズル。← この場面、いま思うと相当おかしい。
マメが起きるといったん休戦するので、このバトルは、決着がつかないままダラダラと何日も続きました。
その間、娘を訪問するのがイヤだった、不愉快だった。
でも、行かないという選択はありません。マメを放っておくことなどできません。
そして、わたしが一歩も引かずに強気をキープしていると、だんだん娘の態度も和らいできました。
(この力関係は娘が子どものころから同じ。)
「お母さんが勝手にやるのがいやなの、自分でやるから」と言うので、アレコレ指示して「宿題だよ」とひとこと。
すると、ほんの少しだけ台所が片づいてきて...。
(次記事へ)