ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

エンジェル・ウォーズ(ネタバレ)

2011年05月13日 | 映画
300のザック・スナイダーが美少女アクション物を、というだけで気になるのに、主演が「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」のエミリー・ブラウニングちゃんだというから楽しみにしてました♪
なんかいつのまにやら妙な邦題になってたけど気にしない気にしない(笑)
ザック・スナイダー作品、今まで映像はいいけど話がなあ・・・ということが多かったので、初のオリジナル作品どうなんだろう、と思ってましたが、いや今まで観た中で一番ちゃんとしてました。
少女が辛い現実を逃れるために空想の世界に逃避する、というテーマは「パンズ・ラビリンス」や「ダンサー・イン・ザ・ダーク」につながりますね。もっともこの2作品の影響を受けてるとかは特になさそうですけど。
この手の話でハッピーエンドなためしがない・・・のですが、それでも先に挙げた2作品と敢えて同系統の話、と捉えれば、一番救いがあったかもしれません。
ベイビードールは現実では救われなかったけれど、空想の世界では自由を掴み取ったんじゃないか、と思いました。パンズ・ラビリンスのラストが受動的な代償としての救いだとしたら、こちらのラストは能動的に掴み取った救い、といったところでしょうか。
空想と現実が交錯してどこか符合したりするのも好きな感じですが、空想世界の賢者が現実世界に登場した時はほろっと来てしまいました。空想世界と現実がつながっていたのか、空想世界の中でこの出会いを予見していたのか・・・。
ちょっと気になるのは、空想世界では死んでた子たち、現実ではどうなっていたのかな、ということですが・・・

思わずストーリーについて先に語ってしまいましたが、やはりこの映画のキモはビジュアルですよねー。この物語自体、ザック・スナイダーの頭の中のイメージから生み出されたものですから。
少女たちの衣装は、ベイビードールのセーラー服はカッコイイと思いましたが、後の4人は似たようなボンデージ風の衣装でちょっと残念だったかなあ。まあ5人セーラー服だとちょっと問題あると思いますが・・・(汗)そういやエミリー・ブラウニングちゃんプログラムで、あの衣装を初めて来た時おもわずセーラームーンの決めボーズをやっちゃった、と言っていたなあ(笑)オーストラリアでもやってたんですね~
プラチナブロンドの女の子が二つゆわきにしてるのもなんかセーラームーンぽいような・・・(汗)エミリー・ブラウニングちゃんはブロンドではないはずだけどわざわざ染めたんですね。ウィキペディアによるとベイビードールは最初はアマンダ・セイフライトにしたかったらしいので、そういうイメージなんだろうなー。
アクション的には、思ったより肉弾戦が少なくて、火器の戦いが多かったのが期待はずれだったかなー。ついつい300っぽいアクションを期待してしまって。ベイビードールと鎧武者の戦いなんかはなかなか良かったのですが。ああいうの他の娘にもやって欲しかったなあ。
しかし日本刀最強というのがさすが空想世界というか(笑)あのベイビードールの日本刀も柄から刃から細かい模様がびっしり入っていて、どこか洋風というかガーリーなデザインなのがカッコ良かったですねー。エミリー・ブラウニングちゃんは小柄なので、刀身は脇差にして柄だけ日本刀にしたとかプログラムに書いてありました。なるほど~。
ジェイミー・チャン以外は皆アクション初めてだったそうですが、頑張りましたね。そして唯一アクションができたジェイミー・チャンだけアクションシーンがない役だという不思議・・・(汗)
女性が全員メイク濃すぎ・・・と思いましたが、あれも独特のビジュアルのうちなんでしょうね。なんかつけまつげ3枚重ねてるとかプログラムに書いてあったなあ。(マダム・ゴルスキーの話ですが)
全体的な色調とか、現実世界も空想の娼館も戦いの場面も、独特の暗さがあってきれいでした。
そういや、ドラゴンの喉には強力な火打石があるから火を吹くって設定は斬新に思えましたが、そういう説もあるのかな? ドラゴンの赤ちゃんちょっとかわいそうだった・・・
とにかく、300とはまた少し違う(いややっぱ似てるかも・・・)独特の世界観で、観る価値あり、でしたねー。
そうそう、ブルー役のオスカー・アイザック、どこかで観たような・・・と思ったら、アレクサンドリアでオレステスやってたあの人か~。しかし悪役顔だなあ・・・オレステスも悪役に見えたもん(笑)
エンドロールがいきなりクラブのショーみたいな感じで、しかもオスカー・アイザックとマダム・ゴルスキーの人が歌っててすごいびっくり・・・しかもオスカー・アイザック歌めちゃくちゃ上手い(笑)
女の子たちもエンドロールに登場してたっぽいんですが、メイクが濃すぎて誰が誰やらわからず・・・かろうじてジェイミー・チャンだけ判別できましたが(汗)

