ガイド日誌 - 北海道美瑛町「ガイドの山小屋」

北海道美瑛町美馬牛から、美瑛の四季、自転車、北国の生活
私自身の長距離自転車旅
冬は山岳ガイドの現場をお伝えします。

オマルーなのか?オアマルなのか?どっちだ? ワイマテ–オアマル ニュージーランド南島自転車の旅

2019年11月10日 | 自転車の旅 海外

オマルー?オアマル?
どっちだろ?

ワイマテを出発した俺は
そういう、どうでもいいことを考えながらペダルを漕ぐ。

チャリダーは暇なのだ。

暇なのは俺だけじゃないみたいで、

頭にハートマークを乗っけたウシを中心に、
美男美女
老若男女どんどん集まってくる。

大集合しちゃった暇なひとたちに見送られながらワイマテを後にした。

国道1号線に戻る。

出てきちゃったな。

また国道の端っこを走り始めるのだ。

美瑛の丘

黄色い納屋

違う!

ワイマテ来て来て!の広告塔、
国道1号線名物「イエローシード」

南に向けて、
また走り出す俺。

お昼にはやっぱり

バナナを食すことを忘れない。

テカポ湖を源とするワイタキ川にかかる、
大きな橋がある。
この川を境に、カンタベリー平野は終わり、オタ語(マジ変換)じゃない、「オタゴ地方」に入る。
橋の向こうはオタゴだ。

古い橋なので、狭い。
そして長い。
チャリダーには恐怖。

怖すぎて必死で走ったから
橋上の走行写真はないよ。

かわりに橋走破直前の自転車「山小屋号」

ワイマテから40kmほど走ってオアマルの町郊外に至る。

遠くにオアマル市街地が見えてきた。

そのままオアマルに吸い込まれていく。

早く着き過ぎたので、しばらくブラブラすることに。

海を見に行こうと走っていたら、

JRオアマル駅!

ほら、そこ!
「JRちゃうし。」とか言わない!

か、かっこいい…


おじゃましまーす…


素敵だ。

旅客は既に廃止されていて、いまは貨物列車だけが走る。
駅舎はレストランとして再利用されていた。


ちょっとプラットホームに行ってみる。


ここも、時が止まっている。

オアマルでは日本人経営の宿に泊まる。
今も営業されていることを知り、是非に泊まりたいと思い、やってきた。
数年前の記憶をたぐり寄せるように住宅地に進む。

実はオアマルも、坂坂坂坂の町なのだ。

記憶どおりの場所にその古い邸宅はあった。

もしこの建物が日本にあれば、
「異人館」なんて呼ばれて、
デートコースになったりするだろう。

間違いなく。


庭も綺麗に整えられていた。

明日は冷たい雨になるという。
オアマルの家でのんびりすることにした。

快適!
チャリダー涙ちょちょ切れ。(死語?)

オアマルの日本人経営
B&Bホームステイ
chimney's チムニーズ
一泊朝食付き5千円〜9千円(正直安すぎ)
全て個室 共用・専用バスルーム
Booking.comで予約できる。
Wifi無料、制限なし
シャワーお湯たっぷり
スーパーまで徒歩5分。


もちろん、日本語環境だ。
もちろん。











だんだんとニュージーランドらしくなってきあがった! ティマルーワイマテ ニュージーランド南島自転車の旅

2019年11月09日 | 自転車の旅 海外
まず問題なのは、
坂だらけの町、ティマルなのだ。

町を抜け出すのに少々手間取る。
宿の出口を出たらいきなり坂が立ちはだかり、トホホな俺。
朝イチから登っては下るを幾度も繰り返す。自転車、重っ!

町を出てもしばらくはそんな調子だが、徐々に穏やかになっていき、
そのうち海が見えてきた。

国道は海沿いを行く。


菜の花が満開だった。

まだカンタベリー平野だが、
「丘陵」感が増してきた分、景色に変化があって面白い。


フォンテラ(NZ最大手乳業会社)のミルク運搬トレーラーに激しいクラクションをぶちかまされるが、心穏やかな俺は笑顔で受け流す。


やはり、昼ごはんはバナナを食す。


右に分岐したらワイマテ、
素直に進むとダニーデン、オアマル。


素直じゃない俺は右に分岐する。
ここからは田舎道だ。


ニュージーランドらしくなってきたぜ!


