ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

力の指輪サントラ トラックごと感想その2

2022年08月27日 | 指輪物語&トールキン

さて、力の指輪サントラ、トラックごと感想の続きです。今回は登場人物・場所等のテーマの後半です。

 

10.Elrond Half-elven

若きエルロンドのテーマですが、あまりに美しいというか優しい曲でびっくりしました。ガラドリエルが主人公ならこのエルロンドのテーマはヒロイン枠というか癒し系?(^^;)

力の指輪のエルロンド、かなりいい人なんだろうなというのが伺えます。いやエルロンドが良い人なのは皆知ってますけど。

まず優しいどこか寂し気なクラリネットのソロでテーマが演奏されます。バックにはハープのグリッサンドなんが流れたりして本当にヒロインぽい(^^;)

やがて1音半下のト長調(G-dur)に転調して、オーケストラで雄大に演奏されますが、やはり優しいですね。

ホルンで演奏されるBバートもどこか悲し気で優しい雰囲気です。また転調してニ長調(D-dur)になっています。

そしてまたト長調に戻ってオーケストラのコーラスで壮大に演奏されたあと、最後にクラリネットで寂しげに演奏されて終わります。このかわいらしさと寂しい感じ、本当にエルロンド?と思ってしまいますが(^^;)

音楽面からもどんなキャラクターなのか気になりますね。

 

11.DurinⅣ

いきなりのおどけたかわいい感じの曲調にびっくりしました。これほんとにドワーフの王子の曲?しかもドゥリンですよ…

ポスターもなんだかかわいかったし、一体どういうキャラクターなのでしょうか…

ダルシマーのような打弦楽器やフィドルっぽい弦楽器のおどけたリズムに乗せて、最初はチェロで、続いてヴァイオリンというかフィドル?でちょっと荒々しくメロディが演奏されます。

でもBパートというか展開部?ではホルンで同じメロディをどこか物悲しく演奏しているので、まあアレンジ次第でどんな場面にも対応できるでしょうね。

さて本編ではどう使われるでしょうか。

 

12.Harfoot Life

ノリのテーマと同じような木琴と打楽器のおどけたリズムのイントロから、多分バグパイプのメロディーが始まります。

続いてホイッスルと弦楽器のユニゾンで同じメロディが演奏されます。ヌーメノールもそうですけど、民族楽器とオーケストラのユニゾンて良いですねえ。

しかしアイルランドもスコットランドもごちゃまぜなのか…いやスコットランドのホイッスルかもしれないけど(^^;)

面白いのはリズムは5拍子+6拍子なのですが、5拍子とか6拍子ってLotRでは闇の勢力のリズムだったよなと(^^;)あんまり関係ないと思いますけど。

Bパートでは少し妖しい雰囲気もありつつ、最後には最初のバグパイプのメロディに戻ります。

かなり陽気な曲ですが、どんな感じで使われるのでしょう。LotRのホビットとは大分違う気がします。定住してるホビットと放浪のハーフットの違いかな。

 

13.Bronwyn and Arondir

恋愛関係にあるという人間の女性ブロンウィンとシルヴァンエルフの兵士アロンディルのテーマです。

ハープや弦楽器をバックに、コールアングレで物悲しくもロマンチックにメロディが流れます。うーん大人の雰囲気だな(笑)

基本的に短調の悲し気なテーマなのですが、最後の部分で少し明るくなって希望を感じさせるのが良いなと。

Bバートではヴァイオリンやフルートで優しい雰囲気になり、最後はAパートのメロディに戻ってオーケストラで盛り上がって演奏されます。

そして、最後は明るい雰囲気で終わります。

これ、二人が一緒にいる時のテーマなのか、ブロンウィン、アロンディアそれぞれに使われたりするのか。(ハンとレイアみたい…)使われ方も気になります。

 

14.Halbrand

この曲、ローハンのテーマで使われたハルダンゲル・フィドルが使われてる!と最初騒いでいたのですが、よくよく聞いてみたらニッケルハルバっぽいですね…(^^;)ニッケルハルバも使ってるとベアーさんのインタビューで言ってますし。

ニッケルハルバはスウェーデンの楽器だそうなので、まあ北欧くくりではありますが…どうなんでしょう(^^;)

そのニッケルハルバの素朴で物悲しいでメロディが流れ、次いでメロディがホルンに引き継がれて、オーケストラの演奏にニッケルハルバが伴奏というかオブリガードのような形で絡みます。

最後にはまたニッケルハルバの寂しいメロディになって物寂しく終わります。

このハルブランドのテーマ、後でもちょくちょく出てくるので、要注目です。果たしてハルブランドはどんな人物なのか?

