さて、話題のというか問題の(汗)「ゲド戦記」ようやく見てまいりました。
原作のネタバレも含みます。
見終わった直後は、特に終盤の展開が許せなくてぶーぶー文句言ってましたが(笑)その後考えてみて、まあ発想はそんなに悪くなかったかもなと・・・
いや、お世辞にも名作とは言えませんがね(汗)
アレンの設定の違いですが、ハブナーの王として華々しく帰還するよりも、罪をつぐなうために帰国する方がいいかな、と思いました。
まあ、原作の場合、アレンが華々しく帰る影に、魔法を失ったハイタカという存在があるわけですが・・・こう思うと、3巻の主役はやっぱりハイタカだなあと思いますねえ。
アレンの影の設定が原作1巻のハイタカの影とは違いましたが、あの光の方が追っていた、というのも悪くないかな、と思いました。
テルーに真の名を教えてテルーと一緒に・・・というのもいいかなと。
突然父親を刺して逃走してしまうアレンには、最近多い親を刺したり放火したり・・・という若者や子供たちの姿がかぶるようにも思いました。この脚本書いていた時にはそこまでは考えていなかっはずで、時代を読んでいたと言えるかもしれません。
でも、だからアレンに共感できないのかも(汗)理解を超えすぎてるような。「ハウル」の自分が好きになれなくて自信がないソフィーは理解できたんですけどねえ。
このあたりは表現の稚拙さにも原因があると思われますが・・・それはまた後で。
前半の淡々と旅しているのも、発想は悪くないと思うんですよね。原作の3巻でも、大きな出来事があるわけでなく、淡々と旅が進んでいる感じで、そこが結構好きだったので。
・・・ただ、原作のようにその淡々さが好きと思えたかと言うとそれは・・・(汗)
発想は悪くなかったと思うんです。ただ、その表現が稚拙だったと・・・
まずは作画と背景ですね~(汗)いやジブリであんな雑な絵が見られるとは思ってもみなくてびっくりでした。
「もののけ姫」も「紅の豚」も、話は好きじゃないけどまあ映像だけでもお金払う価値はあったかな、と思ったものですが・・・「ハウル」も評判悪かったけど、話は嫌いだけど映像は美しかったと思った人が多かったはず。
しかしこれではねえ・・・(汗)
動画はまだしも、動かない背景まで今ひとつだったのはどういうわけでしょう・・・
アレンが影に捉われた時の表情なども、もっと綺麗な絵でもっと微妙な表情だったら、もう少し違ったのではないでしょうか。
もうひとつ、粗い作画に加え、やはり演出力不足でしたね・・・
前半の淡々とした旅も、何かしみじみとしたものを感じさせる力がなかったですね・・・やり方によってはそういうものにできたかもしれないのに。
テルーの歌の場面も、もうちょっと上手くできたのでは。歌はいいのに・・・アレンが涙を流す気持ちがわかるなあ、くらいの場面にして欲しかった。
(余談ですがあの歌、アカペラだと最後のコード進行の変化がないので、歌が完結しないような印象になりますねー。あ、これは良くない原因ではないですよ)
なんか、上手くやればもっといいものにできたのではないかなーと思うのですよね・・・やはり監督が素人だったのが(汗)
あと、予算削られてたのか?というくらい悲しい映像がね・・・
しかし、脚本に問題がないわけでもなかったです。見終わった後にぶーぶー文句たれてしまったくらいで(汗)
特に終盤がね~・・・
世界の均衡が崩れたのはクモのせいだったのか? それってスケールが小さくないか?(汗)
と思ったら、見た人のほとんどがあれで世界の均衡が取り戻せたとは思ってないようで(汗)まあちょっとホッとしました!?
