ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

レ・ミゼラブル20周年キャストその2

2007年07月12日 | ミュージカル・演劇
しつこいようですが、またレミゼの話です(汗)まあこれで次は1ヶ月後ですから・・・(汗)
今回は20周年記念キャストその2ということで行ってきました。チケット取れてよかったよ・・・
今回の特別キャストは島田歌穂さんのエポニーヌに石川禅さんのマリウスです。禅さんのマリウスも見たかったけれど、何と言っても歌穂さんのエポニーヌが観たかったんですよね!
バルジャンは別所哲也さん。かなり最初のほうに一度観たきりで、久々に観ました。
別所さんのバルジャン、役の解釈が結構好きかなーと思いました。
ファンティーヌに「抱いていて眠るまで」言われて、ためらって抱きしめられなかったりとか。
特に、バリケードでの演技がちょっと良かったかなと。「共に飲もう」で、はっきりとマリウス以外の学生たちのこと見てたんですよね。首を動かして、明らかに観ているのがわかる感じで。
そんなだったので、「彼を帰して」を聞きながら、素直に泣けてしまいました。マリウスだけじゃなく、学生たち皆に対する歌に思えたので。
そういえば、今までの3回で書きそびれてたんですが、「彼を帰して」の途中、ガヴローシュが毛布を蹴飛ばしてグランテールがかけなおしてあげるなんて場面、昔はなかったよなあ・・・いつからやってるんでしょう。これちょっと来ますよ~
そういや、大谷さんがグランテールやってた時は、「彼を帰して」の最中、なんとも言えない悲しげな表情で机につっぷしていて、グランテール観ながら泣いたなあ、なんてことも思い出しました。
別所バルジャンは、ガヴローシュが死んだ後もすごく嘆いていて、最後の攻撃の時は、手近にいたコンブフェールを助けようとしてたり、気がついた時にはバリケードの学生たちが全滅していることにも嘆いていたり・・・と、とても学生たちに寄り添ったバルジャンでした。
かなり好きな解釈なんだけど・・・でもちょっとストレートにやりすぎかも、とも思いました(汗)さりげなく感じさせるくらいでもいいかもしれませんね・・・
そして解釈は結構好きな別所バルジャンなんですが、なんというか気持ちの入り方がまだまだかなと・・・。かなり気持ちが入っているキャストが何人もいるので、どうしても比べてしまうとまだまだかなーと。
でも役の解釈としては好きなので、今後の進化に期待したいです。
ジャベールは今さん。今さんのジャベールもかなり久々・・・
やはり以前見た時よりもずっと進化してました。とても良かったです。迫力あったし、気持ちもかなり入っていて。
バリケードが陥落した後、バルジャンを探す動きが静かなのがなんかいいなーと思いました。
でも「自殺」合格点にはもう一息かな・・・。今後に期待です。
ファンティーヌはまたまたシルビア・グラブさんでした。本当に素晴らしいです。泣けました。さすがに前回から1日しか置いてなかったんで涙落ちるまでにはなりませんでしたが・・・
テナルディエ夫妻はまた駒田&森ペア。楽しませてもらいました。やっぱり息がぴったりで観てて楽しいです、このお二人。
駒田さんが森クミさんと同じ動きをしてみたりとか、またまた色々と工夫してましたね。珍しくも笑いが起きてましたもん。
やっぱりワンデイモアで学生たちを笑い飛ばしているところが好きだなあ。ここは駒田さんの演技なんでしょうけど。
そうそう、カフェ・ソングで学生たちが出てきた時、よくアンジョルラスがグランテールの肩に腕をかけているのですが、今回はグランテールがアンジョルラスの肩に腕をかけてました・・・グランテールの方が背が高いからか・・・???
あと、前からおでぶちゃんでかわいいのがブリュジョンと言っていましたが、クラクスーの間違いでした(汗)今回もかわいかったですよ♪

