市村さんが出ているので見に行ってみました。
実はあまり期待してなかったのですが(汗)面白かったです。
シェイクスピアって難しいイメージがあるんですが、案外面白いのかもしれませんね。「ハムレット」はピンと来ませんでしたが、「十二夜」とか「リチャード三世」は面白いと思いましたし。演出次第な部分もあると思いますが。
演出はRSCの人なんですね。なるほど面白かったわけかも。
開演前から、場内を仮面をつけた仮装行列がウロウロしてます。楽団も・・・
この仮装行列、女装の男性も混ざっていて、よく見るとスカートの前が割れてて結構怪しい格好・・・(汗)
この面々が開演するとステージに現れるのですが、仮面を外すと、なんと西岡徳馬さんのアントーニオとその友人たちだったりして、ちょっと度肝を抜かれました~(汗)うーん、面白いというか変わった演出ですなあ・・・
ステージは、板組みの枠組みの上にアクリル板だかの透明の板が貼ってあり、舞台下は枠組みと黒い布が張ってあるのが丸見え、というこれまた珍しい舞台でした。舞台奥はずっと海の背景だったので、港のイメージなんでしょうか。
実は「ヴェニスの商人」という話、ストーリーは有名な判決のシーンしか知らないし、登場人物に至ってはシャイロックしか知らないという状態・・・(汗)
ヴェニスの商人が誰のことなのかも、今回初めて知りましたよ・・・シャイロックのことじゃないんですね。
喜劇ということで、コミカルなシーンはたくさんありましたが、なんか全体的にひでー話だなあと・・・
今回の演出は、この物語のコミカルな面はしっかり残しながら、反ユダヤ主義と移民差別に端を発した物語、として捉えていて、そのあたりが現代的に上手くまとめていたなあと思いました。
アントーニオやバサーニオ、友人たちも、ユダヤユダヤとシャイロックに対してひどい扱いようで、シャイロックが金よりもアントーニオの命を、とまで思う気持ちもわかるな・・・という感じでした。
ヴェニスの法の、「外国人がヴェニス人を殺そうとしたら財産没収」というのも、移民差別を思わせましたし。
アントーニオのために憤る友人たちがかえって悪役に見えました。
父親のやり方が許せずに恋人と駆け落ちするジェシカも、駆け落ちするのはいいんだけど、父親の金で贅沢三昧をし、あげくに父親の指輪を猿を買うのに使ったり・・・という行動が、「そこまでしなくても・・・」な痛い感じでした。
最後に、シャイロックが「死後は財産を全て娘に譲る」と書かされた証文を見て、ジェシカがショックを受けていたのが救われる感じでした。あれは良かったなあ。
バサーニオが藤原竜也さん、アントーニオが西岡徳馬さんということで、親子でもおかしくない歳の差があるんですが、それでバサーニオがタメ口なのが不思議な感じ・・・本来は同年代の設定なんでしょうね?
若くてかわいい(笑)バサーニオに対するアントーニオの愛情は・・・なんかちょっとアブナい感じだったんですけど(汗)バサーニオも自分のかわいさがわかっていて甘えている感じ・・・
でも逆に、遊び人でフラフラしているようなバサーニオにあっさり大金を貸すのがわかりやすいかな、と思いました。
藤原竜也さん、舞台で見るのは3回目でしたが、やっぱり上手いですねえ。「ハムレット」では井上芳雄くんが素人のように思え、「ライフ・イン・ザ・シアター」では市村さんに負けてないばかりかむしろ勝ってたかも・・・の存在感でしたが、今回も市村さんともう一方の主役、ばりな存在感でした。
コミカルなところもしっかり笑わせるし、遊び人で甘ったれな色男、という役柄もしっかりハマっていて。
市村さんはさすがの存在感。ちゃんとひねくれ者の嫌な男ながら、差別されている悔しさと悲哀も滲ませていて。裁判のシーンの哀れさはさすがでしたね。いかにもかわいそう、といいう感じではなくて、憎憎しいながらも悲哀を感じさせるあたりが・・・
そういえば、天王洲についてポスターで初めてシャイロックの格好の市村さんを見ましたが、思わず「バルジャン・・・」と思ってしまいました(笑)
ポーシャの寺島しのぶさんは、話を知らないので最初「なんでこの人が?」と思ってしまいましたが(汗)後半の展開を見ていて納得。あれは彼女くらい上手い人でないとダメですよね~
しかし、全てを見通して裁判に乗り込んだわけではないんですね・・・。結構オロオロしながら思いついたように判決を言っていたのが・・・しっかり者というよりはかわいい女性にしたかったんでしょうかね。
そんな訳で、なかなか面白い舞台でした。「ヴェニスの商人」という作品自体が面白いのかもしれませんが。また違う演出でも見てみたいです。