でも、それなら余計に問題ありですな・・・(汗)
ゲドの影が薄いというのもよく言われているようですが、脇役になっているのはまあいいんですよ。それにしたって、ハイタカのもう少し自己犠牲的な部分を出して欲しかった・・・
アレンに自ら真の名を告げるところとか。(まああの映画のアレンに真の名を教えるのは危険すぎますが(汗))
何よりも、ハイタカが魔法を失うところをやって欲しかった。世界を救うためでも、アレンを救うためでもいいから。(アレンを救うためなら1巻の大賢人の行為にもつながりますし。余談ですが、この1巻の大賢人の死の印象のおかげで、ハリポタで誰か死ぬらしいと聞くたびに「ダンブルドアでしょ」と思っていました(笑))
そうしたら、終盤活躍しないことにも誰も文句は言わなかったでしょうし、力を失ってテナーたちと一緒に暮らすなら自然だし。
テルーが龍になるのも、原作を知っているなら自然に見られましたが、知らない人はびっくりしたみたいで・・・
原作では、竜になる人間がいるらしいとか、「ゴントの女」の予言とか、アイリアンの存在とか、先に色々と布石が敷いてあって、「テルーもドラゴンなのでは」と思わせるものがありましたが、あれでは唐突だし訳がわかりませんよね・・・
しかも元に戻って普通に暮らしてるし(汗)竜になって行ってしまうのが切なかったのに・・・
原作ではカレシンが迎えに来たりして、人間の世界でははぐれ者だったテルーが「本来の世界と仲間のところに戻る」という意味合いもあったのに・・・
原作と違っていても良ければ許容範囲な私ですが、このあたりは納得行かなかったですね。「原作と違うけれどそれもまたいいかな」と思えないと。(「ハウル」なんかは私的にはそういう感じなんですが。まあ「ハウル」は原作にさほど思い入れなかったですけどね・・・)
あと、これは細かいところですが、テナーたちが暮らしていたのはやっぱりル・アルビのオジオンの家であって欲しかったです。まあ、ル・アルビにクモの城があるのはやだけど・・・(汗)
テルーは予告を見た限りではいかにも宮崎アニメな感じがして、やだなーと思ってたんですが、意外に平気でした(汗)声が子供っぽい素直な声だったのもよかったかも。やっぱりホンモノの10代は違いますね(笑)
ハイタカのことを「タカ」と呼んでいたのがちょっと嬉しかったかな。
ハイタカの声は最初は「うっ」と思いましたが(汗)慣れました(笑)でも髪型も体型もあんまり魔法使いらしくなかったなあ・・・特に体型はもっとひょろっとしたイメージだったんですが。あれでは「ちょっと頼りない」と言われても「どこが?」と思ってしまう(汗)
あ、服装がいかにも宮崎アニメ風なのは、事前にさんざん見て免疫つけたので・・・諦めてます(笑)
岡田准一の声は思ったほど違和感なかったです。キムタクよりは上手いのでは(笑)
田中裕子は「もののけ姫」では下手だなーと思ったのですが(汗)今回は役柄に合っていたのか、気になりませんでした。
クモって性別女にしたのかと思ったけど、設定は男のままだったんですね???
でも全体的にあんまり上手くない人が多すぎだったかな・・・香川照之は唯一上手かったです(笑)でもあのキャラクターはなあ・・・
やはり、あれだけの観客動員する作品ではないですね、本来。皆ジブリブランドと「テルーの歌」に騙されてる・・・(汗)しかしこんなに評判悪いのに皆観に行くのがまたすごいと思いますね・・・
この作品をあれだけ全力で宣伝してしまうジブリもちょっと詐欺だよなー(汗)
もっと宣伝されるべき作品があるのになあ・・・なぜかミニシアター公開だったRENTとか・・・
てなわけで今年見た映画の順位。
1.ナルニア国物語第一章ライオンと魔女 / 2.RENT / 3.僕の大事なコレクション / 4.ロード・オブ・ウォー / 5.フーリガン / 6.V・フォー・ヴェンデッタ / 7.ローズ・イン・タイドランド / 8.スタンドアップ / 9. ヒストリー・オブ・ヴァイオレンス /10.キングコング / 11.ハリーポッターと炎のゴブレット / 12.DOOM / 13.サイレントヒル / 14.プロデューサーズ / 15.パイレーツ・オブ・カリビアン2デッドマンズ・チェスト / 16ゲド戦記 /17.アンジェラ / 18.ダ・ヴィンチ・コード / 19.PROMISE / 20.フライトプラン