どっち向いても、羊。

「おーい、おまえら!」
「頑張って美味しいラムになるんだぞー」
優しい俺は語りかける。


10キロほど走ってワイマテの町に至る。

時が止まったような町だ。

なんでもジェームズ・ディーンの子息が暮らしているとか。小耳情報。
なんでワイマテにいるんだよ?!
24歳で亡くなったジミーに子供がいたとは。


かっこいい廃墟があったので撮ってみた。

アルカディア・シアター。
なんて素敵な名前、廃墟映画館だった。
ちなみに、観光名所でも何でもない廃墟だ。

俺の好きな場所。ワイマテ。
昼下がり、
いい風が吹いている。

※Waimate(ワイマテ) ティマル、オアマルの中間、国道1号線から少し内陸に入ったところ。ティマル、オアマルからクルマで30分程度。公共交通では都市間バスIntercityのクライストチャーチ-ダニーデン線が立ち寄る。
小さな町だが町の中心にNew World(マックスバリュ相当のスーパーマーケット)がある。東洋人ほぼ皆無。宿泊はバックパッカーホステル1泊2千円〜モーテル、農場の一軒家1万円まで数は少ないが色々ある。







チャリダー昼ごはん! アシュバートン - ティマル ニュージーランド南島自転車の旅

2019年11月08日 | 自転車の旅 海外
お弁当を持って、
さあ出発なのだ。



なんたってバナナ。
うまいし、飽きないし、手を洗わなくても食べられる。携行性も良いし、バテバテのときも食べられる。
そんなバナナ。
バナナはどんな僻地に行ってもお店さえあれば売っている。
オージーやキウイはバナナが好き。

僻地のお店での食料調達はなかなか厳しいけれど、
たとえ人参がどんなにしおれていようと、
どんなに玉ねぎが異臭を放っていようと、
バナナだけはある。
間違いなくある。

ノーバナナ、ノーライフなのだ。



国道を走っていたら、数十キロおきにこのような標識がある。
「休憩公園」のことで、オーストラリアでも見られる。


多くの場合、テーブル、ベンチがあり休憩できるありがたい場所。
バナナを食べる場所。


戦争遺物。
これを無数に街中や道路に並べて「日本軍」の侵攻に備えたそうだ。


当時の日本軍の地図。沖合いには頻繁に潜水艦が出没したそうだ。侵攻作戦があったのかもしれない。


国道分岐。
全体の3割くらいのクルマはここを右折していく。


右折すると、レイク・テカポや、クイーンズタウンに至る。
ピュアな旅行者はここを右折する。


ピュアじゃない山小屋は、まっすぐカンタベリー平野を進む。南に向かうのだ。

交通量が減った。


ティマルに至る。
市街地は丘陵地帯で、坂坂坂坂。
クライストチャーチからここまで、ずっと平坦だったので、結構こたえる。

カンタベリー平野も終わりが近づいてきた。




旅チャリダー、雨の日の過ごし方 ニュージーランド南島自転車の旅

2019年11月06日 | 自転車の旅 海外
雨の音で目が覚めた。
初夏の6時半だというのにまだ薄暗くて、
冷たい小雨が降りしきっている。

あかんわ。
停滞。

もう一回、頭から毛布を被ったけど
トイレに行きたくて結局は起きてしまう俺。

アシュバートン連泊はこうして決定。
グダグダだ。

昨夜炊いた残りの冷飯を電子レンジで温め直して生卵をぶっかけて食い、お茶を飲んだら朝飯終了。
やることがなくなった。

頃合いをみて宿の奥さんに連泊の交渉。
会話は7割成立。俺にしては上出来(笑)。

昼前にはハウスキーパーさんが来たので、
かっちょ良く英語で挨拶して
軽く出かける男前な俺。

うーむ、霧雨じゃ。
濡れていこう。
ちょっと走っただけで、しっとりしてくる。

アシュバートン。
北海道で言えば、滝川市くらいの感じの町だ。小さな町だがひととおり何でもある。

散歩する天気でもないのでスーパーマーケットに行くことにした。


マイター10メガ。
北海道ならばホーマック・スーパーデポにあたる。
ちなみに、
MITREとあるが、これはイギリス英語。
米語ならmiterとなる。発音はおなじ「マイター」
(例)Centerは、NZではCentreというイギリス英語になり、発音も意味もおなじ。