 

18.Elendil and Isildur

ハープをバックにトランペットのソロでどこか物悲し気なメロディが演奏されます。このメロディもBronwyn and Alondirと同じように、最後長調になって明るくなんですよね。

やがてヌーメノールのリズムが入って、ヌーメノール人なんだよなと感じさせます。

次いでオーケストラと女声合唱で、そのあとはホルンと混声合唱で、壮大に演奏されます。

そのあとのBパートではクラリネットとホルン(もしくはファゴット?)のユニゾンから弦楽器へ、と続きます。

再びヌーメノールのリズムが現れ、最初の方ではホルンで演奏されていたフレーズが、今度はヌーメノールのテーマでも使われたエスニックな弦楽器で演奏されています。今度はオーケストラの弦楽器がエスニックな打楽器と一緒にリズムを刻んでいます。こういう民族楽器とオーケストラのミックスが本当にうまいですよね。

そしてヌーメノールのリズムが残ったまま、エレンディルとイシルドゥルのテーマが上に乗ってきます。

そして最後にはフルオーケストラで盛り上がり、明るくなって終わるのかと思いきや、最後に不気味な低い鐘の音?と低音楽器が繰り返されて終わります。

これもどういうテーマなのか…どう使われるのか気になりますね。

 

21.Nolwa Mahtar

冒頭から壮大な混声合唱のアカペラで始まります。これ以前の記事でも書きましたが、サンディエゴ・コミコンでの生演奏の組曲の最初と最後も飾っているのですよね。

そしてこれも前に書いていますが、FotRの映画で採用されなかったプロローグの音楽に、これとよく似たコーラスが使われています。おそらく最後の同盟とサウロンの戦いの場面で使われる予定だったのではないかと思われるので、力の指輪の第二紀の話とも直接的に関係があると思うのですが、果たして…?

コーラスの後に低弦楽器の激しいリズムに金管楽器も重なって音楽が盛り上がって行き、リズムはそのままで再びコーラスが重なります。

ドラマチックに盛り上がった後音楽が切れ、不気味な低音が残ります。ちょっとエレンディルとイシルドゥアの終わり方とも通じるものが?

このNolwa Mahtarってそもそもどういう意味?と思いましたが、ネオクウェンヤで「Brave Worrier」という意味ではないかと推測されているそうです。

FotRのプロローグの音楽とつながりがあるとすれば、サウロンと戦う戦士たち、という感じでしょうか?

歌詞の内容が明らかになるともう少しわかりますかね。

 

22.Nampat

男声の掛け声のような「Nampat!」という声が重ねられ、次第に不気味な伴奏が加えられていきます。

男声か途切れた後は、パンフルート?(単にアルトフルートとかかも)の不気味なメロディに、打楽器のリズムも加わります。

再び男声のNampatが始まり、低音の金管楽器が入って盛り上がり、最後には不気味な余韻を残して終わります。

これ、どう考えてもサウロン側の音楽に思えますが、サウロンのテーマと直接つながりがあるところは見つけられませんでした。雰囲気はもちろん似てますけど。

Nampatというのは、ネオクウェンヤで「Step Walk」という意味ではないかという予測が出ているようですが、他の歌詞でクウェンヤでなさそうなものもあるとかで、いろいろと謎です。

クウェンヤなの?というのも謎ですね…これもどのように使われるのかが気になるところです。

 

これで一応メインテーマと「15のテーマ」の感想は終わりました!

続いて残りサントラの感想をトラックごとに書いていく予定です!

コメント
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