最初は「パイレーツ~」より上にしようかと思ったんですが、感想書いてるうちにやっぱり完成度低すぎだよな・・・と(汗)「アンジェラ」よりは一応上にしてみました(汗)
原作のネタバレも含みます。
見終わった直後は、特に終盤の展開が許せなくてぶーぶー文句言ってましたが(笑)その後考えてみて、まあ発想はそんなに悪くなかったかもなと・・・
いや、お世辞にも名作とは言えませんがね(汗)
アレンの設定の違いですが、ハブナーの王として華々しく帰還するよりも、罪をつぐなうために帰国する方がいいかな、と思いました。
まあ、原作の場合、アレンが華々しく帰る影に、魔法を失ったハイタカという存在があるわけですが・・・こう思うと、3巻の主役はやっぱりハイタカだなあと思いますねえ。
アレンの影の設定が原作1巻のハイタカの影とは違いましたが、あの光の方が追っていた、というのも悪くないかな、と思いました。
テルーに真の名を教えてテルーと一緒に・・・というのもいいかなと。
突然父親を刺して逃走してしまうアレンには、最近多い親を刺したり放火したり・・・という若者や子供たちの姿がかぶるようにも思いました。この脚本書いていた時にはそこまでは考えていなかっはずで、時代を読んでいたと言えるかもしれません。
でも、だからアレンに共感できないのかも(汗)理解を超えすぎてるような。「ハウル」の自分が好きになれなくて自信がないソフィーは理解できたんですけどねえ。
このあたりは表現の稚拙さにも原因があると思われますが・・・それはまた後で。
前半の淡々と旅しているのも、発想は悪くないと思うんですよね。原作の3巻でも、大きな出来事があるわけでなく、淡々と旅が進んでいる感じで、そこが結構好きだったので。
・・・ただ、原作のようにその淡々さが好きと思えたかと言うとそれは・・・(汗)
発想は悪くなかったと思うんです。ただ、その表現が稚拙だったと・・・
まずは作画と背景ですね~(汗)いやジブリであんな雑な絵が見られるとは思ってもみなくてびっくりでした。
「もののけ姫」も「紅の豚」も、話は好きじゃないけどまあ映像だけでもお金払う価値はあったかな、と思ったものですが・・・「ハウル」も評判悪かったけど、話は嫌いだけど映像は美しかったと思った人が多かったはず。
しかしこれではねえ・・・(汗)
動画はまだしも、動かない背景まで今ひとつだったのはどういうわけでしょう・・・
アレンが影に捉われた時の表情なども、もっと綺麗な絵でもっと微妙な表情だったら、もう少し違ったのではないでしょうか。
もうひとつ、粗い作画に加え、やはり演出力不足でしたね・・・
前半の淡々とした旅も、何かしみじみとしたものを感じさせる力がなかったですね・・・やり方によってはそういうものにできたかもしれないのに。
テルーの歌の場面も、もうちょっと上手くできたのでは。歌はいいのに・・・アレンが涙を流す気持ちがわかるなあ、くらいの場面にして欲しかった。
(余談ですがあの歌、アカペラだと最後のコード進行の変化がないので、歌が完結しないような印象になりますねー。あ、これは良くない原因ではないですよ)
なんか、上手くやればもっといいものにできたのではないかなーと思うのですよね・・・やはり監督が素人だったのが(汗)
あと、予算削られてたのか?というくらい悲しい映像がね・・・
しかし、脚本に問題がないわけでもなかったです。見終わった後にぶーぶー文句たれてしまったくらいで(汗)
特に終盤がね~・・・
世界の均衡が崩れたのはクモのせいだったのか? それってスケールが小さくないか?(汗)
と思ったら、見た人のほとんどがあれで世界の均衡が取り戻せたとは思ってないようで(汗)まあちょっとホッとしました!?
