「日にちぐすり」ということばがあります。
そのことばを実感する今日このごろです。
去年のいまごろ、マメちゃんの(健常のはずの)右耳にも難聴が判明し、つらく苦しい日々がつづきました。
マメちゃんの障害自体もつらいけれど、トロい娘に難聴児を育てることができるのか、という不安もかなり大きかった。
心はバクバクといつも浮き足だって、とにかく不幸感がものすごかった。
周囲との断絶感も苦しかった。
「あたしはねぇ、あんたたちみたいな幸せ界の住人とはちがうの」と、暗い目で遠くを見る。
「いいわねぇ、のほほんと何の心配ごともなく暮らせるひとは」と、(以下同文)。
その後もこの気持ちは長くつづき、いつしか心のポーズみたいになっていました。
「暗い目で...」にくわえて「フッとさびしく笑う」というト書きがいつもついてまわる登場人物みたいに。
でもでも、「日にちぐすり」なのでした。
あの苦悩から1年たって、いま、元のわたしに戻りつつあるのを感じています。
周囲の「苦労知らずっぽいひとたち」にやっかみや断絶を感じることなく、「自分は自分」でいられるようになりました。
コロナもあって2年以上会っていない友人たちに、今なら会っても大丈夫そう。
青菜に塩だった去年のわたしに、「一年たてば楽になるよ」と教えてあげたい。