あと、音楽が印象的でしたねー。ベイビードールが空想世界で戦う場面を中心にヴォーカル曲が多かったのですが、映像ともマッチしてるようなミスマッチなような・・・な感じがすごく印象強くて。
サントラ買おうかな・・・と思ってたことをこれ書いてて思い出して、買っちゃいました(笑)9曲入りで、全てヴォーカル曲です。
クレジット見てびっくりしたのはエミリー・ブラウニングちゃんが結構歌ってたこと(汗)あと、Gollum's Songのエミリアナ・トリーニが歌ってる曲もありましたねー。そして1曲目のエミリー・ブラウニングちゃんが歌ってた曲は元曲アニー・レノックスの曲みたい。そういやダンサー・イン・ザ・ダークの話を出しましたが、ビョークも歌ってましたね。
ヴォーカル曲は既成の曲をアレンジ変えたりミックスしたりしてるんですね。歌ってるのもエミリー・ブラウニングちゃんはじめ原曲とは違う人が多いですが、ビョークだけは本人が歌ってるのかな。
アレンジはサントラを手がけているタイラー・ベイツとマリウス・デブリース(ムーラン・ルージュの音楽の人と知って納得・・・クラブのシーンの音楽のハマり方とか)がやってるようで、そのサウンドの統一感があの印象深さを生み出していたのかなと。
トラック2なんかベイビー・ドールの最初の戦いの場面の音楽まるまる(多分)なんですが、ビョークの曲に途中スコア曲的な部分もつけて、ヴォーカル曲メインに1シーンまるごとを音楽で表現してて、いいですねー。単に既成のヴォーカル曲をバックで流してるだけじゃなくて、ちゃんと場面に合わせて作ったサントラなんだなあと思いました。
クイーンやビートルズの曲も使っててびっくり(汗)いやでもさすがにWe will Rock Youくらいは流れたら気付いたと思うけど・・・忘れてたのかなあ?
クイーンの2曲のミックスは、フレディ・マーキュリーのヴォーカルやコーラスがそのまま使われているようで、面白いことするなあと思いました。
一方でビートルズの曲は、アレンジが全然違う(原曲しらないけど明らかに(笑))上に、ヴォーカルが女性になってたので本当に全くビートルズとは気がつきませんでしたねー。
サントラは1回見ただけでは印象に残らないことが多いけれど(FotRすら1回目に見た時はサントラの記憶がまったくなかった(汗))かなり印象的なサントラでした。

というわけで、ストーリーもビジュアルも音楽もかなり満足でした。久々にDVD買うかも。オフィシャルガイドブックはどうしようかなあ・・・


てな訳で今年見た映画の順位。
1.エンジェルウォーズ / 2.アレクサンドリア / 3.ナルニア国物語第三章 アスラン王と魔法の島 / 4.グリーンホーネット / 5.GANTZ PART1

あと今年観に行く予定の映画
鑑賞済み「紙風船」「ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路」
公開中「抱きたいカンケイ」「GANTZ PERFECT ANSWER」「ブラックスワン」
5月28日公開「マイ・バック・ページ」
6月20日公開「赤ずきん」
6月25日公開「メタルヘッド」
7月2日公開「マイティ・ソー」「水曜日のエミリア」
7月15日公開「ハリー・ポッターと死の秘宝 Part2」
7月29日公開「トランスフォーマー3」
8月20日公開「うさぎドロップ」
10月29日公開「ステキな金縛り」
10月公開「三銃士」
秋公開「プリースト」
12月1日公開「タンタンの冒険」
公開時期未定「ハッピーフィート2」
コメント (2)
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