でも、それなら余計に問題ありですな・・・(汗)
ゲドの影が薄いというのもよく言われているようですが、脇役になっているのはまあいいんですよ。それにしたって、ハイタカのもう少し自己犠牲的な部分を出して欲しかった・・・
アレンに自ら真の名を告げるところとか。(まああの映画のアレンに真の名を教えるのは危険すぎますが(汗))
何よりも、ハイタカが魔法を失うところをやって欲しかった。世界を救うためでも、アレンを救うためでもいいから。(アレンを救うためなら1巻の大賢人の行為にもつながりますし。余談ですが、この1巻の大賢人の死の印象のおかげで、ハリポタで誰か死ぬらしいと聞くたびに「ダンブルドアでしょ」と思っていました(笑))
そうしたら、終盤活躍しないことにも誰も文句は言わなかったでしょうし、力を失ってテナーたちと一緒に暮らすなら自然だし。
テルーが龍になるのも、原作を知っているなら自然に見られましたが、知らない人はびっくりしたみたいで・・・
原作では、竜になる人間がいるらしいとか、「ゴントの女」の予言とか、アイリアンの存在とか、先に色々と布石が敷いてあって、「テルーもドラゴンなのでは」と思わせるものがありましたが、あれでは唐突だし訳がわかりませんよね・・・
しかも元に戻って普通に暮らしてるし(汗)竜になって行ってしまうのが切なかったのに・・・
原作ではカレシンが迎えに来たりして、人間の世界でははぐれ者だったテルーが「本来の世界と仲間のところに戻る」という意味合いもあったのに・・・
原作と違っていても良ければ許容範囲な私ですが、このあたりは納得行かなかったですね。「原作と違うけれどそれもまたいいかな」と思えないと。(「ハウル」なんかは私的にはそういう感じなんですが。まあ「ハウル」は原作にさほど思い入れなかったですけどね・・・)
あと、これは細かいところですが、テナーたちが暮らしていたのはやっぱりル・アルビのオジオンの家であって欲しかったです。まあ、ル・アルビにクモの城があるのはやだけど・・・(汗)
テルーは予告を見た限りではいかにも宮崎アニメな感じがして、やだなーと思ってたんですが、意外に平気でした(汗)声が子供っぽい素直な声だったのもよかったかも。やっぱりホンモノの10代は違いますね(笑)
ハイタカのことを「タカ」と呼んでいたのがちょっと嬉しかったかな。
ハイタカの声は最初は「うっ」と思いましたが(汗)慣れました(笑)でも髪型も体型もあんまり魔法使いらしくなかったなあ・・・特に体型はもっとひょろっとしたイメージだったんですが。あれでは「ちょっと頼りない」と言われても「どこが?」と思ってしまう(汗)
あ、服装がいかにも宮崎アニメ風なのは、事前にさんざん見て免疫つけたので・・・諦めてます(笑)
岡田准一の声は思ったほど違和感なかったです。キムタクよりは上手いのでは(笑)
田中裕子は「もののけ姫」では下手だなーと思ったのですが(汗)今回は役柄に合っていたのか、気になりませんでした。
クモって性別女にしたのかと思ったけど、設定は男のままだったんですね???
でも全体的にあんまり上手くない人が多すぎだったかな・・・香川照之は唯一上手かったです(笑)でもあのキャラクターはなあ・・・
やはり、あれだけの観客動員する作品ではないですね、本来。皆ジブリブランドと「テルーの歌」に騙されてる・・・(汗)しかしこんなに評判悪いのに皆観に行くのがまたすごいと思いますね・・・
この作品をあれだけ全力で宣伝してしまうジブリもちょっと詐欺だよなー(汗)
もっと宣伝されるべき作品があるのになあ・・・なぜかミニシアター公開だったRENTとか・・・
てなわけで今年見た映画の順位。
1.ナルニア国物語第一章ライオンと魔女 / 2.RENT / 3.僕の大事なコレクション / 4.ロード・オブ・ウォー / 5.フーリガン / 6.V・フォー・ヴェンデッタ / 7.ローズ・イン・タイドランド / 8.スタンドアップ / 9. ヒストリー・オブ・ヴァイオレンス /10.キングコング / 11.ハリーポッターと炎のゴブレット / 12.DOOM / 13.サイレントヒル / 14.プロデューサーズ / 15.パイレーツ・オブ・カリビアン2デッドマンズ・チェスト / 16ゲド戦記 /17.アンジェラ / 18.ダ・ヴィンチ・コード / 19.PROMISE / 20.フライトプラン
最初は「パイレーツ~」より上にしようかと思ったんですが、感想書いてるうちにやっぱり完成度低すぎだよな・・・と(汗)「アンジェラ」よりは一応上にしてみました(汗)