スミスシティ。ニトリだね。


カトマンドゥ。これはモンベルだ。
一時期、冬カタログ表紙写真がバーデン上富良野前の駐車場(冬季)だった。


ウエアハウス。安売りの殿堂ドンキホーテに相当。


本日のチャリダー買い物。
夕食は米を炊いて「鮭ごはん」にしようと思う。
バナナは明日の弁当。
ローストビーフの切り落としはさっき食べたけど塩辛くて食べるのがキツかった。
血圧を気にする俺。


泊まってる部屋。
簡易キッチン付き(コンロ、鍋フライパンはない)で安いけど、訳あり物件。

どういうわけか部屋の中にシャワーがある。(部屋奥の一角)
クロゼット?みたいな感じでシャワーがある。
シャワーに窓はない。
換気扇はない。
ドアはない。
密封性はない。

カーテンのみ。
上のほうはスカスカ。

もちろん、シャワー入るとベッドルームが湯気で満ちる。

もちろん。

もちろん。もちろん。

ちなみに、ベッドの横にトイレあり。
もし連れ合いがいたら、音が直撃する仕組み。

雑だ。
雑すぎる。

こういう雑なところもまた、ニュージーランドらしい。







どんな自転車なの? ニュージーランド南島自転車の旅

2019年11月05日 | 自転車の旅 海外

きょうは午前中だけペダル踏んで
カンタベリーのど真ん中の町、アシュバートンに来た。

尻、痛え。いてえよ!
慣れるのに一週間程度かかるのが常なのだ。

きょうは曇り空、少し肌寒い。
日焼け止め不要な天気だ。

カンタベリー平野と聞けば、大自然のなか大平原を地平線に向かって走っているイメージかもしれないけど、
実際にはこんな感じで、国道の脇を
「失礼しまーす」みたいな感じで走っている。

アシュバートンには早く着きすぎたので、公園でダラダラしている。

自転車「山小屋号」ヨコから見た図。
センターバーにテントのポールやガムテープをぶら下げてるとこがお洒落ポイント(駄)。


上から。
4つのバッグの内訳は、
前右→テント、寝袋など野営道具。
前左→着替え
後右→食糧
後左→雑貨(サンダルとか輪行袋とか雨合羽とか)
フロント→貴重品とか地図とか


フロント周り。
シンプルなGPSと、アナログな温度計をガムテープで貼り付け。


GPSの表示は、
時刻、標高、速度、本日の走行距離、
にしてある。


前から見た図。


フル装備を4つの防水バッグに収めてしまうのはなかなか大変だけど、後キャリアに荷物を積み上げると途端に機動性が落ちるし、何よりも風の影響が大きいので、
「4つのバッグ!」に、こだわっている山小屋なのだ。
 
それでも自転車の総重量は60キロくらいになる。
(まだ余裕あり)
荷台や車輪など、各所への負担が大きいので常に車輪の状態に気を使いながら旅を続けている。

しかしそれでも。

「人力で旅をする」と、
なんというか、
俺の遺伝子のサムシンググレートな何かに触れるのだろうか?
DNAが激しく喜ぶのだ。

ま、確かにしんどいこともあるけれど、

このうえなく楽しく充実した旅なので、
一度やったらやめられない。

そして自転車の旅は「ひとり旅」がいい。
良いことも悪いことも自己完結ってとこがいい。

仲間がいたら心強いし楽しいけれど、会話は仲間内になり新たな出会いの機会を失うような気がする。
それに、
ぜーんぶ洗濯しちまって、素っ裸でデーンと寝転がったりできないし、オナラも気が引けるってもんだ。

それに、

玉子は半分こ、出来ないし。

半熟玉子の黄身、うまいよね。
最高。

ひとり旅は少年を強くする。
中年だけど文句あるか?

てなわけで、ひとり旅のススメなのだ。