ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

ダンス・オブ・ヴァンパイア(ネタバレ)

2006年08月25日 | ミュージカル・演劇
帝劇のダンス・オブ・ヴァンパイア、ようやく観て来ました。Wキャストは泉見アルフレート&大塚サラ。
これ、昨年たまたまハンブルクで本場を見てしまったのですが、それがなかったら見に来なかったかも・・・いや市村さんが出てるから一応見に来てたかな。
覚悟はしてましたが、やはりドイツより何もかもが大幅にスケールダウンしてました。思ったよりは大分マシでしたが。
もともと、私的にはハマるタイプの作品ではないのですが、ドイツではとにかくスケールに圧倒されて「すごい!」と思ったものですが、そういう感覚は得られませんでしたね。ドイツ版はまた機会があったら観たいと思いますが、日本版は1回でいいや(汗)
一番気になったのは実はオケ(汗)いや覚悟はしてたんですが。前から下手だとは思ってたし(汗)
しかし、オープニングの音楽で「うわあ」と来なかったのはもうどうしようもありませんね(汗)なんかドラムの音も変だし。これもいつものことなんだけど・・・あのドラムの音でロックナンバーやられてもなあ・・・
スケールダウンその2は舞台装置ですね。これも覚悟はしてたのですが、もう少し豪華にはできなかったものか・・・。私は別にらせん階段には思い入れはなかったのですが(汗)それにしてもなんだか寂しげというか安っぽい装置でした・・・
後で一緒に行った友達にハンブルクの写真を見せたら「全然違うね・・・」と言ってました。
教授がひっかかるところも「結構低いじゃん」と・・・ハンブルクでは「飛び降りたら絶対死ぬ」くらい高かったですけど、あれは飛び降りられそうでした(汗)
回り舞台の中心のあの四角いのも邪魔でしたねー。帝劇の舞台が狭く感じるとは(汗)SHIROの時なんて「でかすぎる」と思ったものでしたが・・・
特に墓場のシーン、あそこはずらっと並んだ墓石から続々とヴァンパイアが出てくるのが怖かったのに・・・墓石少なすぎ(汗)人数は充分なので、逆に舞台が狭かったですねー(汗)
そしてスケールダウンその3はやはりアンサンブルのダンスかな・・・充分上手いとは思うのですが、ドイツで感じたまでの迫力はありませんでした。単純に体格差なのかなあ・・・
ドイツで見ていた時、1幕は「ふーん」という感じで見ていて、サラとヴァンパイアのダンスでちょっと「おっ」と思い、城に入ったとたんの雰囲気の違いに圧倒され、そして2幕のCarpe Noctem(アルフレートの悪夢)でやられた、という感じだったのですが・・・
サラが振り回されるダンスは日本版もなかなかでしたが、ドイツはサラもっと振り回されてたよなあ・・・もちょっと官能的だったし。まあここはいいんですが・・・
ドイツで私が最も「ガツーン」と食らったCarpe Noctemがねえ・・・ドイツでは「ヴァンパイアというかオバケがどんどん出てきて怖い~」とものすごくインパクトのあったシーンなんですが、なんかヴァンパイアが出てきたというよりは、「アンサンブルの人たちが踊ってるね」としか見えなくて・・・衣装とかメイクの問題なのかもしれませんが・・・照明が明るすぎたとか?
日本で幕が開いて以来、このシーンの評判をあまり聞かない理由がわかりました・・・
ただ、このシーン、歌も心配してたんですが、歌は良かったです! ちょっと姿形は
KISSのコスプレしてる日本人て感じでしたが(汗)コーラスもよかったし。ホントアンサンブルのレベル上がったなあと思います!
日本版のCD買うつもりはないんですが、このシーンだけはもう一度聞きたいかな・・・もともと音楽的にも、「悪夢の後の夜明け」といった雰囲気がぴったりで好きだったりするし。
そしてラストのヴァンパイア・ダンスですね。ドイツではアンサンブルが踊るのみで、アンサンブルだけなのにも驚きましたが、その迫力たるや素晴らしかったです。圧倒されました。