で、禅さんマリウスですが。
初登場で髪型を観てちょっと噴きそうに・・・(ごめんなさい(汗))
やはりルックス的に年齢の壁は厳しいものがあったかもですが・・・まあ舞台ではありですけどね。
学生の中でもやっぱり貫禄十分。なんか学生の中でもまとめ役みたいな雰囲気で、「こんなマリウスあり!?」とちょっとウケてしまいました(笑)
やっぱり上手いし、安心してみていられるし、久々にエポニーヌにニコニコしている禅さんマリウスを見られたのはとても嬉しかったですが、若いマリウスでいい人も出てきたことだし、やっぱり禅さんにはジャベール頑張ってもらって・・・なんて一幕では思ってました(大汗)
しかし、やっぱり禅さんマリウスは偉大でした。エポニーヌの死の場面、久々にアンジョルラスやグランテールよりもマリウスを見たくなりましたもん。まあ歌穂さんのせいもありますが、もちろん。
そして、カフェソング。もう円熟の域ですね~!
決して熱くなることなく、静かに歌い上げていたのが、大人のカフェソングだな~と・・・。泉見さんのマリウスが後半マジ泣きになっていたのも泣けましたが、熱くなることなく聴かせるなんて、やっぱり禅さんはすごいなあと・・・
禅さんも熱いカフェソングだった時代もありました。あれも良かったけれど。なんか懐かしいなあ・・・
大人と言えば、2年前くらいのマリウスの時も思いましたが、以前はガヴローシュの死の後、兵士の呼びかけに叫んでいたりしましたが、もうそんなこともなく・・・ああ大人だなあと思ったものです。
最後の民衆の歌の時にマリウスが反応しないのは、今回の演出なんですね。ちょっとさびしいような気がしました。
で、歌穂さんのエポニーヌです。
ちょっと声量がなくなったかなと・・・たまたま声の調子が悪かったのかもしれませんが。最近若くて元気なエポニーヌを見ているので、やはりいい引き際だったな、なんてことを思いました。もちろんたまにまたこうやってエポニーヌをみられたらとても嬉しいですけど。
なーんてことを思っていたのですが・・・いや、やっぱりオン・マイ・オウンが素晴らしかった・・・!
笹本玲奈さんも前回良かったな、と思ったんですが、なんかやっぱり格が違う感じです(汗)オン・マイ・オウンで泣けたのは本当に久しぶり・・・。結局のところ歌穂さんと本田美奈子さんしか泣けたことがないんですよね、オン・マイ・オウンは。
やっぱり「知ってる夢みてるだけ」のところでの悲しそうな表情と声にやられてしまいます。聞いていて自然と涙が出てしまう・・・
死の場面も、マリウスともども、久々にエポニーヌを見ていたくなりました。やっぱり歌穂さんはエポニーヌそのままだなあと・・・
そういえば、以前は歌穂さんは毎回ほとんど全く同じ演技で、禅さんも現役マリウスだった頃(汗)「美奈子ちゃんは毎回違うけれど、歌穂さんは毎回ぴったり同じ演技で来る」と言っていたのですが、(全く同じ演技で泣かせるのってものすごい職人技だと思います・・・)今回はオン・マイ・オウンの前半の表情も昔とは違っていたし、ああ、今の歌穂さんのエポニーヌなんだなあと、色々と感慨深かったです。
また歌穂さんのエポニーヌ見られたらいいなあ・・・

そんなこんなでやっぱり良かった20周年キャストでしたが、カーテンコールもちょっと特別で楽しかったです。
なんか禅さんがすごいはしゃいでいて、歌穂さんと仲良さそうに一緒に走り回ってました。
その後気がついたようにコゼットとも手をつないだり、両手に花で二人とも引き連れたり・・・
ちょっとジャベールが岡さんだったらカーテンコール面白かったかもなあ、なんて思いました(笑)考えてみたら今のキャストだと二人が一緒にカーテンコールに出ることないんですよね・・・
普通にカーテンコールやった後、なんだか禅さんと歌穂さん、特に歌穂さんを真ん中に出そうとして、歌穂さんがやだやだ、と拒否したり・・・と和やかムードでした。
最後に、別所さんがシルビア・グラブさんをお姫さま抱っこしたら、禅さんも歌穂さんをお姫さまだっこに。
そしたら駒田さんが袖から出てきて、反対の袖に手招きしたら森クミさんが出てきて・・・お姫さまだっこしようとしてダメだった、というのをやってました。オチは予想つきましたが、やはりおかしかったです(笑)

そんなこんなでお祭り気分も多少あって、楽しい舞台でした!
ちょっと近い日程で続けてみてしまったのが残念でしたが・・・
今度は8月末にもう一度見ます。禅さんジャベール、岸アンジョルラスがまた見られて嬉しいし、三谷六九さんのテナルディエと、なんだか評判がいい橋本バルジャンも見られるので楽しみです。
あ、ブロードウェーでも見る予定ですけど。なんだか評判悪いんですけどね、ブロードウェーのレミゼ・・・(汗)
しかしホント、今更レミゼ熱再燃するとは・・・自分でもびっくりです。侮れないなあ、やはり・・・(笑)
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原作読書6回目その9

