自立(親の精神的自立)

2006-09-07 12:55:11 | 自立の定義
さて、自立という言葉の意味を考えた場合、動植物全て、全体観として、子が親から自立することなのかもしれません。また、経済的な面だけで言えばそうなるでしょう。
親は経済的にも精神的にも自立した存在と思われていることを前提に、子の自立が論じられるからです。

でも、実際はその逆も論じる必要がある・・・人間だけ?・・・動植物に言葉があれば論じるかもね・・

親が子に自立を望み、手間隙かけて育てる。手間隙かけなくてもいいような状況でも、親として顔を出す。手間隙かけなくてもいいような年齢に達しているにもかかわらず、子に代理しようとする。

実は、子から離れたくない親の心理(親として敬われたい好かれたいという自己心理を、子のために尽くす親心と大義名分する)・・・反論あるだろうなぁ・・・
その当然あるだろう親心で、子の自立を妨げることへの慮りは優先順位が低い。

親は人徳や社会的評価において、子から尊敬されるのではない場合が多いはずです。
論理を逆にしましょう・・・・
社会的に尊敬されていない親は、せめて家の中では尊敬される存在でありたい・・・言い方が酷だね、どんな親でも子から尊敬される存在でありたい。
当然ですよね。

尊敬されるために、好かれるために・・・親は子に何をするのか?
感受性を発達させるために、子が興味を持つものを買い与え、様々な場所に連れて行き見聞させる。学業の進捗に関心を持ち、その環境を充実させ、励ます。
家業がないサラリーマンの子の、親のお手伝いは炊事洗濯雑用なので、これは誰でも嫌がるので、自然とさせない(させることができない、嫌われるから)
ここまでが未成年。

就職して、子が経済的に有利だから(親の負担であるにも関わらず)実家から通勤
。パラサイト現象?ブーメラン・キッズ?

「子が一人住まいすることのメリットは家賃よりも価値がない」
と断定してるわけよね・・・子が自活能力を身に付けることが目的と認識されない。自活能力を持つ人として社会評価されることは、子にとって重要なのに・・・

料理も洗濯も掃除も、家族以外との共同生活の教訓、総合的な結果としての時間管理、金銭管理・・・・お金払って学ぼうとすれば、どれほどなのか・・・

そういうことを、ちょっと!ちょっとちょっと考えれば思い至るけど、
嫌われたくない・尊敬されたい・好かれたい親は・・・子の意見を聞く・・・「おまえ・・・どうする?」「ここからでも通えるんだから」「用心悪いから・・」「家賃払うの不経済だよ」

これじゃ・・・子が自立しないんじゃなくて、させたくない・・に、違いない。
「子の評価に依存する自立していない親」が作り出している。

諸々の家庭事情で、全ての場合でないことは言うまでもありませんが、
該当する親子関係は・・・少なくないかもしれない、と、思う。

子が親に、本当に感謝し、尊敬するするのは、今ではなく、
一人で生きていける力が身に付いたときと、
子が、さらにその子の教育を考えるとき。
・・・で、いいの・・・