ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

新文芸座LotRオールナイト

2008年05月04日 | 指輪物語&トールキン
というわけで一年ぶりに新文芸座のLotRオールナイトに行ってきました。
オールナイトどころかLotR観るのも一年ぶり・・・(汗)
昨年はイベントとセットで、パイプ椅子も出る盛況ぶりでしたが、今回はイベントなしで単独オールナイト。パイプ椅子は出てなかったですが、チケットは完売で当日券はありません、状態だったそうです。
この分ならまた来年もやってくれるかな。年一回くらいは観たいですからね。
オールナイトというとほとんど寝てしまうのが常だったのですが、今回は朝5時に寝て昼の2時に起きるという一人時差ボケ作戦が効いたのか、はたまた「眠くなったら何か食べる」作戦が効いたのか、ほぼ起きてられました! こんなに起きてられたのオールナイトでは初めて・・・
特に、TTT SEEを寝ないで全部観られたのは本当に初めてかも・・・(笑)
まあ、RotK後半はさすがに落ちてしまいましたが。ペレンノールの記憶があんまりないです。死者の軍隊出てこなかったし、レゴラスがじゅう倒すところも観てないし、魔王が死ぬとこも観てないなあ・・・(メリーが刺すところだけなぜか記憶があるんですが・・・)あ、デネソールの飛び降りも観てないや。ピピンがファラミア落っことすところまでは記憶あるんだけど・・・
とまあそんな感じですが、今までになく起きてられた、特にTTTをほぼ全部観られたのが嬉しかったですねー。
そんなこんなで観ていたのですが、一番好きなはずのFotRが、なんとなくすらーっと観れてしまって、あんまり心にひっかかりませんでした(汗)
むしろTTTの方が面白く思えたのは、人間のドラマがしっかり描かれていたからかなあ。
FotRでは、ガンダルフの墜落のところと、一行の離散でちょっとうるっと来ました。というか、実はサントラで泣かされてたような(汗)
ガンダルフが落ちて、コーラスのハミングが始まるところ、音楽で引き込まれますよねー。外に出たところでソプラノのソロが入り、そのあと弦楽器が入ってくるあたりの音楽が悲しくも暖かくて、涙腺緩まされます。
この弦楽器が入るあたりでアラゴルンが皆に声をかけるところが好きなんだよなー。サムにSam, on your feet.って立たせるところとか。
ここ、シンフォニーで聴いていてもかなり泣けるところなので・・・本当に音楽がスバラシイですね。
一行の離散も、音楽の展開がいいんですよねえ。フロドとサムのボートのシーンでティンホイッスルが入るところもいいし、舟の上のボロミアのシーンで静かな弦の音なのもいいし。
そして今回泣けたのは、アラゴルンたちが「身軽になってオーク狩り」云々のとこの旅の仲間のテーマかな。あそこは結構泣けるんですが、間違いなく音楽にやられてるんだと思いますねー。
そのあとの、フロドとサムがエミン・ムイルに入るところの、バウランのリズムが印象的なところもいいですね。一行の離散、やっぱ名曲だなあ・・・
サントラと言えば、TTT最初の方の三人の追跡者のあたりの旅の仲間のテーマ~ローハンのテーマにつながる展開も好きですねえ。
あとサントラで泣けたのは、RotKに飛びますが、「黒門開く」の、ギムリとレゴラスの台詞からフロドとサムにつながるところ。フロドとサムの場面に入ったらコーラスが入って、盛り上がったところでしずかにティンホイッスルが・・・というあの展開、音楽で泣かされるよなあ・・・
とまあサントラの話はしだすと止まらないのでこのくらいにしておきますが(笑)
でも、映画館で聴くとどうしても音楽は小さめだし、ロンドンフィルの演奏が今イチなところも時々あったりして(爆)いいオケでまたシンフォニー聴きたいなあと思ってしまったのでした。