2007年07月12日 | 指輪物語&トールキン
そんなに進んでないんですが、「二つの塔」は終わり、「王の帰還」上に入ってます。ピピンがベレゴンドと一緒に城壁でご飯食べてるところまで行きました。
「二つの塔」終盤、シェロブの場面は、映画との違いをどうしても思い浮かべてしまいました。なんかサムの大立ち回りに違和感があって・・・(汗)
原作では、シェロブを避けられたのは波璃瓶を持ってたおかげで、サムがシェロブに深手を負わせられたのも結構偶然の賜物だったりして、「いきなり強くなったな・・・」という違和感は感じずに済んでいたんですよね。まあサムは頑張ってますけど・・・
映画で何が問題って、波璃瓶のシェロブに対する効力があんまりなかった点ですかね・・・。アクションを増やすためだったんでしょうけどね、やっぱり・・・
そして、サムが指輪をフロドの代わりに持っていくことを決意するまでのくだりが、映画と原作は全然違うんですよね。
原作のサムは、指輪を持っていくのが自分の役目とはどうしても思えなくて、それでも持って行こうと一度は思うのですが、やはり自分の役目は指輪を運ぶことではなく、フロドのそばにいて助けることだ、ということを自覚して、フロドを追いかけるんですよね。
フロドを追いかけるのも、生きていると気づいたからではなく、遺体がオークに持ち去られたというだけで、だったんですよね。ここ結構重要だと思います・・・
まあ、ラジオドラマも確かフロドが生きていると知ってから追いかけてましたし、このあたりの改変は仕方ない面もあるかなーとは思いますが・・・
このあたり読んでると、やはり原作では「サムが指輪を持っていけばよかったのに」という感想にはならないですよね、多分・・・
それにしても、「二つの塔」終盤、サムは指輪をはめたままなんですが、「王の帰還」でふたたびサムの話に戻ったとき、いつ指輪を外したのかがよくわからないんですよね・・・(汗)実は「二つの塔」の最後ではもう外している? うーん。

で、「王の帰還」ですが、上の冒頭はピピンがかわいいですねえ~。
最初に読んだ頃は、メリーとセオデンのエピソードが印象的で、ピピンとデネソールの印象は薄かったんですが(汗)最近は、ピピンかわいいなあと思うようになりましたね。
デネソールがピピンの忠誠を誓う言葉を聞いて「あるかなきかの微笑」が顔をよぎるあたりなんて、感動的ですよね・・・。あの誇り高く頑ななデネソールの心を動かしたんですよ、ピピン。
セオデンとデネソールの対比を考えるにつけ、ピピンがデネソールの許に行ったのは上手い配置だなあと感心してしまいます。メリーもホビットらしいホビットではありますが、やはりピピンの天真爛漫さが、デネソールに対するのには良かったなあと。
映画のデネソールもピピンを気に入ってはいたようですが、原作とはかなり違ってましたね。そもそもデネソール自体かなり違いましたけど・・・(汗)
でも、映画ではセオデンとメリーのつながりもほとんど描かれてないので、対比としてはちょうどいいかもですが・・・(汗)
デネソールとの会見が終わった後のガンダルフのピピンに対する態度もいいなあと。デネソールに忠誠を誓うというピピンのびっくり行動に、怒っているのかと思いきや、喜んで(?)もいたというあたりが。ガンダルフはホビットのこういう思いがけないところを評価しているんでしょうね・・・
ここも映画全然違ったなあ・・・。ガンダルフ、ピピンが馬鹿な行動をした、という反応でしかなかったし。だいたい映画のガンダルフデネソールに厳しすぎなんですよね・・・原作でも決して甘くはないですけど、それにしても。
ベレゴンドに対するピピンの態度もまたかわいいですね。素直にお腹がすいたことばかり考えているピピンと、その態度を鷹揚な態度と受け取るベレゴンドの誤解?がまた微笑ましくて。
ピピンもともとお坊ちゃんではあるけれど、こういうところがピピンが王子様だという誤解につながったんだろうなあと思うと面白いですね。
このあとのベアギル登場も楽しみ。
デネソール・ピピンパートが楽しくなると、「王の帰還」ますます面白く読めるようになるなあと思いました。
でもやっぱりセオデン・メリーパートも早く読みたいなあとか思ってしまうのですが(笑)
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