日本版はそこまでではなかったなあ。上手いんですけど。ダンサーの技術的なことなのか、体格差なのか、振り付けなのか、そのあたりはわかりませんが・・・なんかドイツはもっと激しかった印象なんだけどなあ。
日本版では伯爵以外の主要キャストが出てくるのは、逆に出て来ないと締まらないかなーというのもありますね(汗)阿知波さんまで出てきたのはなんだか嬉しかったけれど。
がっかり、だったのはそんなところですが・・・結構主要なところががっかりだったかなー(汗)
メインキャストの歌も全体的にドイツよりはスケールダウンでしたが、ダンスや装置ほどのがっかりではなかったかな。
一番がっかりだったのは、シャガールはおいておいて(汗)マグダでしたね。まあ予想どおりでしたが(汗)キャラクター的にはぴったりなんだけど、あのナンバーはもっとパンチのある歌い方でないと。シルビア・グラブとかぴったりだったと思うけどなあ。
ロックでないところが大変心配だった伯爵ですが(汗)意外と声量を聞かせる曲が多かったみたいで、まあOKでした。
まあ最大の心配だった16ビート裏拍の曲は、全然16ビートでも裏拍でもなかったけど(汗)なんとか違和感ない程度にこなしていたのでまあOK。本来シンコペーションなところも全部音を短く切ってテンポどおりに収めるという荒業やってましたが(汗)本当はテンポは16で細かく感じながらも朗々と歌う曲なんだけどなー。
でも「モーツァルト!」や「エリザベート」ほどの違和感はなかったので、やっぱりシルベスター・リーヴァイの曲の方が難しいんだなあと思いました。今回の曲は皆結構昔の曲なので、単純なのは当然かもしれませんが。
泉見アルフレートは歌も良かったし、とってもかわいくて良かった(笑)髪型もホビットまではいかないけど一応くるくるパーマにしてたし。
ドイツのアルフレートよりもかわいいので、さらに「かわいい人」といわれたり、ヘルベルトに惚れられたりするのも納得という感じでした(笑)
教授とのコンピもかわいかったし(笑)
サラはかわいかったし、まあ良いのでは。でもポスターとか見ていたら、剣持たまきさんのサラも見ればよかったなと思いました・・・ドレス姿とかメチャクチャきれいで・・・
ドイツのサラはほとんどお尻まで見せていたので(髪長くして隠してたけど)、どうするんだ・・・と思ってましたが、さすがに日本ではそこまでは見せませんでしたねー(笑)
教授は、ドイツ版では脇役に思えましたが、ドイツ版とほとんどやってること一緒なのに存在感が増していたのが不思議でした。
ドイツの教授は御茶ノ水博士みたいなハゲかつらだったんですが、さすがにハゲかつらではなかったですね(笑)
チャップリンのようなかわいい教授で、「初めての役柄」とか言ってたけどまるで昔からこういう役やってたかのように何の違和感もなくハマってました(笑)
歌唱力的にはやはり・・・でしたが(宿屋の前での早口のシーンは本来もっと歌で笑わせるシーンなはず)、その後のカーテンコール?での貫禄ぶりなど、やはり市村さんならではでした(笑)あれはドイツではやってなかったよなあ?
駒田一さんのクーコルは勿体無いなあ・・・と思ってましたが、それなりに個性を出してましたね。でもドイツのクーコルはもっと四足に近いような獣っぽい歩き方でしたが、なんだかフツーに歩いてましたねえ(汗)
休憩中のクーコル劇場は、噂には聞いてましたが面白かった(笑)「屋根の上のヴァイオリン弾き」バージョンでしたが、あれ駒田さんが昔ヴァイオリン弾きだったこととか知らないと笑えないのでは・・・かなりマニアックでしたね。
キャストで最後になりますが、唯一「ドイツよりいい!」と思ったのが吉野圭吾さんのヘルベルトでした~。いや笑えました(笑)
ドイツでヘルベルトが登場した瞬間に「吉野圭吾・・・」と思ったらそのとおりのキャスティングだったのですが(笑)予想を超えるヘルベルトをやってくれて楽しかったです(笑)