TTTで良かった「人間ドラマ」ですが、なんか久々に観て、ブラッド・ドゥーリフのグリマすばらしいよなあと・・・。彼は唯一原作よりいいと言い切れるキャラクターですしね(汗)
あと、エオウィンがいいなあと。ミランダ・オットーの役の解釈は、原作とちょっと違うところもあるけど、非常にいいですねえ。
続けてみていると、エオウィンがアラゴルンに惹かれて行く様がよくわかって面白かったです。ヌメノールの末裔と知って盛り上がる?ところとか、馬を鎮める様子を見て惹かれるところとか、かなり憧れで入っているのが窺えて、SEEもなかなかいいかな、と思いました。
グリマとのやりとりとか、「檻です」のシーンとか、RotKでのエオメルとのやりとりとか、セオデンとのやりとりとか、エオウィンの捉われていた思いも感じられて、いいなあと思いました。
メリーの思いに自分の思いを重ねているところも。ただ、ペレンノールに向かう途中でのメリーの話を聞くところ、どうも最初から表情がやわらぎすぎなのが違和感あるのですが・・・もっと頑なであってほしかったかなあ。
まあ、途中までは結構しっかり描かれていたエオウィンですが、その捉われた思いがどう解消されたか、までは描ききれてなくて残念ではありますが。ファラミアに解放されたんじゃないところがなあ・・・。でもまあ、途中経過までの描写が良かったので、エオウィンはかなり満足できた方のキャラですね。
また、エオウィンに関してはサントラも良くて。なんだかんだ言って、ショアがエオウィンのキャラクターを的確に捉えていた結果だと思います。アルウェンのひたすら美しいエルフの音楽と違って、音も低かったりして、なんというかとてもエオウィンらしくて、いいですねえ。
ってサントラの話もうしないんじゃなかったのか・・・(笑)
あと、TTTはギムリの出番が多くていいなあと。映画見た当初は、ギムリが原作よりも下品だとか、笑われ役になってるとか、気になってたんですが、最近は「ギムリは場を和ませるために自ら笑われ役をかってでてる」という解釈に落ち着いたので(笑)素直にギムリかわいいなあ、と見ることができました。
レゴラスとのやりとりはやっぱりかわいいし。城壁で外が見えなくて、レゴラスに「You should pick better place.」(だったかなあ)=「もっといい場所取ってくれれば良かったのに」とか言っているのがかわいいし。
城門のところで「投げてくれ」のやりとりも、FotRと続けてみてると、モリアの階段のところのやりとりとの関連で微笑ましいですね。「エルフには言うなよ」もかわいいし。
そういやモリアの階段のところの「ヒゲはよせ~」も久々に観たら素直にかわいかったです。あそこ字幕も良くなりましたねえ。最初は「その手を離せ」みたいな字幕で、助けられること自体を拒否してるかのような感じでしたから・・・(ヒゲひっぱられるのが嫌なんですよね)
FotRラストの笑顔もいいし。RotKでフロドの病室で涙拭ってるのとかも・・・(あ、戴冠式のギムリの記憶がない・・・)
なんて、久々に観たらギムリへの愛が色々と蘇って来ました(笑)
あと、やっぱメリーも良かったなあ。FotRの時点で、黒の乗り手に初めて追いかけられたところ、状況を全く知らないのに機転を利かせてマッシュルームを投げたり、察しが良くてフロドが追われているのを察知したり、終盤ではフロドが一人で行こうとしているのを理解したり・・・とやっぱりメリーはカッコイイです(笑)
まあ、終盤ピピンの成長と引き換えに・・・という部分はあるんですが、でもやっぱりメリーはいいなあと。
RotKでのメリーとの別れの場面もいいし。SEEの、アラゴルンと一緒にピピンを見送るシーンいいですよねえ。あれは二人とも笑顔のSEEバージョンが絶対良いです。
ペレンノールでオークの大軍に慄くのももうかわいいったら・・・(笑)
というわけで、メリーへの愛も再確認しましたよ(笑)
ファラミアとエオメルもTTTカッコイイですよね。TTT劇場版までのクールなファラミアは結構好きなのでした。
ファラミアに関しては、ガラドリエルに「ゴンドールの若き大将が手を伸ばして指輪を我が物にしたら・・・」なんて言われていたけれど、結局我が物にはしないでゴンドールに持って帰る、と決断した時点で、ボロミアにできなかったことをしたんですよね。という解釈なんです、私は。
SEEの追加シーンの、自分が倒したハラドの若者のことを語るシーンなんかも結構良くて、この解釈で見ることができました。
ただ、SEE後半の、パパと兄上の前で涙目なファラミアはちょっと・・・なんですが(汗)RotK SEEのピピンとの会話は好きだけど。
そうそう、RotKでファラミアがピピンを見て、「フロドとサムに会ったの?」と訊かれて頷く場面がなんだかとても好きなのですが、久々に観てやっぱりいいなあ、と思いました。

TTTはまとまりがないながらも(特にSEEだと・・・)大人のドラマとして観られる部分もあるんですが、なんかRotKになると、改変がひどくてうーん、というところが多いのですが(汗)
ただ、今回は、いろんなところを自分なりに脳内補完して見られるようになったので、結構気になるところをスルーして見られました(汗)
レンバス事件での「家へ帰れ」は、以前に、「フロドはサムもついに指輪の魔力に捉われてしまったと思って、サムを守るために家に帰そうとした」という解釈をオしていただいて、「それだ!」と思って以来、克服することができました(笑)
吹き替えだともうだめなんですが、字幕だと、「I'm sorry, Sam. You can't help me.」というところ、脳内字幕で「すまない、サム。お前には僕を助けられない」くらいの穏便な訳にして観ればなんとかokです。
そもそも、FotR SEEの河下りの途中のシーンで、フロドは「お助けします」と言っているサムに「You can't help me.」と一度言ってるんですよね。その時と同じ解釈でやれば・・・と脳内補完しております。
デネソールに関しては補完のしようがないのですが・・・(汗)まあ、原作のことを忘れて、ああいう人だと思えばなんとか・・・(なんとかなってないよ!)
ジョン・ノブルの演技自体は素晴らしいのだと思うので、そこだけに意識を集中するようにしてました(笑)
しかし、心の準備をしてなかったというか、忘れていた(汗)ところで逆にうっとなってしまいました・・・
グリマの最後、TTTでグリマいいなあ、と思っていただけに、「なんでレゴラスが殺すんだよ~」と久々にあっけにとられてしまいました(汗)
サルマンの死に方もなんかなあ・・・
あと、黒門前のサウロンの口との交渉が(汗)原作ではガンダルフの鋭い読みで「フロドは捉えられていない」と判断しての交渉決裂でしたが、なんか「信じないぞ!」とスポ根マンガのような根性論でやられると・・・なんか萎えました(汗)
このシーンはあんまり回数見てないから克服できてないのかも・・・(汗)
そんなこんなで、しかも後半意識失ったりしていたRotKですが、灰色港でのフロドの最後の笑顔にちょっとやられてしまいました。
ああ、これで物語がおしまいなんだなあ、という感慨だったかも・・・
馬車の中のフロドとビルボもいいし、ビルボに両手をさしのべるエルロンドもいいですね。

というわけで、オールナイトの感想というよりは、一年ぶりの鑑賞の感想でした(汗)
コメント (2)
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