実はあまり期待してなかったのですが(汗)面白かったです。
シェイクスピアって難しいイメージがあるんですが、案外面白いのかもしれませんね。「ハムレット」はピンと来ませんでしたが、「十二夜」とか「リチャード三世」は面白いと思いましたし。演出次第な部分もあると思いますが。
演出はRSCの人なんですね。なるほど面白かったわけかも。
開演前から、場内を仮面をつけた仮装行列がウロウロしてます。楽団も・・・
この仮装行列、女装の男性も混ざっていて、よく見るとスカートの前が割れてて結構怪しい格好・・・(汗)
この面々が開演するとステージに現れるのですが、仮面を外すと、なんと西岡徳馬さんのアントーニオとその友人たちだったりして、ちょっと度肝を抜かれました~(汗)うーん、面白いというか変わった演出ですなあ・・・
ステージは、板組みの枠組みの上にアクリル板だかの透明の板が貼ってあり、舞台下は枠組みと黒い布が張ってあるのが丸見え、というこれまた珍しい舞台でした。舞台奥はずっと海の背景だったので、港のイメージなんでしょうか。
実は「ヴェニスの商人」という話、ストーリーは有名な判決のシーンしか知らないし、登場人物に至ってはシャイロックしか知らないという状態・・・(汗)
ヴェニスの商人が誰のことなのかも、今回初めて知りましたよ・・・シャイロックのことじゃないんですね。
喜劇ということで、コミカルなシーンはたくさんありましたが、なんか全体的にひでー話だなあと・・・
今回の演出は、この物語のコミカルな面はしっかり残しながら、反ユダヤ主義と移民差別に端を発した物語、として捉えていて、そのあたりが現代的に上手くまとめていたなあと思いました。
アントーニオやバサーニオ、友人たちも、ユダヤユダヤとシャイロックに対してひどい扱いようで、シャイロックが金よりもアントーニオの命を、とまで思う気持ちもわかるな・・・という感じでした。
ヴェニスの法の、「外国人がヴェニス人を殺そうとしたら財産没収」というのも、移民差別を思わせましたし。
アントーニオのために憤る友人たちがかえって悪役に見えました。
父親のやり方が許せずに恋人と駆け落ちするジェシカも、駆け落ちするのはいいんだけど、父親の金で贅沢三昧をし、あげくに父親の指輪を猿を買うのに使ったり・・・という行動が、「そこまでしなくても・・・」な痛い感じでした。
最後に、シャイロックが「死後は財産を全て娘に譲る」と書かされた証文を見て、ジェシカがショックを受けていたのが救われる感じでした。あれは良かったなあ。
バサーニオが藤原竜也さん、アントーニオが西岡徳馬さんということで、親子でもおかしくない歳の差があるんですが、それでバサーニオがタメ口なのが不思議な感じ・・・本来は同年代の設定なんでしょうね?
若くてかわいい(笑)バサーニオに対するアントーニオの愛情は・・・なんかちょっとアブナい感じだったんですけど(汗)バサーニオも自分のかわいさがわかっていて甘えている感じ・・・
でも逆に、遊び人でフラフラしているようなバサーニオにあっさり大金を貸すのがわかりやすいかな、と思いました。
藤原竜也さん、舞台で見るのは3回目でしたが、やっぱり上手いですねえ。「ハムレット」では井上芳雄くんが素人のように思え、「ライフ・イン・ザ・シアター」では市村さんに負けてないばかりかむしろ勝ってたかも・・・の存在感でしたが、今回も市村さんともう一方の主役、ばりな存在感でした。
コミカルなところもしっかり笑わせるし、遊び人で甘ったれな色男、という役柄もしっかりハマっていて。
市村さんはさすがの存在感。ちゃんとひねくれ者の嫌な男ながら、差別されている悔しさと悲哀も滲ませていて。裁判のシーンの哀れさはさすがでしたね。いかにもかわいそう、といいう感じではなくて、憎憎しいながらも悲哀を感じさせるあたりが・・・
そういえば、天王洲についてポスターで初めてシャイロックの格好の市村さんを見ましたが、思わず「バルジャン・・・」と思ってしまいました(笑)
ポーシャの寺島しのぶさんは、話を知らないので最初「なんでこの人が?」と思ってしまいましたが(汗)後半の展開を見ていて納得。あれは彼女くらい上手い人でないとダメですよね~
しかし、全てを見通して裁判に乗り込んだわけではないんですね・・・。結構オロオロしながら思いついたように判決を言っていたのが・・・しっかり者というよりはかわいい女性にしたかったんでしょうかね。
そんな訳で、なかなか面白い舞台でした。「ヴェニスの商人」という作品自体が面白いのかもしれませんが。また違う演出でも見てみたいです。