日本語の歌詞を聴いて「あ、そんなこと言ってたのか」というシーンもありましたが、概ねドイツ語で見ていた印象と変わらなかったので、そんなものかなーと(笑)
なんで「ニンニクニンニク」と騒いでるのかと思ったら、ニンニク料理が名物だったんですねー。
あと、マグダがシャガールの死を悲しんで歌っていたのも初めて知りました(笑)
伯爵の嘆きの内容も初めて知りましたが、でも言葉わからなくてもなんとなくわかりましたね、あれは。
あ、伯爵が墓場でソロを歌う場面、ドイツではダンサー出てこなかったですよねえ? 歌だけで持たせるには長すぎると思ったのかな。確かに私もドイツで見ながら「ここまで歌上手くなかったらちょっと長すぎるよな」と思ったものでしたが・・・

とまあそんな感じで、私には今イチでしたが、ハマってリピートされてる方も多いようで、まあ良かったんじゃないかと。
でも、日本版気に入った方も今ひとつだった方も、機会があったらぜひ一度ドイツ版、ウィーン版見てみてくださいませ、とお勧めしたいですね。今度ベルリンでやるんでしたかね?

追記:図書室の場面に出てきた地球儀、まさか少年ルドルフが乗っかってたやつではないですよね・・・?(笑)
そうそう、あと、アルフレートの鏡のシーンがなかった、ですよね! 鏡の向こうでアルフレートの影が動くシーン。あれすごいなあと思ったのに・・・技術的にむずかしかったのでしょうか・・・
舞踏会の鏡も、二階席で見たせいなのか、結構ヴァンパイアの皆さんの本当の影が映っちゃってて「んんー?」でした・・・

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4 コメント

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カクカクダンサー (satesate)
2006-08-25 23:50:34
こんばんは。コメント&TBありがとうございました。



クコール劇場、あの人が、クコールだったのかあ。

と、私のこの作品に対する思い入れの浅さが露見しますね。

ぐらさんのブログを拝見して、

yukitsuriさんのブログを拝見したとき分からなかった

「クコール」の意味が分かりました。



シャガール→ロシア出身(の画家)&ユダヤ人→屋根の上のバイオリン弾き?→舞台はロシア?(本来ならトランシルバニアのはず、、、)

と連想していたので、

私がこのバージョンを見ていたら、違う意味で

ツボに入ったと思われます。



市村さん、カーテンコールで、やってましたね。

毎回やってると思われますが、

他の共演者の反応スピードは、まちまちですね。



やはり、舞台は総合芸術なんですね。
返信する
シャガール=テヴィエ? (ぐら)
2006-08-26 20:51:45
クコール(クーコルじゃないんですよね(汗)なかなか直らない(汗))の意味って何か名前に意味があるのでしょうか。よくわかってません(爆)

シャガールは、そうそう衣装もテヴィエそっくりでしたよね。(日本の印象があまりないんですが(汗)日本もそうでしたでしょうか)

そういう意味でも「ヴァイオリン弾き」は面白いネタだったかもしれませんね。

東宝のサイトのブログで「クコール劇場」の動画を見ていたら、最初はそんなにネタも仕込んでなくて、ただお掃除してただけだったんですねー。かなり凝ったものが見られてラッキーだったかも。
返信する
Vampire 見たいですね~ (yukitsuri)
2006-09-10 10:22:45
こんにちは。ヴァンパイアの感想を書かれてたのを見落としてました。

亀レスすみません。ハンブルクよりスケールダウン… 大体同感です。

特にサラの歌! もう1回本場で迫力ある Vampire のダンスを見たいです。

ヘルベルトの怪演だけはこちらが数倍すごかったですけどね(笑)

16ビートの裏拍…すみません、分かりません。どの曲のことでしょうか。

音楽の素養のなさが(^_^; 山口さん、全体的にはまあまあでしたよね。



私は順列組み合わせで4回見ましたけど(爆) 泉見-大塚ペアはけっこう

お似合いですよね。ドレスの似合う釼持サラもいいのですが。

Carpe Noctem のシャウト、最初の頃(初見は7/9)はどうしようと

思ったものですが、だんだんマシになってました。25日にはさらに

進歩して、ぐらさんに褒めていただけるまでになっていたのですね。

2ちゃんねるでも評判良かったです。図書館の本、エリザの使い回し有

(ファンサービス^^?)だったみたいですから、地球儀もそうかも。

クコール劇場、BGM豪華バージョンがみられたのは羨ましい!

ちびコゼットネタとか、エリザベートネタとか、見たかったです。



satesateさん、うちのブログでは "クコール" の説明がそういえば

抜けてましたね、失礼しましたm(__)m あの、昼も夜もお仕事してて

働き者~の伯爵の下僕さんです。歌がうまい役者さんみたいなので、

いっそシャガールをやって欲しかったんです。
返信する
ドイツでもう一度・・・ (ぐら)
2006-09-10 21:30:09
記事がどんどん流れるのでわかりづらいですよね(汗)すみません。

吉野圭吾さんのヘルベルトはすごかったですよね(笑)あれには脱帽です(笑)

16ビート裏拍の曲というのは、私も曲名よくわからないまま書いてたのですが(汗)おそらくEinladung zum Ballの最初の部分だと思います。(自分で書いてておそらくって(汗))本当は8ビートなんだと思いますが、倍の16ビートでテンポを取りながら歌うところではないかと・・・(偉そうなこと書いてますがわたしも別に詳しくはないので嘘書いてるかも(汗))

CDを聴くとウィーンオリジナルキャストの方もあんまり16ビートでは取ってないのですが(汗)細かいリズムを感じながらゆったり歌ってるのがいいなあ~、カッコイイなあ、と思っていたので(ハンブルクでもそんな感じだったと思いました)、日本でどうなるか心配だったんです(汗)

でも、思ってたよりもシンプルなリズムだったせいか(汗)無難に聴けました。欲を言えばいろいろありますけど(汗)



泉見アルフレートはまあまあホビットだったので(笑)お気に入りです。剣持たまきさんのドレス姿も見たかった・・・

Carpe Noctemの歌、進歩してたんですね~。そんなこともあろうかと後ろの方の日程で取っておいて良かったです(笑)

男性陣がどうもKISSのコスプレの日本人にしか見えなかったのですが(汗)後でどなたが歌ってたかわかって納得しました(爆)

図書館の本、使いまわししてたんですか~。どの本がだかさっぱりわかりませんが・・・(汗)

クコール劇場、「ママどこ編」とか面白そうでしたね(笑)

駒田さんは踊りも歌も上手いのでクコールは勿体無かったですね・・・キャストが決まる前は教授はどうかと思ってたんですけど。
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